スペイン語の付け焼刃の勉強のため再見。
1999年、もう26年も前です。どうりでセシリア・ロスもまだ若い。これが2012年の私とアルモドバル監督との出会いでしたね。今回が3回目。まず母子のキッチンの色彩があざやか。息子が持つ鉛筆を、紙の側からアップで撮影するのもすごい。「イヴの総て」に対してこの映画のタイトルは本来は「母の総て」なんだろうけど、そんな邦題では誰も見ないよな…。
そして、スペイン語がかなり聞き取りやすい。これはアントニオ・バンデラスは口をあまり開けずにモゴモゴ話すけど、セシリア・ロスは発音教材みたいにくっきり話してくれるのでありがたい。
3回目ともなると、ストーリーはだいたい覚えてるけど、従来型の「男」に対する恐怖や敵愾心、母・女友だち・男→女・男を愛する男 に対する深い共感と愛情、生まれること・生きること・病むこと・死ぬこと、残されても生き抜くこと、という映画の芯がぶれないので、登場人物が入れ代わり立ち代わり賑やかでだけど、人間について考えさせられて最後に温かい気持ちになる名作だな、と改めて感じました。
大女優ウマの楽屋を訪ねたマヌエラがすぐに付き人になるあたり、最初に見たときはマンガっぽいと思ったけど、年明けにスペインに行ったとき、隣に座った地元のおばさまが電話番号をくれてまた会おうと言ってくれたのを思い出すと、全然ふつうにアリなんだなと。スペインの人たちのそういうところ、すごく好きです。