砂漠の国、常夏の国 死者の国、少数民族の国、雪の国、西部の国 お菓子の国のイベストの感想をまとめています。
諸注意:
・大まかに自分が読んだ順に書かれています。
・イベスト名の横の数字は個人的な点数評価です(10点満点)。ですが人によってぜんぜん評価は変わると思うのでそこまで気にしないでください。
・ネタバレあります。基本的には既読者向けにラフに書かれています。
・イベストによってかなり感想の量が異なります。自分が感動したりなにかに引っかかったりしたものは感想が長めです。
砂漠の国
砂漠1st 6
最初のイベスト。おとぎ話っぽい。その後のストーリーでキャラがけっこう再登場する。
砂漠2nd 8
自分の生まれについての話。空の国1の類縁のような。それ以外にも複数の筋があるが。
話のおもしろさよりコミュニケーションの温かさが印象的だった。メフリの出発前のやりとりが好き。
時代の壮大さを感じさせつつも幻想的なラストシーンが印象的。
砂漠3rd 10
うまい部分しかない。全話数で味がする。この内容を10話でやってるのは驚異的。中盤以降ずっと泣いてた。
モブ?の女の子が名演。
サリハーティのキャラと境遇が庇護欲をかきたてるもので。冒頭の一人芝居の時点で泣きそうだった。最初の時点で彼女に強く共感できたのが大きい。
全体のテーマや哲学よりは純粋な話のおもしろさで魅せる。そういう意味ではエレキ3rdとかと近いかも。
砂漠4th 8
たぶん究極的には理想の話をしたかったんだと思うので、終盤でああいう話運びになったのはまあ分かるんだけど。でも自分は多少歪みが生じたとしても、国全体が軌道に乗るまではアルジニェの力を利用した方がよかったんじゃないかなと思った。メイン2部砂漠を読んだ後だとやっぱまだ砂漠の国って過酷な状況だと思うので。まだなりふり構える段階じゃないのではという。
というか神殿を中心に人集めて町を築けばよくない? 囚われているのが地下水脈なんだったら神殿自体は改変していいような気がするので風通しのいい造りにして。逆に地下水脈を整備すれば活動範囲を広げられるとも思うし。アルジニェの力もイルハーレだけに使わせるんじゃなくて、情報は全部オープンにして一日ごとに当番制とかにして。アルジニェの力を活用させてもらってみんなで土地に手を入れていって…。
みたいな細かいことを考えてしまったのでちょっとうーん…という感じになったが。それでも力の入った回だった。イルハーレがそんな考えを持つに至った理由も説得力をもって描かれていたし。理想的な信仰の在り方という意味では空1st、助け方という意味ではお菓子2ndとかと隣接する話だったと思う。
常夏の国
常夏1st 7
正義と自由の話。未熟ながらも自身の正義を信じようとするニールくんが尊い。今回は正義サイドの根っこがかなりふわふわ(エストレシアすらまだ未熟ということ)なのだけど、逆にこのまだふわふわなままの正義を描いてるのがこのストーリーの味な気がする。固い方が描きやすいと思うし。
正義と自由を対置させて、別段自由側が優勢というわけではない。執行する側はやっぱ間違っちゃいけないから、自由側よりも厳しく見られるんだよね。
フィーリのキャラストを読んだ感じ、エストレシアはなんだかんだすごい行動力らしく。ならいずれは自身が積み上げてきた行いが、その軌跡が彼女の正義を証明してくれることだろう。
常夏2nd 8
複数回読む前提のミステリ仕立て。中心となる謎の周囲を漂いつつボトルメールが生む人の繋がりを辿っていく。まあ終盤までそもそもなにが謎なのかも分からないのだが。
寂しく味のある背景とbgmが良い。比喩の多いストーリーで、bgmの主張の弱さが比喩の多様な解釈を許容しているような気もする。bgm(≒ムード)ってけっこう物語の理解・解釈に影響しそうなので。
具体的なストーリーを追うにはユニット間の関係を整理したり語られる少し抽象的で不思議なエピソード群の解釈を頑張らねばならない。ミステリ的なおもしろさがある、けどそれらを気にせずともゆったりとした空気と強い雰囲気だけで楽しめるし泣ける。
わかりにくい、しかし読解の楽しみに満ちたストーリー。わかりにくさ、回りくどさがユニークでそれだけでも価値がある。こういう読み味もあるんだ、という。直接語らない、間接的に語ることの効果について考える。初見時のインパクトの強さはかなりのもの。
