- アーティスト:Iceage
- 発売日: 2021/05/07
- メディア: LP Record
デンマーク出身の彼ら(ギターが1人増えたっぽい)の5枚目のアルバムである。MatadorからMexican Summerにレーベル移籍して(母国以外では)の新作は、初の外部プロデューサーを迎えてのアルバムになっているが、それがまた問題の人物でSonic Boomさん、である!!!!!!!!!と言っても別にIceageがいきなりSpacemen 3みたいになったり、またはシンセ塗れになったり、ということは当然ないわけで、Pete Kemberさん aka Sonic Boomさんが非常に良い仕事をしてバンドのスケール感をアップさせることに貢献しているので、これは今年のベストには必ず入れられるであろう大傑作である。この10年の間に結構音楽性の広がりがアルバム毎にあった彼らであるが、前作辺りからのブラスとか、鍵盤の導入がより一層効果的になり、加えて今作ではビートのせいもあってなんだか90年代初頭のインディ・ダンス的なノリもある曲まであってたまらない。そしてゴスペルコーラス隊まで参加して全体として「曲がきちんと書けているThe Verve(いや大好きですけどね、Verve)」というか「小回りの利くSpiritualized(いや勿論全て大好きですけどね、Spiritualized)」みたいな空気を私は半ば反射的に感じ取ってしまったのであった。でも全く落ち着きとかとは無関係のまま、どこまでも生々しいヒリヒリする感じは健在、どころかいつにも増して感じられ、こんなに音的に大充実のアルバムなのに、ド迫力のバックと拮抗するEliasの声の印象が一番大きかったりもする。とくに今回は「Will The Circle Be Unbroken?」までも練り込んだ歌詞のせいもあって、なんだかスピリチュアルな響きまであったりするのだった。