「鍋パーティーのブログ」に参加している皆様。お初にお目にかかります。私は、ハンドルネーム「レバ子」として労働運動を中心にTwitterやnoteで、些細な発信活動をしています。
Twitterーhttps://x.com/laborkounion?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
noteーhttps://note.com/laborkounion
ハンドルネームから、予測できるように労働組合活動を主に専従、役員として携わってきました。そうやって言うと、なんだか大きな椅子に座って偉そうにふんぞり返っている姿をご想像されるかもしれないです。実際は、専従時代は除いてみれば役員と言っても当然本業との掛け持ちで、こうやって再分配について資料をもとに課題を検討しつつ実践に移すためどう言った目標を設定するべきか?を考えていますが、経済学どころか私はそもそも大学で何か論文を書いた事もなく、もっと言えば大学を入学も卒業しておらず地元の商業高校卒業し、愛知県にて夜間短大を卒業後、本来やろうと思っていた仕事が自分ではできそうもないから親戚に相談したところ愛知県では一応名前だけは皆が知っている企業に就職。経理がいいなと思っていたのに、会社の都合もあったのか就業した場所は現業職。私生活、仕事内容、そして誘われて入った労働組合。現在も最初に身につけた現業職にて生計を立てている典型的な「地方から就職のために、地方都市に来た人」です。こうしたどこでもいる人が曲がりなりにも自分の経験などを通して、学べた事をもとにほとんど触った事もなく、それどころか避けていたSNSのアカウントの取得をし、こうして十何年もブログで活動している方の末席に座れる事は名誉なことでもありますが、緊張もしています。どうか一つ、こういう意見もあるという事を暖かく見守ってくだされば幸いです。
労働組合についてよく分からない、入っているが行事に参加したことはない、そもそも会社にないという事はSNS上でも多くの人の意見としてあります。実際、私共の活動は実態が分かりにくい部分がある事は承知しています。折角の共用ブログにて記事を掲載される機会を得ましたので、「鍋パーティーのブログ」については『労働組合の定期大会』『労働組合の活動』の雰囲気を少しだけ文章で伝わるような形態で記事を作成したいと考えています。どうかお付き合いくださいませ。この記事では私が大変不慣れでございますが、議長と活動報告者、議案提案者をさせて頂きます。皆様のご協力を得ながら議題に沿ってご説明させて頂きます。
【報告の部】
米バイデン政権 『労働組合と中間層』日本語訳ーhttps://www.rengo-soken.or.jp/dio/dio391-k.pdf
町内会、PTAなどの団体が成り手不足であり一部の地域では解散してしまったという報道をよく目にする機会が多くなったと思われる方はいらっしゃいますでしょうか?こうした事例は私共労働組合も似たような事をよく見聞きし、一つの企業で働く人が集まった単位組合、私共が普段使用している「単組」におきましては、トヨタ自動車労働組合のような組合員数が数万人も所属する巨大単組は別として、数百人から数十人の組織におかれましては、執行委員会のメンバーが10年近く微動だにせず同じ人がやらざるをえない状況が続いています。海を超えたアメリカ合衆国におかれましても、組織化において課題を抱えており路線の違いで労働組合の全国中央組織(ナショナルセンター)のAFLーCIOが分裂を引き起こした事例もあります。先の大統領であるジョー・バイデン政権は「史上もっとも労働組合寄りの大統領」がスローガンであり、またアメリカ民主党内に労働組合の支援を手厚く受ける民主社会主義者バーニー・サンダース連邦上院議員が指名候補者選挙において最大のライバルであったため、またアメリカ共和党内で台頭した「ワーキングクラス派」。第一次ドナルド・トランプ政権の原動力であったいわゆるラストベルトの労働者層の支持を再び奪還するために標榜したスローガンとは言え先進国の大統領が労働組合への支援を政策に掲げる事は大変珍しい事です。
こうした背景から米国財務省から出された報告書「労働組合と中間層」は、多分に政治的な事情もありながら先進国の官庁がデータに基づく資料を用いて、労働組合が不平等の是正に繋がるか?を真剣に討議し出された結論です。「所得の再分配」は国際的な労働組合活動の観点から、既に多くの論争がありました。労働組合、協同組合、公共団体がどれほど再分配政策に寄与できるか?いわゆる中間団体はグローバルスタンダード化によるハイパー資本主義に対してどれだけ特効薬になりえるのか。政治的背景に一定の注釈をつけながら読んでみると労働組合だけではなく「産業の社会化」について一定のご理解を頂けるものと確信しております。
2、第2号報告 米国財務省報告書「歴史的背景 中間層の動向」を読んで
「労働組合と中間層」 ―連邦財務省報告、既存研究論文を幅広く紹介
ーhttps://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2024/03/usa_01.html
