タイトルは「ハングオーバー」に寄せてる?ちょっとユニークでコミカルな雰囲気の歩オール・ジアマッティを見るとますますコメディ感が強いけど、ちょっと胸にくる学園ものでした。
冒頭やエンディングの、デフォルトで何のエフェクトも追加してなさそうなクレジットの文字を見ても、いつの映画だろう、いやもしかしてテレビ映画かな?と思ったりしますが、冒頭の男声コーラスが普通に美しくて、学園の雰囲気に引き込まれていきます。
「いまを生きる」と同じジャンルといっても過言ではなさそう。あれは舞台が1959年らしいけど、こっちは1970年代。メアリーの息子はベトナムで戦死。みんな「pretty much」とかイギリス人しか言わなさそうな表現を使うので、イギリス映画だったっけ?と思うけど、舞台はニューイングランド州バーモントの名門校で、アメリカだけど話し方も学校文化もまるでハリー・ポッターみたいにクラシックです。
ちょっと不良なタリー少年は若い頃のミック・ジャガーやマルコム・マクダウェルみたいに尖っていて、ナイーブ。
大学も学生も、うまいことやりながら体裁だけそれっぽく整える人々が「勝ち」を手に入れます。「勝ち」側の人たちは、良心の呵責や認知のゆがみを正しいものとして自分のほうを矯正して、隠し事を増やしながら年を重ねて、膨れ上がったウソの表面をメイクで隠すような人生を終えるんだろうか。そのウソが変な宗教のようになって、信じ込むことで幸せさえ感じるようになるんだろうか。逆にいうと、正直に生きてきた人たちが情けない気持ちになるのは、豊かであるほどいいという、「勝ち」たちの洗脳にちょっと影響を受けちゃった部分もあるかも。誰かがえらそうに何か吹聴しても「Shit!」って全員でスルーしたら、平気になれるかな。人の言うことをまったく全然気にしないようになれたら、みんな本当はもっと幸せなのかも。
最後はちょっとやりきれん気持ちが残るんだけど、3人で明かりをランプだけに落とした部屋でテレビを小さくかけて話をする感じが、とてもいい。こういう何でもない時間が一番いいんだよな。それは家族どうしでもいいし、認め合ってる友人どうしでもいい。今年はもっとこういう時間を大切に作っていこうかな…。