麺をおかずに米を食べる。
そんなに変ではないだろう。
ラーメンに半チャーハンやライスをつけるなんてよくある話。
そばと丼のセットも嬉しい組み合わせである。
そばめしなんてのもあるくらいなので、炭水化物同士とはいえ相性は悪いわけではない。
ではご飯の上にうどんが乗っているとしたら?
そうなると話は変わってくると思わないかい?
あまりに現実離れしてるよね?
現実にはあり得ないと思うような現象がこの日本で起きてるとしたら?

上の写真は2月13日(金)から販売開始のかつやの期間限定商品である。
鍋焼きうどんにロースカツと海老フライを乗せて、上から卵落としましたというもの。
変ではあるけれど、普段のかつやの変さほど変ではない。単にうどん入りのカツ煮定食なんだから。
だが、今回の新作の目玉はこれじゃない。
この鍋焼きカツ煮をご飯の上にのせてしまった『鍋焼き風カツ丼』なるものが併せて販売されるのだ。
つまりうどんオンザライス状態。
そりゃもう丼一択だろう。
僕は久しぶりに胸を躍らせてかつやへ急いだ。
ちなみにご飯の上にうどんを乗せるのはかつやの得意技である。
今年も会えるなんて嬉しいぜ。
平日のランチタイム。
かつやはいつも人がいっぱいだ。
心なしかいつもより店内が暑い気がする。
周りを見ると、数人の方がカツ煮定食を食べているじゃないか。
この熱気が店内に充満している。
僕は空いたカウンターに腰掛け、注文を聞きに来た店員さんに対し、メニュー表を指さして・・・
「この丼のやつください。」
と大きな声で注文した。
ハッキリした口調であいまいなことを言わせたら僕の右に出るものはいない。
数分待ち、目の前に現れた丼がこれである。

いい。
具体的な感想は何も出てこないが、「いい」というのは感じ取れた。
当たり前にうどんがご飯の上に鎮座している。
これよ。
この違和感こそがかつやよ。

うどん多くない?
思ってた倍のうどん入ってるんだけど。
さぁいただこう。
とりあえずロースカツを一口。
うん。
和風だしが染みてるのか、普段のカツ丼とはまた違った趣で非常によい。
また、少し小ぶりにカットされていて食べやすい。
いいぞー
いや、これ何っ???

なんかよく分からない小皿に変な液体入ってるんだけど。
定食には『柚子胡椒だれ』なる味変アイテムが付いてると書いていたが、まさか丼にもついてるってこと?丼に味変?
とりあえず使い方分からなかったのでこうしてみた。

美味しいっちゃ美味しいしピントが合ってないと言われたら多分そう。
うどんはつるつるシコシコといったうどんに使われる形容詞はあまり当てはまらない。
『ムッチリ』
という新しい食感のうどんであった。(褒めてる)
海老フライもとても大ぶりでいつもより気合が入っている。
単品で普通にソースで食べる海老フライよりも卵でとじられた海老フライのほうが美味い。
いや、これ何っ???

相変わらず視線の端でチラチラとたれが揺れている。
なんなんだこいつは。
一体丼に何の用があるのか。
こうか?これでいいのか?

美味しいっちゃ美味しいけど多分違う。
食べ進めていく中で、ずっと「何食べてるんだろう」という疑問が止まらない。
かまぼこは必要なのか?
白菜はこれなんの役割があるの?
ていうかうどん味ある?
うどん多くない?

なんか全体を通して褒めていないように思われるかもしれないが、実のところそんなことはない。
僕は非常に高い満足感を持ってお店を後にしている。
かつやでの食の体験を楽しむうえで大事なことは、決して美味しいということだけではない。(ちなみに美味しいと思ったのは本当)
かつやでしか味わえない未知との遭遇こそが醍醐味なのだ。
「何を食べてるんだろう?」
という疑問を感じながら、店内BGMの『つけまつける』インストゥルメンタルバージョンを聞いているともうなんか瞑想と同じ効果が得られるのだ。
新しい時代のウェルビーイング。どうですか?
そんな新しい体験ができるこのメニューは本日2月13日(金)からの期間限定商品である。
ぜひお楽しみに。
いや、これ何っ???
