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20250427

今はもうTwitterにはいないけれど、昔Twitterで仲良くなった女性がいた。

僕と漫画の趣味があうのと、恋愛の話が面白かったのとで、この人は仲良くならなきゃと思って話しかけて、何回か会ったりもした。別に恋愛関係になる感じではなかったけど、いつもツイートを楽しみにしていて、大事な友達だった(交流がほとんどなくなった今だってそうだと思っている)。いつだって面白くて、TLにいるだけで安心した。

 

印象的な話に、三代前の元彼の話、というものがあった。ひどい元彼だったらしく、いろいろ大変な事件があってやっと離れられたという。

 

ところが、である。昨日、集まりに誘われていったところ、その場にいる人がまさにその三代前の元彼であることがわかったのだった。こんなことがあるなんて! 僕は興奮していろいろ話を聞いてしまった。

 

それは幸せな思い出でもあり、苦闘の歴史でもあり、別れの悲劇でもあった。きっと双方にトラウマを与えるような経験だったのだろう。この人も辛かったんだな、と思った。

聞き終わると、話を聞いてくれてありがとう、と言われた。彼女とのことで自分も傷ついていたことに気づけた、と言ってくれた。

 

彼はエロ同人作家なのだという。

 

彼女との思い出をネタに作品を描いたこともあるのだそうだ。感謝を込めて描いたと繰り返し言っていたけど、作品の内容はとてもそんな風には見えなくて笑ってしまった。もし相手が読んだとして、感謝が伝わることはないだろう。でも、回復の過程で必要だったともいう。僕も似たようなことをした経験はあるから、責める気持ちよりもわかるという気持ちがはるかに勝った。それに、感謝を込めて描いたのはたぶん本当だろう。

 

この話をブログに書いていいのか確認したところ、名前を出さなければOKということだった。それは恥ずかしいからだとか、知人に知られるのが怖いだとか、そういうわけではなく、自分の漫画を買ってくれる読者のためなのだという。読者のために漫画を描いてるんだ、読者がいたから漫画を続けられるんだ、ということを飲みの席でも繰り返し語ってくれていた。

 

俺は恋人の話をする漫画家は大嫌いだ。

恋愛ができなくて俺よりも苦しい思いをしている読者がたくさんいる。

その人たちが俺に恋人がいることを知ったらショックを受けるにちがいない。

だから恋愛の話はしないんだ。

 

そうアツく語る彼はほんとうにカッコよかった。立派だった。

 

そう。まるで、田中ユタカみたいだった。

 

作品を読むのは
現代(いま)を生きている
血の通った
ひとりひとり、かけがえのない人だ

ボクには理解することも助けることもできない苦しみを持った
人生を必死に生きている
貴い、かけがえのない人だ
田中ユタカ『愛人』【白泉社、2000年】)

 

田中ユタカはかつてあとがきにそう書いた。

僕のもっとも尊敬する漫画家のひとりだ。

 

彼と彼女の間に何があったのかは結局僕にはわからない。でも二人とも、これからも仲良くしたいと思っている。

 

彼は彼女についてこう言っていた。

 

「幸せだった。感謝している」

「心から、幸せになってほしい」

 

僕も同じ気持ちだった。




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