藤村忠寿と佐久間宣行の対談を北大祭(北海道大学祭)まで観に行きました。完全なる備忘録です。
藤村忠寿は大泉洋を世に出した「水曜どうでしょう」のディレクター。大泉洋からはヒゲと呼ばれ、どうでしょうの出演者としてもお馴染み。佐久間宣行は元テレ東でテレビプロデューサー。代表作は「ゴッドタン」「ピラメキーノ」で、今はYouTubeでも番組を持ち、Netflixでも番組を作る売れっ子。ラジオも面白い。この二人が北大で対談するというのだから、これは素直に見たかった。
当日仕事があるのは確定していたが、なんとかまあ仕事の時間を調整して(無理やり午前中に押し込んだとも言える)行けるめどがついたのでチケットを購入。張り切りすぎて発売直後に少しだけ高い前方優先席を即購入したら、なんと最前列だった。そんなに焦らなくてもよかったらしい。
完全に私事ではあるが、20年ぶりの母校の学校祭でもあった。藤村Dは年次は全然違うが北大の学部の先輩にあたるし、またアルピーのANNに乱入したときからただのファンでしかない佐久間Pも生で見たい。どうせなら母校の大学祭も久々に見てみたい。いろんな要素が偶然に重なった結果の行動でもある。
このブログは元をたどれば大学の情報の授業で「自分でHP作ってみろや」という課題があり(当時の教養の情報なんてそのレベルだった)、そこで作ってみたのがこの「投げヤリズム」なのである。スタートは大学での戯れ。それが今でも形を変えてこんなにダラダラ続けているのだから笑ってしまう。いや笑えないのか。
そんなことを考えつつも会場のクラーク会館へ。中に入るのはそれこそ20年ぶり。会館の中身が全然変わってないところが大学という空間の恐ろしいところである。電子チケットとは本当に便利なもので、スマホをかざして何の混乱もなく講堂へ。

対談開始前の最前列からの風景。下手に藤村D、上手に佐久間Pが座りましたので自分は佐久間P側にいた。

ちなみにすぐ傍の壇上に上がる階段が使用禁止になっていたが、これは前日来ていた春とヒコーキ(バキバキ童貞でお馴染みぐんぴぃと土岡によるお笑いコンビ・タイタン所属)が鬼ごっこして壊したらしいことがTwitterで判明。つい撮影してしまった。階段もバキバキである。
学生運営の呼び込み「藤村先生・佐久間先生」で二人登場。さすがにこの二人を「先生」呼びするのは聴衆も本人たちも違和感しかなかったらしく、会場が少しザワつく。
一応学生が「司会進行」の役割ではあったのだが、対談する二人がそもそも裏方の人間だとは思えないほどトークが上手く、ほぼ学生の出番はなかった。対談テーマも複数用意されていたが、開始数分で「こりゃ時間内に終わらないな」と感じる勢いで二人が喋るので、結局ふたつほどテーマが消化されなかったのはご愛敬である。放っておけばこの後2時間でも3時間でも喋っていたのだろうが、なにせこのあと沢木耕太郎の講演が控えていたので押すこともできないという事情もあり。
「どうでしょう」のファンである佐久間Pがどのようにして番組が出来たのか、という内容からトークが始まり、あとはもう一応テーマに沿って喋りはしたものの、ただただ面白い興味深い話を90分ノンストップで聴けたというだけ。佐久間Pが喋りが達者なのはラジオで当然知っているわけだが、なにせ藤村Dも百戦錬磨でトークが上手い。たぶん対談企画した大学生もこんなに勝手にしゃべり続けると思わなかったんだろうな。
印象に残ったトークを挙げておくと、藤村Dの「視聴者の意見は聞かない」だろうか。視聴者も要望しているときは熱を帯びているが、それはただ言い出していることに対して盛り上がっているわけで、実行に移したところでそれ以上の盛り上がりはないというような話だったかと思う(完全にうろ覚えだ)。とりわけSNSの意見に左右されがちな最近のテレビに対して言っているなこれは。また「(どうでしょうで)原付で走る映像が続いても、マラソン中継がほぼ同じ映像なのにも関わらず2時間なんとなく見られてしまうから大丈夫だ」というのも笑ってしまった。確かになあ、と。
佐久間Pは「自分がちゃんと知らないことはできない」という話。先日IT企業がアニメ作りたいからと呼ばれて会議をしていたが、会議の参加者が誰も最近のアニメを見ていなくて「お前ら誰もアニメ見てねえじゃねえか」と珍しくキレた話をしていた。そこにかこつけて佐久間Pが手掛けるアイドル「ラフ×ラフ」の話も少しだけ登場し、アイドル手掛けてみて3年が経ち、ようやくアイドルのことが少し分かり始めたと言っていた。これはもしかして売れるのか、ラフ×ラフ。
そして佐久間Pの佐久間Pたる所以を見せつけたのが「忙しい中どうやってメディアの作品を見る時間を作っていますか?」という質問に対し「忙しい中見る時間を作るのではなく、メディアを見る時間のスキマに仕事をしている」という回答の中の一幕。ラジオリスナーである自分は「メディアを見るスケジュールと仕事のスケジュールを同列に管理している」ことはもちろん知っていたのだが、その証左として「前日に北海道入りして午前中に朝からシネマフロンティア(札幌駅ビルにある映画館)で映画見た」というなかなか考えられないエピソードを披露。本人が「これ引かれると思うんですけど」と言っていたが、このエピソードはさすがに半日休みがあったら何したいと目を輝かせて喋る佐久間P過ぎた。
というわけで司会の学生が時間配分に苦慮しつつも対談は終了。本当にあっという間の90分だった。ちなみに間近で見る佐久間Pは言われているほど大きさは感じなかったが、キンタロー。がやっているモノマネは顔の造形と笑い方が激似であることが肌をもって感じられたのが収穫です。
おそらくまあこんな機会は二度とないわけで、そこに立ち会えたのは素直に楽しかったです。最近のテレビは「得体の知れない人が出てくる場所」ではなくて「何かやった人を連れてくる分かりやすい場所」になっていると二人。それだけテレビというメディアに余裕がなくなり相対的な価値が落ちているという意味なのだが、それでもやはり自分は「何かザワザワするもの」をテレビで見たいんじゃあという気持ちもあるので、とりあえず死ぬまでずっとテレビ見続けるんだと思います。