常夏3rd 8
アルタイルが未知の未来にも希望を持ってどんどん飛び込んでいくからこそ輝いて見える。のだけど、不思議な力なんてないぞと言われ上司からも止められてもなお不思議な力に縋ろうとするのは、無謀すぎないか。究極個人の選択だし結果オーライだったので外野がなにか言う筋合いはないのだが、とはいえ自分の感覚からは乖離してるなと思った。ニールやセオドアと同じような、未熟ゆえの勢いというか焦りもあったのかもと思う。特に強い理由もなくアルタイルがレヴィアヴィの伝説を信じられたことが信じられん。
それはそれとして構成が複雑かつ表現が分かりにくいというか繊細なので雑に読んでると伏線を取りこぼす。丁寧に読んでもかなり読み手側からの補完が必要となる難しいストーリー。自分の場合、自身の能力不足のせいなのだがうまく味わうことができず。凝ってるのに惜しいという印象を抱いてしまった。ユガラボの解説を読んであ~なるほど?となりました。
常夏4th 8
話の中心にカナロアとヴィルベルの、事情を知られたら引かれるだろうからそのままの距離で付き合いたい、というもどかしい関係がある。回りくどいコミュニケーション。その煮え切らない感じが正直苦手だったが、海関連ユニットをまとめて登場させて、長命種と一般人との多様な関係性を描いてくれたので、こういう関係もあるかと納得できた。特に現在迷い中のカニャルナがいい味出してた。
読み手側でけっこう情報を整理して、カナロアの境遇を想像しないと話に乗れない。長寿と人間からの感覚の乖離、そしていい人々に巡り会えなかった単純な不運。カナカエイア、ナキマリシーなど他の面々と比べるとちょっと不運さが目立つ。でも最終すごくロマンチックに終わってよかった。2人のユニスト読んだらもうお腹いっぱい。
死者の国
死者1st 6
世間の評価と自分の評価が食い違っているのでちょっと辛い。おれは自分の娘であるコゼットに心配をさせているジャントールが普通に不甲斐ないと思う。
これ以降の死者の国のイベストや2部メインストーリーを読んで夜のいきものについて深く知ってから読み返すとシトルイユ周りでもっと味がするようになる。自分は初見時よくわかっていなかった。
評判がいいのは事実で、その評判を受けて最初にこのストーリーを読む人もいると思う。それでこのストーリーを楽しめたならそれはそれでいいし……もし評判通りに楽しめなかったとしたら、ここに同じような人がいるので。そのことが伝わればいいなと思うので書き残しておきます。
死者2nd 8
別の性に憧れる……ジェンダーを考えさせる題材ってのがそもそも魅力的。それはそれとして、常に誰かが誰かを心配している優しさに溢れた話で好みだった。1も2も、夢の世界で自分の本心と向き合う話。
死者3rd 8
今までのキャラがみんな出てくる。死者1〜3とここまでやってようやく死者の国の仕組み?的なものが掴めるように。
登場キャラ多いせいか間延びしてるというか長かったし、問題の根本(影)は解決してない気がするが、なんというか描きたいもの……ルシウスくん周りに関してはちゃんと描けてたと思うので、それだけでまあ満足感。ユウくんとここまで絆を深めたイベキャラってのも珍しいのでは。最後のご都合感はユニスト読まないと解消されないので注意。
輝石のメンテが定期的に必要になるのはいいけど、それよりもっと根本的なところがドリミオンに依存してるのでまったく冗長性がない。ドリミオンを繁殖させよう(?)。
死者4th 8
個人的に引っかかるところが少しあったが、それでも大まかには楽しめた。
5話で1幕の計3幕構成になっていて、それぞれの幕はゆるやかに繋がっている。
1幕目はまともな人生を諦めていたノンレガールが希望を持つようになるまでの話。2幕目はロマネちゃんが恋愛と家族を通じて人の心を知る話。この2つの話はとても素直かつ王道な成長物語で、自分は読んでいるときに(基本暗い死者の国でこんなまっとうにポジティブな話するんだ…!)と謎の感慨を抱いていた。めっちゃあったかい話でした。
