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『月姫 -A piece of blue glass moon-』雑感想

 ネタバレあります。まとまりないです。

 

 

 一応。3ルートクリアまでのプレイ時間は45時間。攻略サイトを見てほぼ最短でプレイしました。

 フローチャートを全ては埋めていない状態でこの文章を書いています。なので自分がまだ知らない情報や、間違ってる・見落としてる情報などあると思います。

 オリジナル版は昔にネロ・カオスが出てくるところくらいまではプレイした気がするんだけど……今回のリメイクプレイ時には記憶はほぼなくなっていました。だから事前知識はFGOで得られるものくらいといった感じでした。

 

 

 

 

 

 

 

アルクルートの感想

※注意! アルクルート読了時点での感想です。シエルルートを読む前にこの項の文章は書かれています。

 

・志貴の心の動きが熱に浮かされたときのそれで、いい意味で青さを感じる。……のは自分が年を取ったせいかもしれないけど。
 状況の変化が激しすぎるしアルクが綺麗すぎるから仕方ないのはマジ。唯一、死の線が見えにくい存在というのも運命の相手感を強調する。

 

アルクが無垢すぎる。オタクが触れてはならない存在すぎる。白色が象徴的。
 なんなら、こんな純粋な人間(ではないけど)いねえよ!という反発を生みそうですらある。女性プレイヤーとかどう受容しているんでしょうか。作中で純粋さの理由付けはきちんとされているので納得できないなんてことはないが、でも、現実世界でこんな無垢さを見ることなんてないからな!と思わず自戒してしまうくらいにはアルクは綺麗だった。夢であり、ほんのり毒でもあるといった感じ。
(蛇足。おれらはお姫さまお嬢様が好きなんじゃないな。いろんな意味で綺麗な人が好きで、そしてお姫さまお嬢様は綺麗な可能性があるんだ。なぜなら世間知らずかもしれないから…)


・ロア戦はちょっと拍子抜け。なんで足首だけ外してるねん。

 

・足場(廊下)を破壊するのもそ〜んなには意外性はない。しかしこれは月姫の側がパイオニアな可能性もある気が。そういう戦術を普及させた側?

 

・崩落に巻き込まれて本当に瀕死になるのは、納得はできる(その前のアルクの攻撃でめちゃ食らっていたから)けど、それでいいのか?とは思った。というのはヴローヴ戦がボリューム・盛り上がり共にかなりすごかったから。ロア戦は相対的にショボく見えてしまった。

(追記。この場面の演出で「廊下ごとロアの足を殺していた」そうです。改めてシーンを見返すと、志貴を中心に黒いシミが広がっていき、シミが触れたところにいつもの死の線とは違う、炎のような大樹の根のような線が広がっていって、その線が届いた範囲を一度に殺した……みたいな感じでした。シミが広がっていく様子からは固有結界みたいな印象も受けます。なんにせよ死の線が普段と違うため、このときだけ特別な力を発揮していたのでしょう。だから、崩落に巻き込まれて、というのもあったでしょうけど、それよりも単純に下半身を志貴に殺されて、それで瀕死になったんですね。自分の見落としでした。もうひとつ言うと、「ロアを倒すために廊下を崩した」のではなく、「ロアを殺したら廊下も巻き込んで殺した」、という形ですね。

 個人的には直死の魔眼の範囲攻撃バージョンだと思うのですが、そうだとしたら志貴のフィジカル面をカバーできてしまうことになるので強すぎるなとも。まあ代償はあるのでしょうが。)

 

自分のプレイの録画より。

 

(20260215追記)【最終回】月姫 - A piece of blue glass moon-やるよおおおおおおおおおおおおおお!#12【星川サラ/にじさんじ】※ネタバレありより。ロアの身体が瓦礫に潰される前、まだ空中にある時点で下半身がバラバラになっている。

 

 

 

