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【白銀の世界からきた女性(ひと)】

めったに雪が積もらない福岡も、今回の寒波では、積雪予報が出た。
実際は、積もることはなかったし、朝は曇天で寒かったけれど、午後は陽が射して気持ちがよいという日もあって、寒いけれど穏やかに過ぎている。
雪に関するニュースを見たり、みなさんのブログで雪かきに苦労されている様子を読むと、雪国の苦労を想像して皆さんを励まして、労いたい気持ちでいっぱいになる。

今月は、ブログで繋がっているicoさんが、一面銀世界の島根県から福岡に夜行バスで来てくださった。
去年の秋に会う約束だったのだけれど、予定が合わなくて、やっと日程調整ができて楽しみにしていたら、今度は強い強い寒波。
夜行バスが運行するだろうか、帰りは大丈夫だろうかなど、ぎりぎりまで心配をしたけれど、最後は祈りをこめて「行きます!」と決心をして、そして本当に来てくださった。

福岡のどこをご案内しようかと悩んでいたら、icoさんが、早朝の小倉に到着するということと、行きたい場所の希望を伝えてくれた。

i希望の場所は、「動物園」。
icoさんの住む島根県には動物園がないのだとか。
私が子どもの頃は、動物園と遊園地が一緒になった「到津遊園地」があって、遠足の定番だった。
以前は西鉄が運営していたけれど経営難になり、2000年から北九州市が引き継ぎ、市民ボランティアや市民サポーターが運営に参加し、市民が支える自然公園というコンセプトで今に至っている。

結婚してこどもが小さいころに何度か出かけたけれど、もう何年も行っていない。
だから、久しぶりに行ってみたいなと思ったので、icoさんのリクエストに応えて、小倉駅からバスで来れるように南ゲートで待ち合わせをした。
ドキドキワクワクしながら、時々雪が舞い散る中、車で1時間ほどかけて待ち合わせ場所へ向かった。


icoさんとは、以前からお手紙のやりとりをしている。
かわいらしい便せんやおしゃれなペーパーを使って、丁寧にやさしい言葉を連ねてくれて、思いがけず届く手紙のうれしさを、あらためて気づかさせてくれている。
ブログの様子からのicoさんは、おしゃれで姿勢のきちんとした、清楚でフェミニンな方というイメージを持っていた。
南ゲートの中で待っていたIcoさんは、ブログの通り、おしゃれで姿勢のきれいな人だった。一言二言挨拶を交わして気付いたことは、私がイメージしていた「フェミニン」さよりも、「ハンサムウーマン」という言葉の方が適切で、芯の強さや知性が感じられる笑顔のすてきな女性だということだった。


「はじめまして」だけれど、お互いブログでいろんなことを知っているから、面倒で難しい説明も必要なく、いろんな話題でおしゃべりできるのが楽しい。
久しぶりの友人に会ったような感覚で、動物園をゆっくり1周まわって過ごしてきた。

雪が舞って鉛色の空だったお天気が、雲間から陽射しが射し込む天気に変わると、ミーアキャットやプレーリードッグといった小動物たちが巣穴から顔を出して、外に出て来てくれた。
太陽に向かって両手を広げて体いっぱいに光を浴びている様子は、とてもかわいい。
それから無心に朝ご飯を食べている。
一生懸命生きている様子がとても愛おしく感じられる。

もぐもぐとお食事中のプレーリードッグ

お食事中のキリンさんとそれを眺めるicoさん

しまうまにもきりんにも、ぞうにも会えて、嬉しそうなicoさん。
チンパンジーのファミリーは、夫婦仲良く毛づくろいをし、小さな子どもたちは、大人のそばでわんぱくぶりを発揮しながらじゃれ合っている。
ベンガルトラは、ひっくり返ってお腹を見せて眠りこけている。
ライオンの夫婦は、よくみかける人間のベテラン夫婦のようなやり取りを見せ、結局のところ、立派なたてがみを持ったお父ちゃんも、肝っ玉母ちゃんには敵わないのだなあと、icoさんと一緒になって笑った。


動物園を一回りした後、ランチは、北九州美術館内にある展望レストランへ。
北九州市美術館は、市内を一望できる高台に立っている。
大きな展覧会があっているときは、眺めの良いカウンター席はいつも埋まっているけれど、今回は大きな展覧会は入っていなかったし、平日の雪の予報の日だったということもあり、カウンタ―でゆっくりと景色を眺めながらランチをいただくことができた。