個人的に引っかかったところというのはノンレガール周りの設定で(ここでは詳しくは説明しないけど)。作中での現在時点ではノンレガールの命はかなり危うい状況で。ネゴシアンという1キャラのみに自身のエネルギー供給を任せているという状況だった。しかもそのネゴシアンが担当しているのがフルーツという食材で…。自分は単純にフルーツだけじゃエネルギーや栄誉を賄えないだろ!と思ってしまった。ノンレガールは、ネゴシアンがいるならしばらくは大丈夫的なことを言ってはいたのだけど……フィクションの世界観で本人が大丈夫って言うんだから大丈夫に決まってたんだけど、それでもかなり気になってもやもやしてしまった。一応さらに3幕目で、過去にラディペリィがこのエネルギー供給の効率を改善することに成功していた、というフォローがあったのだけど。それ1幕目で知りたかったよ。
そして3幕目はラディペリィがカロレッタという人の死に向き合う話。ある意味原点回帰というか、死者1stの変奏とでも言うような内容で。死者1stにあまりのれなかった自分にはこの話もそこまでは響かなかったのだけど。とはいえラディペリィが子どもに心配させたりとか仕事をおろそかにしたりとかせずに、がんばって自分を律していたので(そしてその頑張りにちゃんと返るものがあったので)、あまりもやもやせずに読み切れた。まああまりもやもやしなかっただけで、根本的にどれが「味」なのかよく分かっておらず。だからクライマックスをクライマックスと思えずに平熱で読み終えてしまったのだが。これは読み手である自分自身の性質のせいで物語が悪いわけではないのだろう(自分は済んでしまったこと(人の死とか)で悩むのは無駄だと思っている。だから根本的に死者の国の話とは相性が悪いのだと思う)。
ということで、今回のイベストのメインディッシュであろう部分は楽しめなかったけど、1幕目2幕目だけでも満足できる内容だったし実際クオリティは高いと思うのでこんな点数に。たぶんだけど死者の国の元々想定されていたテイストは死者1stや今回の死者4thラディペリィ関連のあの味わいなんじゃないかなと思う。
しかしエレヴァージュ家の疑似家族よかったな。ノンレガールには自分も例に漏れずゲーム内でお世話になっていたので。ゲーム内性能とは裏腹にポンコツ気味でおもしろかった。そして実はネゴシアンがやばくて。彼女を名前だけの登場に留めたのは英断だったと思う。イベストを読み終えてからキャラを確認して驚いたのだけど、ネゴシアンのイラストえっちすぎる。びびった。ネゴシアンが帰省せずに登場していたらたぶん1幕目の味わいが変わってたと思う。
少数民族の国
少数民族1st 9
物事を捉える視点、ものの見方をテーマに非常によくまとまったストーリー。全体の構成もよく非の打ちどころがない。リュンリー・ユージアのカップルのロマンチックさも良い。動物1stに通じる洗練を感じた。
少数民族2nd 10
再読した当時ツイに感想を残してたのでそれを貼っておきます。
少数民族2nd再読 以前と同様に感動してしまった 理由を考えていたのだけど、たぶん構成(構造ではなく)にあるのではと クライマックスにあらゆる筋の帰結をまとめきれてるのが 特に大きな悲劇の発端であり最大の謎の答えをクライマックス直前(14話の最後)に置いてるのが
とにかく終わりが鮮やかすぎた ユゥルくんのユニストも含めて
描写が最低限なのもある 一番重要なテンライとヨウコクのエピソードが一番分量が少ないんだから 言葉にするなら「粋」ってことなんだけど、でも粋ってこんなにはっきり表現できるものなんだ、という驚きがある
14話ラスト〜15話の流れ、繰り返し見るたびに感動が強まっていく ダメだこれ
話のクライマックスが絵的にもクライマックスってのが 水が澄んで龍が飛んで終わるってのが 良すぎる 正気に戻ったヨウコクがまっさきにするのがテンライとの約束を果たすことってのも……
ここまで構成が、クライマックスの演出が決まってるのはなかなか見ないな 思い返すたびに自分の中の評価が上がってしまう よくない
いやでもマジであの部分、言葉なしで表現することにしたの、超英断 先に絵があったのかな
終わり方が、良すぎる! 15話冒頭のあの一瞬に全部の筋のクライマックスが集中している。魅せ方としては妖精1stとかと近いか?