アルクルートでシエルが関わってくるあたり。アルクの来歴を教えられるあたりでブルアカのアズサやらサオリあたりがオーバーラップした。

 

・基本的にはずっと志貴視点で、志貴の心は痛いほど描写されていた。視点、構図が常に明瞭で、エンタメとしての分かりやすさがずば抜けている。志貴がもろもろの素人だから説明もちゃんとしてくれるし。

 

・倫理的に危ういところはある(だからZ指定なんだけど)。志貴が最初にアルクを見てからの一連のシーンはシンプルに、一目惚れした勢いそのままにレイプしてるようなものだと思う。中盤の陵辱シーンはアルクの魔眼の影響という逃げ道というか理由があるけど。
 作中でもそれが肯定的に描かれることは(たぶん)一度もない 少なくとも志貴側からは。一応中盤以降、アルク側にも志貴のそれと似たような衝動が現れることがあり、そういう意味では「おあいこ」という感じもあるのだけど。

 

アルクルートの感想だけど、基本的に魔術師が出てこないので、あまり概念バトル的なおもしろさはなかった。それでも演出、見せ方にケレン味があるのでぜんぜんおもしろい。
 アルクも志貴も、基本的にフィジカルに頼った戦い方で。そういう意味では少年マンガっぽくもある? 少年マンガの捉え方が一面的すぎるか。

 

アルクの体調がずっと信用ならない。わりと素直に体調について話しもするんだけど、大事なところでウソをつく。
 この信用ならなさには既視感があり、まあ遠野家、秋葉視点から見た志貴である。秋葉の言いつけぜんぜん守んないんだあいつ。

 

アルクも志貴も、ウソをつく理由は相手を心配させたくないからで。だからアルクと志貴の関係と、志貴と秋葉の関係は相似している。じゃあ秋葉はシンプルにお兄ちゃんラブなのか…?と思うけどどうなんだろう。今後の展開が楽しみですね(秋葉ルートがあるかは知らない)。

 

・ごくごく個人的な感想を言えば、アルクのことは好きだけど、綺麗すぎて自分が触れてはいけない気がするのと。あと主人公の志貴がかなりぶっ飛んだ存在であり、あの恋愛はあのカップルでしか、志貴相手でしか成立しない感じがあり。だから常にルート全体をわりと客観的に見れたと思う。プレイヤーとして志貴に感情移入はしていたがそこまで同一化はしなかった。

(脱線。手が届かないから好きにならない、ってのは健全じゃないよなとは思うが。実現可能性があるから好きになる、みたいな倒錯した心の動きが自分にはある。まあ自分はそこまで強い人間ではないので…)


・これのなにがありがたいかと言うと、キャラを好きになりすぎて苦しい、みたいなのがないこと。読み終えてもダメージがあんまない! それでいて月のモチーフを活かしたエンディングの描写は美しくて、良くも悪くも現実離れした、おとぎ話のような印象を抱いた。そのくらいの距離感で読み終えることができた。


・むしろどちらかというと翡翠とか琥珀さんの方が好きというか、幸せになってほしいと思った。というのは自分(志貴)の現実的な部分をずっと助けてくれたから。単純に恩がある。世話になっている。貰うことしかしていない。だから彼女らの顔を曇らせるようなシーンでは本当に罪悪感が湧いた。

 

アルクのCVの良さもある。声優の演技がもはや作り物感すらある綺麗さで、声だけで浮世離れした感じが表現できている。いい意味で実在感がない演技。すごい。

 

 

 

 


シエルルート共通部分の感想

・やはり最初にアルクを殺してしまったあとのシエル先輩の介抱がとても強く印象に残っていて。あの1日だけで翡翠たちを超えるくらいの感謝、親愛の念が湧いた。一目惚れじゃない……先に恩があって、だから素直に先輩の幸せを願うことができた。


アルクルートの「好き」という気持ちとはまた違う。先輩が手に入らなくてもいいんだよね究極。先輩が幸せになってくれるなら。もちろん、先輩が幸せになるのに自分(志貴)が必要ならそれは最高だけど。自分よりも先輩の幸せを優先する。そういう愛の形。

