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フランソワ・オゾン監督「苦い涙」3942本目

オリジナルは50年も前なんだ。映画をたくさん見るようになってから、ファスビンダーとかヴェルナー・ヘルツォークとかの、すごく手に入りにくい作品を探し回って見てた時期があります。このオリジナルはいまだ未見です。…あっU-NEXTに入ってる!すぐに見なければ。

こちらについていうと、主役ペトラ・フォン・カント=ピーター・フォン・カント、どこの国の名前だとこう変化するんだろう。オゾン版の舞台はドイツのケルンだけど映画監督ピーターはフランスの人みたいだ。ドゥニ・メノーシェは「悪なき殺人」や「グレース・オブ・ゴッド」で、調子に乗るけど傷つきやすい普通の男を演じてうまかった役者さんだ。みっちりとした体形とこの髪型、髭、アメリカ映画にもたくさん出て来るタイプだけど、ちょっと眠たげでよく見るとすごくきれいな目がどこかヨーロッパっぽい気がして、いろんな矛盾を抱えたままの男の役にはまります。(ファスビンダー監督自身にもなんか似てる)

彼を訪ねてくるイザベル・アジャーニ似の女優はイザベル・アジャーニでした。少し年をとったけど少しだけだ。70歳のはずなのに計算が合わない。で、彼女が旅で拾った青年アミールがハリル・ガルビア、秘書のカール(なんか慇懃で卑屈)がステファン・クレポン。みんな癖があります。

イザベル・アジャーニの場面の楽曲は、「ケレル」でジャンヌ・モローが歌ってた歌だ。「みんな愛する人を殺す」って、軽快に繰り返す。…この不吉な歌詞と軽快なリフレインが、悪い夢みたいで忘れられなかったやつ。それから、ピーターとアミールが結ばれる場面は「イン・マイ・ルーム」ウォーカー・ブラザーズ。

劇中みんなよく酒を飲むんだけど、なぜかそこだけドイツ語の「プロ―スト!」なんだな。あとは全部フランス語なのに。

誕生日に長く会ってなかった娘が現れ、その祖母つまりピーターの母はハンナ・シグラだ。マリア・ブラウンだ。ふくよかに明るいおばあさんだ。いい存在感だなぁ。ふくよかで明るいドイツのおばあさんっていうと、バグダッド・カフェのジャスミンだな。(まだおばあさんじゃないか)そこだけほんわりと明るい。しかし彼女がいても大団円は訪れず。

ひたすらいたぶられてきたカールの最後の一撃が痛快なのと、母の明るさのおかげで、その後も泣いてるピーターの悲惨さが薄れたところで終わります。いい映画になりました。どの辺がドイツっぽくてどの辺がフランスっぽいのか、気になるけど日本のわたしには永遠にわからないことも多いんだろうな…。

  • ドゥニ・メノーシェ

 




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