少数民族3rd 7
自分が肌に合わなかっただけ。合わない理由は自分が現(うつつ)を重視する人だから。雰囲気よかったです。常夏2感。
言ってしまえばエデン条約編的な話で、似たような答えに帰結したことが感慨深かった(序盤のリシさん周りの話数で簡潔に述べられていた)。
どのような答えに辿り着くにせよ、ユエは桃源郷を目指さずにはいられなかっただろうなと思う。桃源郷を目指すところまでのみを取り出して見たら普通に悲劇というか辛い話だったと思う。言葉にするのは無粋だが、まあ呪いでしょう。そもそもフーディエにとってもまともにコミュニケーション取れないのは辛そうだが(ユエのユニストからすると多少は世界に干渉できるようだが)、自分はフーディエを持ってないのでユニストを読めておらず、実際彼女がどう感じてるかはわからない。
少数民族4th 8
ごく個人的な話になってしまうが、しばらくメフ展、西部4th、死者4thと少し分かりにくくヘビーな話が続いたので。少数4thのエンタメとしての分かりやすさに救われたところがある。
ロミンたちの一門の「瘴気を悪く思うな」という教えは本当に真理なのだけど。まさに言うは易し行うは難しで。だからこそ真髄とも言われている。難しさの理由は瘴気のままならなさにあって。瘴気の発生源であるネガティブな感情の、ネガティブさの判定にまったく遊びが、容赦がないのがことを難しくしている。
例えば悲しいことがあって、盛大に泣いて気持ちをリセットしたとしよう。気持ちをリセットするため、再び前を向くために一時的に泣くことは広い目で見ればポジティブなことだと思うが、しかし泣いているときはネガティブな気持ちのために瘴気が発生してしまう。悲しみを乗り越えるには悲しみに向き合わなければいけないが、悲しみに向き合うときにどうしても瘴気が発生してしまうのだ。まあこれは程度に関わらずあらゆるネガティブさを無視しないということでもあるので。ある意味では立派というかすごいなとも思うのだけど。
瘴気は生き物に具体的に悪影響をもたらす(具合を悪くする)ので、前述の性質と合わさって悲しむ→瘴気が生じる→瘴気のせいでさらに悲しむ、みたいな負のスパイラルが発生しうる。そんな厄介な存在をどうして憎まずにいれようか。
この瘴気のルールはとても難しい問題だなと思う。このイベストも、究極的には技術的なブレイクスルーで解決したところがあった(半分はイヴァツァというエイネイ上位互換がこの地に訪れた偶然)。もし現実的な解決策がそれしかないのだとしたら……思うのは、やっぱ戦争というか破壊を手段にしてはいけないなということ。なぜなら技術の蓄積すらも破壊してしまうから。
メイン2部や現実の戦争と重ね合わせるとその重さが実感できる設定。ロミンが瘴気を悪く思わずにいれた理由が(物心ついた頃から瘴気を払う術が使えたために)「瘴気の実害を受けたことがないから」というのもなんだかリアルを感じる部分で。そういう意味ではロミンにとって今回、瘴気の実害を、その冷たさを知ったことは大きな収穫だったのかもと思う。
(瘴気のキツさを知らないと教えの真価がわからない。まあエイネイも冷たさの正体にはあまり気づいてない風だったけど)
イヴァツァの存在が少しご都合感あるかもしれないが、骨太な設定を活かしたいい話だったと思う。問題解決後のエイネイが表情豊かでよかった。星5ユニット多すぎてすごい。ロミンのユニットイラストはえっちすぎるので、イベストで別の立ち絵が用意されてて助かった。
雪の国
雪1st 7
大枠ではギャグ回だがよくまとまっていた。最後の特別篇4でバルトロメイがあの衣装で登場するもんだからそこだけ笑っちまったよ。
雪2nd 9
そもそもテーマがユニーク。嘘についてそこまで繊細に考えることはなかった。
シモンとカシュパルの関係など、かなり特異なシチュエーションだけど、13話のシモンの語りで普通に納得できた。
難しい領域の話をしている 自分なりに整理するなら、生きるためにつく嘘は許されるのか、という話だったんじゃないかなと思う。
辛すぎると人間は自分自身にすら嘘をつく(シモンがそうだし、カシュパルの予想ならパユもそう)。でもこれは意図して行ったものではなく、生きるために無意識で行ったもの。これを否定することは生きるという本能の否定にも繋がる。