 

・シエルルート入ってからのアルクがいろいろ箍が外れていて怖かった。あれ、こいつこんな顔もするのか…?という。

 

・中盤以降、志貴の頭痛が悪化し始めてからめちゃ怖くなってきて、それと同時にぐんとおもしろくなってきた。ホラーってたぶん原始的なおもしろさがある。読み進める手が止まらなかった。

 

・ノエル先生絡みのシーンは特に猟奇的なものが多く、プレイ中に思わず顔を背けたり、目を半分くらい閉じたり、うぅぅぅうぅぅ~~~……と呻いたりしていた。嫌な気分にはなるんだけど、でも読んでしまう。。

 

・ホラー要素以外にも、(意図的な)微妙な話の食い違いなど奇妙な謎・違和感がそこかしこに散らされていて、ミステリーとしてのおもしろさも目立ってくる。アルクも不安定だけど志貴も不安定になってきて、だんだんプレイヤーが安心して信じられるものが少なくなってくる。プレイヤーの代わりでもある語り手の志貴自体が信じられなくなるので、もうなんかいろんな認識がぐらぐらしてくる。自分が自分じゃない感じ。不安! シエル先輩は信じられるだろ……と思うのだけどノエル先生が揺さぶりをかけてくるし。このシエルルート中盤のホラー&ミステリーなところが一番読み手を惹きつける力が強かったかも。

 

・ノエル先生……。作中もっとも卑近で、それゆえに同情でき、哀れを誘う。志貴よりもずっと人間らしい。劇的な終わりはショックだったけど、描き切ったという印象もあり非常に満足。

 

 

 

 

 

14日以降(ノーマルルート)

 

これは独自解釈 最後にシエルが見せた暗示が木漏れ日の演出で始まって、また木漏れ日の演出で終わっていて イタリアへ出発するというこのルートのラストも(車窓からのものではあるけれど)木漏れ日の演出で終わっていたので 類似からするとこのルート自体もシエルの暗示と同様にifなんだろうなと

 

まだトゥルー残ってるんだけど 今の時点では最後の戦闘からの流れが一番出来がいい印象 これまでのいろんな流れが収束してる 出来がいいというかロジック的におもしろい あの状況なら脅迫してでも下僕にしようとするのは分かるし、その手法はもう普通の吸血鬼やんってのもそうだし、

 

言われて線が浮かび上がるほどショックなのも分かるし
そのあと、真祖倒すならまず世界からってのも分かるし、でもそれ視るなら脳焼き切れるだろうし、脳壊れたらロア浸食してくるし、浸食されないためにはこのタイミングで自分を殺すしかないし、でもそしたらシエルは… もう詰みだ〜〜〜

 

ストーリーのクライマックスを演出だけじゃなくて、ロジック面でのおもしろさでも表現してるというか 感情のクライマックスとロジックのおもしろさのクライマックスのタイミングが合わされてるのすごいよ

 

 最後のアルクとの戦闘。そこまで長いシーンではないのですが、論理の積み重ねがこれまでになく濃密ですごく良かった。感情的にもクライマックスなのだけど、それと並び立つくらいに論理展開のおもしろさが際立っていた。すごいです。

 物語に対して自分の発する「詰みだ」って感想は最上級の誉め言葉だなと改めて思う。まほよのときにも思ったし、遡るとまどマギFate/Zeroにも思ったことがある。「これしかない」「どうしようもない」という、納得と絶望の入り混じったズシリと重い感覚。

 

 結末については現実と同レベルでビターだなと思った。最後のカリウスと志貴のやりとりは温かみが感じられてよかった。一番現実味のあるルートで、カリウスとのやりとり……というかカリウスから人間的な反応を引き出した志貴の人柄を考えると、わりと人間味のある、地に足の着いた未来もあったりするのでは、なんて思う。