1970年9月13日「ニューヨークタイムズ」において、後年ノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学、ミルトン・フリードマン教授は「企業の社会的責任は利潤を増やす事である」というタイトルに「フリードマン・ドクトリン」という見出しをつけて発表しました。米国財務省報告書のFigure1 組合組織率と不平等のグラフを参照にしてみれば70年代は上位1%の収入割合がアメリカにおいても限りなくゼロに近づいた時期と重なります。ただ米英をはじめとした先進国内では物価上昇とインフレが同時期に発生するスタグフレーション期が到来し、失業率の増加は対策は必要不可欠でした。
労働組合は経済停滞の原因となる。組合員の家族を優先的に社員にする。組合に入れねば会社を解雇される。是非の判断は別として、景気低迷の理由に労働組合に求める主張は長引くスタグフレーションの最中に一定の説得力を持ってしまいました。「フリードマン・ドクトリン」が先進国内だけではなく新興国にまで適用されるとグローバル経済化が急速に進んでいき、労働組合の組織率は低下しました。その機運が高まるにつれて、上位1%の収入割合が独占資本が国内経済を統制していた1910年代のように、新しい富裕層による富の集中が各国で起こりました。
米国財務省報告書には、労働組合が中間層に与える影響をデータを用いて立証してみせるという画期的な試みです。報告書においてもいわゆる「中間層」の定義は所得分布において中間階級、住宅所有や大学教育を受ける余裕がある世帯を想定してあります。「フリードマン・ドクトリン」が導入され始めた80年代から2019年の40年の間、実質的な家計所得の中央値は0.6%しか増えていないのに対し、家事などを含めた総労働時間は父親、母親共に数時間増加した事を示してあります。報告書には「仕事が増えて、遊びが減る」と簡潔にまとめてあります。中間層の成功の象徴であった住宅所有の道は、住宅価格の中央値の高騰により70年代から現代まで2倍以上の上昇を見せています。住宅所有だけではなく賃借契約も同様であり、1960年代にかけて2000年代は家賃に30%以上の割合が増加し、COVID-19パンデミック以降さらに急増しました。1980年代以降に生まれたミレニアム世代は約40%が70歳以降退職前の生活水準を受けられず1937年から64年に生まれた世代のライフステージを退職の備えは減少している事を示唆しています。「より良い生活を子供に引き継ぐ事ができない」米国財務省報告書から、その危機感は文章からも読み取れます。職場はより安全となり、高等教育を受ける割合が40%近い数字に到達し、技術の発展により職場の効率性は向上しコンピューターの所有率はスマートフォンなどを含めればほぼ100%近い水準に達しています。ライフスタイルは大きく変わった点もあれば実質賃金と世代間流動制の低下を招いている事は今後の課題だと思われます。
3、第3号報告 米国財務省報告書「中間層に対する組合効果」を読んで
2024年「労働組合基礎調査」の結果に対する談話 日本労働組合総連合会
ーhttps://www.jtuc-rengo.or.jp/news/article_detail.php?id=1327
バイデン政権 財務省報告書「労働組合と中間層」において労働組合が中間層の再構築にどれだけ関与できるのか。「労働組合が賃金を上げる」「労働組合が福利厚生や労働環境を改善する」事は日本においても、ある種において当然視されています。財務省報告書においても、その点はデータを用いていますが要求書を提出する事ができる団体が労働組合のみであるのなら、ある程度結果は帰結するものと考えます。労働組合の存在が、労働組合がない職場においても「労働組合がいかに再分配に関与できるのか?」が最重点項目になります。報告書には労働組合のない職場に対する波及効果を「フリードマン・ドクトリン」と違う視点で文章化されています。
まず第一に労働組合がない企業は労働組合がある企業と競争することにおいて労働条件の向上を図り、第二は労働組合が労働市場に及ぼす影響、最賃引き上げや安全法改正のようにより多くの労働者が恩恵を受けると発表しています。あくまで推定ではありますが労働組合の組織率が向上すれば、非組合員の所得も0.4%増加すると書かれています。仮に組織率が1979年と同水準なら、現在の組合のない民間セクターの労働組合非組合員の賃金も5%の増加が見込めたと計算しています。米国における多数の大学の学位を持たない労働者はさらにその推定値も大きくなると計算しています。
労働組合における地域活動の便益の向上については、日本の労働組合の人間として数々の労組OB、OGによる運動団体が存在し、そうしたものに連動する形でボランティア活動を行う事は事例多数で、データ化は非常に難しいものですが、労働協約における同産業で働く労働者への波及効果は一定の成果を上げている産別も存在し、労働者団体だからできる事を今後も増やしていく事が重要です。
