「OLD」を見た流れで、この監督の次の作品も見てみます。
ジョシュ・ハートネットって、何度か見てると思うけど、あまり印象なかったな…。この映画では、いかにも面倒見のいいパパのように見えて実は心で違うことを思っていそう、という面持ち。
ライブを行っているスーパースター「Lady Raven」、細くて目がどでかくて、アプリで修正しすぎたみたいだな…。あれ。名前がサレカ・シャマラン。監督の娘か。なかなかいい雰囲気だし素敵な声ですね。こういうのって、本物のスーパースターはなかなか出てくれないだろうし、いまいちな歌手だとクレーム受けそうなので、いいキャスティングなんじゃないでしょうか。あ、パパも出てる。(いつもだ)
トラップというのは文字通り罠。これってヒネリがあるのかな。Tシャツ売りや警察無線の情報によると、連続猟奇殺人事件の犯人が「ここにいる。彼を捕獲しろ」。パパがここで次の事件を起こすという情報ではないんだな。彼の容貌は、疑わしい数名のなかの一人にすぎず、大柄な白人男性というのは平凡なキャラクターだし、小さな「動物のタトゥー」はかんたんに隠せる。警察側からは、彼をマーク対象の大勢のうちの一人とみなすけど、これは純粋な犯人側からの「ここからどうやって逃げ出すか」というワンシチュエーションドラマってことだな。と思ったら、会場を出たのがまだ映画の半分ちょっとすぎたところ。さあこれからどう転がっていくのか…。
そのパパですが、連続猟奇殺人犯といえばサイコパスなわけで、何があっても平然とウソを並べてその場をしのぐのが得意。しかし浅知恵をめぐらせすぎると、そのうち墓穴を掘るぞ。
後半は、スーパースターが主役。パパに脅されてこの父子と同行しますが、ただでは済ませません。なかなかこの子やるな。エンタメ・サスペンスの才能がありますね。さすがエンタメ監督の娘。娘にならこんな(しかしアリーナ級のスターにしては、お付きの者が少なすぎる…海外だとこうなのかな)
なんというか、パパ・シャマランの作品は「Old」もこれも、「エンタメを超える深み」とか「今までに誰も見たことのない世界」とか「血も凍るホラー」とかを過剰に期待しなければ、かなりよくできたエンタメ作品なんですよ。というか、そういう、緊張を強いる映画ではなくて、ある程度のんびり見て楽しんでもいい、そういう見方が許されてる気がするのが、この監督の作品のいいところじゃないかと思います。映画の中で人が死にそうで死なない。善良?極悪?どっち?と疑った男にも良心のかけらがある。その辺が、悪い言い方をすればテレビ的、前時代的なんだけど、映像もきれいだし全体的に良く作られてるし、そんなに悪く言わなくてもいいのでは?驚きばかりを求めるより、それ以外の良さにも気づいてあげてほしいような…(うまく言えないけど)
私はこの作品も、十分楽しんだし、後味が悪すぎなくていいなと思いました。