だからそれを否定することはできないんだけど……でもできるだけ嘘はつきたくない。し、ついてしまったときの罪悪感を大事にしたい。たとえそれが相手になんの影響のないものだったとしても、嘘をついたということを自分は忘れないようにしたい。…まあ15話で話されてることまんまなんですが。
パユ相手のものとか、相手に影響を及ぼさない嘘で問題になるのは自分の内心だけ。自分さえ無視すればそれは無いものになるんだが……そんな繊細で不確かな存在にフォーカスを当てることがそもすごいよ。優しくて誠実なお話。
雪3rd 6
私情がかなり入ってる。単純に、トラストに頭ごなしに否定されるのがむかつく。過去に4番隊から2人で駆け落ちしたカップルとかいなかったのだろうか。トラストが親子関係に固執する理由、背景が描かれれば納得するかも。
雪4th 7
比較的シンプルな味。原点回帰? ヴィックスの人の良さが目立っていたけど 各種ユニストを見るとイベ後のデュオくんの人格もめちゃくちゃ良くなってることが分かる。今回の件で一番成長したのたぶんデュオくん。
西部の国
西部1st 7
クライマックス含め全体に絵面が地味。なことを除けば中心となる謎が魅力的ないい話だった。半分くらいミステリ仕立てでちゃんと楽しむには能動的に推理する必要がある。具体的に語らない匂わせがめちゃ上手く、読了後に反芻したりユニストを見たりしてるうちにじわじわ評価が上がっていく。
西部2nd 6
西部3rd 6
ノリが自分の好みと合わなかった。どちらも全体に心が健康な人が多かったので。キャラたちの心よりも物理的な状況の方が問題になっていて。あんま心に響かなかった。それらを抜きにしても3rdの語り口はちょっと雑だった気がする。プロットをそのまま読んでる感じ。物理的な状況の変化がめちゃ多かったので説明が多くなるのは仕方ないが。テキストでなく映像でやるべき内容。
西部4th 9
タイトルに「千年の」とあるようにメフテルハーネの歴史ががっつり関わってくる。イベスト時空におけるメインストーリーとでも言えそうな筋書き。クライマックスのエモ表現の力強さ的にもメイン2部に匹敵する内容。
神託にまつわる話で。2nd3rdを踏まえると、もし西部の国になにかテーマがあるとしたらたぶん運命とかなんだろうなと。
ニヴィポアくんがわかりやすく悪役を演じてくれるので、ストレートに感情が動かされる。ムカ〜ッてなる。最後のアウリニナによる種明かしはちょっと日和ったか?とも思うけど。
神託が昔の人の強い願いということで。構造的な問題ではなくどうにもならない理不尽ということが分かり。別段コメントすることがなくなった。それが言葉という形に留まるならいいけど、ニヴィポアくんのケースのように呪いみたいな影響も及ぼすことがあるってのがキツい。そりゃ神託アンチみたいにもなる。
なんにせよ強い存在が健全な精神、倫理観を持つことが大切で。善い願いは善い神託になる。そういう意味では今回の登場キャラの中で一番強い存在であるヒュリトゥーリが善寄りでよかった(もちろんそこにはアウリニナの貢献がある)。
かなり大事な情報が後出しにされる傾向があり、読んでる最中はもやもやすることがある。さっきのニヴィポアくんのやらかし(アウリニナが最後に種明かしするやつ)とか、また最後にヒューリがアウリニナを置いていった理由とか。
最終的に自分が一番納得したのはヒュリトゥーリの性格描写で。スチルのシーンで描かれたけど、彼が基本的に内向的な性格……優しくて人見知りで引っ込み思案だったからこそ、これまでこんな風に物事が運んでいったんだなと思った。
お菓子の国
お菓子1st 5
かなりガバい印象だけど。クライマックスで心に連動して城が再構成されるのは派手ですごい。
お菓子2nd 9
なにかを助けることについていろんな角度から考える話。
緻密ながら無理なくシュッとまとまっている。ターネスの境遇がちょっとユウくんに似ていて、そのせいかほんのりメイン2部雪の国みたいな味もする。
お菓子3rd 10
ジネットのキャラ良すぎ。
時間的なスケールがでかく、積み重なった時間の重みをしっかり描写しつつクライマックスで完璧に昇華していて。シンプルバカ火力。
そしてそれ以上にハッピーエンドとして完璧すぎて。みんながちゃんと幸せになったのが。報われたのが良すぎて。
単純に構成が、伏線回収が上手い。
お菓子の国の歴史の話もしてるし、もはやメイン2部レベルの良さと言ってもいいのでは。
お菓子4th 9
兄の性格、心の分離現象など。設定がかなりぶっ飛んでるのでそこで納得できなくなる人もいそう。自分は楽しめました。