松田優作って、「太陽のほえろ」の「なんじゃこりゃ!!」とか、「探偵物語」とか「家族ゲーム」とか、当時の青少年から見てなんかすごい、面白くてカッコイイ、そしてすごく早く亡くなってしまった俳優、というイメージだけが今は残っていて、実際どんな姿だったのか、あまり確かに思い出せなくなっていました。
久しぶりに見た彼の姿は、あまりにも独特で、暑苦しいくらいで、ちょっと驚きさえありました。こんな役者がいたんだっけ。カッコつけてるんだろうか、ひどいしかめっ面で、いわゆる美形を否定してる、でも存在自体がすごいエネルギーで、誰も目が離せない。それをカッコいいと呼ぶのだ。きっとこの人は、自分がカッコいいと思うものであることをひたすら追求し続けたんだろうな。自分がカッコ悪いと思うものへと傾くことを絶対に自分に許さなかった。…今さらかもしれないけど、彼がどれほど特別だったか、この映画を見て思い知らされました。
生きていたら今75歳。何を演じても(役を選ぶ人だったかもしれないけど)そこに本当に生きていた人であった役者なので、ハリウッドでもその後かなり重宝されただろうし、日本に帰ってきてからも、やがてもっと枯れた役をやっただろうな。
私は通りすがりの映画好きの一人として、彼自身と、これを作って残してくれた方々にも軽く会釈して敬意を表したいと思いますが、この作品はファンだったら絶対に買って手元に置いて何度も見たいものだろうと思います。