トランプ大統領の大統領令署名が止まらない。国連人権理事会からの離脱、パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金拠出停止した。国連教育科学文化機構(ユネスコ)からの離脱も検討中。国際開発省で働く人たちを自宅待機させ、この省庁をイーロン・マスクは廃止する方針だと伝えられている。そして、トランプ大統領は、イスラエルのネタニヤフ首相と初の首脳会議を開く。イスラエルは、以前からUNRWAに敵対していた。アメリカのこうした動きを止めるものは何もないのだろうか。恐ろしい。日本はイスラエルに次いで2番目の国として、トランプ大統領と会見する。
退職してこの10年間の間に、何度か本の整理はした。処分しないでキープしている本をアフリカ布などで覆い、見えないようにしていた。読まなければいけない本などが、放置したままなのを見るのが、心苦しかったのだろう。ようやく本棚を覆っていた布を取り外し、全面解放した。多くは南アフリカの文学・文化関連の作品が多い。いつでも本を取り出せる。もし、私が読まなければ、日本の誰もが知らない存在になってしまうかも知れないと思うと、申し訳なくなった。そう思うようになったのは、先日、ベイゼル・オゴット(1929.8.3ー2025.1.30)さんが亡くなったのを知った時だった。彼は、ケニアの女性作家で、政治家でもあったグレース・オゴット(1930.5.15-2015.3.18)さんの夫だった。ベイゼル・オゴット自身もアフリカでは著名な歴史学者だったので、日本のアフリカ研究者はグレース・オゴットさんの名前や著作等を知っているだろう。だが、グレース・オゴットの文学作品は読んでいないと思う。アフリカ文学、しかも女性作家の作品などは当初から無視されてきたからだ。私はグレース・オゴットさんに1985年の国連主催による「第3回世界女性会議」で出会い、大感激した。彼女の作品紹介もしたことがある。記念写真も撮ったが、今はどこかに埋もれている。私はラッキーにも、アフリカ人女性作家たちが作品を発表し始めた時から、同時代を生きてきた。南アフリカの作家ベッシー・ヘッド(1937.7.6-1986.4.17)の作品に出会って、南アフリカのことをより多く知りたくなった。ヘッドには一度も会ったことはないが、ヘッドを知る人たちを通して多くを学んだ。2年前には、ケニアの女性作家のMichere Githae Mugo(1942.12.12-2023.6-30)が亡くなった。ガーナーのAma Ata Aidoo(1942.3.23-2023.5.31)も亡くなった。ベイゼル・オゴットさんの死は、私への大きな警告のように思えた。私に残された課題は何かを真剣に考える機会となった。

大雪に見舞われた地域の報道が続く。京都市内はそれほど雪が降らないが、空気が冷たい。外には出られない。岐阜の白川郷では2.6メートルも積もったという。新潟では積雪が3メートルにも達している。各地では車の事故が多発している。国土の半分近くが豪雪地域で、毎年多くの人たちが生活に大きな支障をきたす。テレビでは「注意が必要です」と繰り返すばかりで、何の役にも立たない。国の対策はどうなっているのか、いつも思う。
トランプ大統領は、イスラエルのネタニヤフ首相と会談した後、記者会見で、ガザについて発言した。ガザ地区にパレスチナ人を帰すのではなく、別の地域に移住させ、アメリカがガザを買取り、リゾート地に再建するという。何という発言か。パレスチナ人が何故ガザから出ていかなければならないのか。トランプは自らが不動産業者であったことから、土地活用の専門家だと、暴言の裏付けをするが、世界中からは大きなブーイングが出ている。アラブ諸国からは反発が出ており、フランスは「国際法違反」だと非難した。フランス外務省の報道官は、5日、「フランスはパレスチナの人々がガザ地区から強制的に退去させられることに重ねて反対する。これは国際法の重大な違反であり、パレスチナの人々の正当な願望への攻撃であり、さらには、2国家共存に向けて大きな障害となる」とする声明を発表した。日本はどの立場をとり、トランプ大統領と何を話すのだろうか。