 もし幼少期の事故から志貴を救ったのが秋葉だとしたら、秋葉に頼るのもアリなのかなとは思った。だが現時点で秋葉については特別な能力があるかどうかすら確定的でないので、うーん。

 

 

 

 

 

14日以降(エクストラルート)

・ノーマルルートでの教えてシエル先生(第23回)で「ここまで寝不足ならいったん眠っておけ」と言われていたので少し警戒してたけど……ボス戦のボリュームがすごい。

 読んでいる時の感覚はマジでAAAタイトル作のラスボスと戦っている感じ。ノベルゲーだけどプレイしている感覚は他のRPGやらアクションのゲームのボス戦と変わりなく、そこがまず凄いと思った。

 

・ここまで来てはじめて真祖の真祖っぷりが、人間と決定的に違うということが身体で理解できる。アルクと本当に全力でぶつかる。極限の戦いで互いの内面がさらけ出される。ある意味で究極のコミュニケーションであり、これで得られたものもある。そういう意味ではアルクルートとしての要素もあったと思う。…まあすべては生き残れたからこそ言えることなのだけど。

 

・分かっていたつもりだったけど。人間じゃねーわアルク。そしてやっぱ、異種族同士の交流って難しいんだな、と……。しかし同時に、アルクの異種族っぷりが露わになればなるほどアルクルートの奇跡感が強まるという。

 

・どうでもいいけどカルヴァリア・ガルガリンでクソでか地盤を操作するところがどうやってるのかいまいち想像できず、腑に落ちなかった。

 

・カーナビと化したロア、よかったね…。今まで悪いやつだと思ってたのに最終そこまで印象は悪くない……むしろ良いにまでなるという。でも彼が志貴を助けてくれる気になったのは志貴がアルクと全力でぶつかったからだとも思うので。別段ご都合~とは思いませんでした。

 

 

 

 

 

作品全体

 アルクルートを読んだ時点ではうーん恋愛脳!!って感じだったけど、シエルルートから伝奇の色が強まり、最終的にうおーエンタメ最高!!という感じに。おもしろかった。

 いい意味での厨二っぽさに溢れている。原液の濃さがある。

 まほよが邦画なら月姫はアニメ、というのはわかりやすい例えだなと思う。

 エンタメ色が強すぎる……微妙な味わいが少ない、という印象はある。そもそも一人称視点というのもあって、メインキャラの内心がはっきりと描写されるので、なんというか読解の楽しみ的なものが薄い。だがこれはこれで振り切れた内容であり、これでいいと思う。そういうのが好きな人はまほよを読みましょう。

 まほよの方が好み寄りなのは、たぶん自分が年齢を重ねて感性が変わってきたからだと思う。少なくとも自分については、月姫はもう少し若いころに触れた方が楽しめたかもしれない。まあでも、まほよより月姫の方が若者向け、というのは自分以外にもわりと当てはまるような気はする。

 

 振り返るとシエルについてなんも書いてなくて草。いや、手本のような善人で、カレーくらいしか突っ込みどころがないんだよね。彼女の来歴やエピソードに思うところはあれど、キャラというか人格自体には引っかかるところがない。人格に謎が残されていない。

 人格のおもしろさってある程度は持ってる理路のおもしろさによると思うんだけど、シエルは型月でも珍しいくらい非常に素直な理路を持っていて、だからシエルという人格について自分が語るところがない。異常なところがもしあるとしたらそれは聖女のような善性の強さなのだけど、その由来についてシエルルートで描かれなかったので、今後も描かれることはない……というか疑問が呈されることすらないだろう。

 

 作品全体で見れば謎がまだめちゃくちゃ残っている。し、遠野家の話ぜんぜんしてないじゃん!! めちゃおもしろかったし満足しているが翡翠琥珀秋葉の話もすごく読みたくなっています。恩を返したいよな彼女らにも。早めに続編プリーズ。




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