イリヤナ・クジエンコ、マイケル・ノートンらアメリカ経済学者はある興味深い実験を行いました。「富裕層と貧困層の格差を縮めるために政府は対策をうつべき」という質問に対して2008年から2010年にかけて急減しているという結果を示しました。白人の富裕層の共和党員が猛烈に反対しているわけではなく、マイノリティら所得が平均よりも下回っている答えた人の方が再分配反対論の数が僅差ながら多かったのです。
The "Last Place Aversion" Paradoxーhttps://www.scientificamerican.com/article/occupy-wall-street-psychology/
最低賃金が引き上げられ、再分配が行われると自分が最下位になる可能性もあるかもしれない。最低賃金より少しだけ上回っている層が最低賃金の引き上げに反対するという自己矛盾のような案に賛成しがちなのは、こうした最下位になる事による恐怖が再分配政策にはつきまとっている可能性も示唆されます。連邦政府による職の保障や保護主義的な貿易による事前分配を労働者層は支持をし、累進課税の強化など事後分配となる政策は高学歴層が支持をし、その結果労働者の支持がアメリカ民主党が苦戦する要因になったとクジエンコ教授はそうした主張をしています。ラストベルトの陥落に驚愕するアメリカ民主党はじめとした「リベラル」政党や労働組合にとって一石を投じる見方だと思います。
【議案の部】
1、第1号議案 活動方針(案)
私たちの労働環境は、法制度、物価高騰、人手不足など働く環境だけではなく家庭環境も常に変化しています。心身ともに健康で安心した環境整備が不可欠です。組合として起こりえる労働環境の悪化や法制度の改悪に注視し、組合員やその家族を守る事を念頭においた活動を展開する必要があります。
未来の労働組合の活動を下記内容に沿って進めていき、「はたらくのそばで、ともに歩む」存在であるように努めていきます。
1、組合活動の理解を深めてもらうために、職場の声をボトムアップをし働く人の代表として、更により一層の社会運動に取り組んでいきます。情報収集を欠かさず、きめ細かい点検活動を行う事で全ての働く人の利益に叶うような提言や運動を行なっていきます。
2、組み上げた私達の声を組織内、組織外に限らず議会に届けてもらえるような政治活動を行います。一部で声高に叫ばれる「配るぐらいなら、取るな」という声に反対し、その声に迷う全ての働く人のために常に活動を活発化していきます。
3、教育、医療、住宅は労働者にとって最も重要な生活必需品です。公共の資産たるこの3つの法制度は累進課税の強化による再分配政策によって達成されるという事を多くの人に知ってもらうために広報活動の強化も徹底して行います。閉じられた組織ではなく開かれた団体を目指します。
4、組織率が低迷しているサービス業セクターを重点に、多くの人が労働組合活動に興味、参加していただけるような組織づくりを行います。技術が常に進歩を遂げ生活様式が変わったように、労働運動もかつての運動を継承する部分はバトンを保ち、変化が必要な部分は改革を行う柔軟性を持つことを必要としています。労働運動の成果を全ての働く人が恩恵を受ける活動を実践していきます。
5、小さな政府による規制緩和が経済成長を起こし、トリクルダウンで労働者層に恩恵を与えるという20世紀の廃れた理論である「フリードマン・ドクトリン」は明確に誤りであったという事を主張します。産業の民主化を達成するために労働組合も労使交渉だけでなく、経営について一定の発言権を持てる法制度改革を強く訴えていきます。働く職場、全てに労働者代表の発言権を確保します。
この議案に質問があれば、是非お願いします。承認という事でよろしければ拍手をお願いします。
議長降壇にあたり、挨拶申し上げます。皆様のおかげで無事に議事を滞りなくスムーズに行う事ができました。ご協力に感謝いたします。私事の話になりますが、実家は漁業を営んでいました。少なくとも社会観念については相当保守的だった亡き実父は反発した事もございましたが、今でもその教えは私を助けてくれる事もございます。父は常日頃から「自分のゼニは自分の算盤で弾け」という事を話していました。これは経済学というとても大層なものではなく、自分の銭金ぐらいは人任せにするなという随分ぶっきらぼうな言葉でございますが、私の労働組合活動の大半が共済運動だった事もあり今でもその言葉を痛感している次第です。先日「減税会」なる新しく生まれた潮流が「貯蓄率が高い日本人は元来減税派である」という主張を展開しました。すでに日本の貯蓄率はアメリカや韓国よりも下回り生活苦が目の前に迫っている時に、算盤を弾くよりも動画の編集によってほとんど何も考える事なく転向する。何十年も同じ「減税会」的な主張に靡く転向者も呆れもしますが平気で嘘をつき、あまつさえ算盤を弾く事がまだできない人をより一層煽動して自分の広告収入してしまう人は呆れを通り越して許せないのです。そのような事で本来はもっと違う運動を目指していたSNSの労働運動はこうして範囲を広げて、ブログも書いてみましたが思っている事をなかなか文章にするには難しいという事を更に理解できました。今後も皆様のご協力のもとできる事は全てやっていくという初心を忘れずに励んでいきたいと考えています。
本日の決議が全ての人々にとって実りあるものになる事を祈念して降壇の挨拶とさせていただきます。