ランチの後は、私が生まれ育った若松へ。
小倉から真っ赤な吊り橋の若戸大橋を通る。
私も久しぶりに橋を渡り、たまらなく嬉しくなる。
橋を降りてそのまま、若松の展望スポットである高塔山へと車を走らせる。
展望台では、風がビュービュー吹いてicoさんの髪を巻き上げる。
icoさんが修学旅行で訪れたというスペースワールド跡地を指さし、皿倉山のパラグライダーの話をし、天気が良ければ関門大橋も見れるということをガイドする。
パノラマビューをカメラに収め、冷たい風と寒さに負けて逃げるように車に戻り、橋の下のレトロ地区へ向かう。

私が高校生の頃は、ほんとに何もなくて寂しいだけの町だったけれど、今やおしゃれレトロな街並みとしてすっかりあか抜けて、観光ポイントになっている。
そんな港町のすぐそばで育ち、高校への通学に渡船を使っていた話をすると、ぜひ乗ってみたい!となり、片道100円、3分間のクルージングを楽しむ。

若松から戸畑へ

寒いのに、波のすぐそばまで寄れるデッキに出て景色を眺めて、戸畑に着くともう一度チケットを買って再び渡船に乗りこむ。
次は、温かい船内で、のんびり景色を楽しんだ。
私が高校生の頃は、一回の乗船料金が大人20円の時代で、自転車も一緒に乗れるので、通勤通学に使う人がとても多く、朝の7時から8時過ぎにかけては、すぐに満員になって、ひっきりなしに船が出ていた。
渡船が移動手段の一つということが、若松の人にとっては当たり前のこと過ぎるのだけれど、icoさんにとっては、「船に乗る」ということは非日常のことなので、この「非日常」が日常であることにとても驚かれ、そしてとても喜んで乗船体験を味わってくれた。

若松に戻ってからは、渡船乗り場のすぐそばにあるレトロな建物を見学に行く。
この地域は「港湾地域」といって、少し前までは規制が厳しく、そのせいで開発が進まず廃れてしまっていたそうだ。この廃れた時代のこの町で、私は青春時代を過ごしたわけで、大正時代の建物が存在していながら、その建物の役割も知らず、屋内の様子も知ることもなく、そして関心すらい抱くことなく、ただ通り過ぎるだけの毎日だった。
今は、建物の中を自由に見学することができ、そして利用することもできる。
若松出身でありながら、若松のシンボル的レンガ造りの建物に初めて入る。

古河鉱業若松ビル(国登録有形文化財

大正8年のビル。

「お邪魔します」と入って振り返ったところ

手すりも階段も美しく磨かれている

コツコツと歩く音が響き渡って、その響きがまるで歴史そのものの音のよう。
一歩ずつ床板に足を置いて、ゆっくりしっかり響きを味わいながら歩いてきた。

窓の向こうは海。

ペパーミントの窓枠と深紅のカーテン。

部屋を借りることができる

こんな部屋で会議をしたならば、素敵なアイデアと素敵な出会いが生まれそう。

曲線が美しいシンプルな照明

昔の消火栓

くるくるらせん階段は立ち入り禁止

シンプルで美しくて、重々しくて。
深みがあって落ち着きがあって、でも可愛らしい。
少し前の建物には、その時代のプライドがぎゅぎゅっと詰め込んであって、本当に素晴らしかった。
地元に住んでいたけれど、こんな素晴らしい建物があったなんて、今回知ることができて本当に良かった。


すぐそばにあるもう一つの建物も見学。

石炭会館

 

こちらは、天然酵母のクロワッサンで有名な三日月屋さんが入っている建物で、昔は迎賓館や会議室として利用された建物で、若松に現存する最古の洋風建築。

入り口すぐの受付カウンター

赤じゅうたんの正面階段

この正面階段を上がりたかったし、吹き抜けの様子も覗いてみたかった。
icoさんと「関係者のふりして入っていきたいね」って後ろ髪を引かれる思いで建物を後にした。

それから、渡船乗り場すぐにある「ねこのじterasu」というカフェで休憩。

その名の通り看板猫がいる

とっても大人しくて、とっても賢くて、お店の人が飼っているわけではなく、この店に住んでいる本当の主なんだとか。

マシュマロミルクティー

海を眺めて、行き交うタンカーを眺めて、ゆっくりおしゃべりをして過ごす。
はじめて会ったけれど、お互いがお互いのことをたくさん知っていて、そして、いろんなことをおしゃべりして知らないこともたくさんあることがわかって、本当に楽しい時間だった。

 

北九州は青空が見えて光眩しいけれど、島根は雪が降り続けていて曇天の空模様だということが信じがたく、バスの運行状況をチェックしながら、今回は早めにお別れすることになった。

夕方、小倉駅までicoさんを送る。
また、すぐに会える気がするし、その気になればいつでも会える。
会いに来てくれたことが何よりうれしかった。

たくさんの数あるブログの中から、出会う偶然。
会いたいと思う気持ちと実際の行動がもたらす奇跡。
不思議な気持ちになりながら、夢のような気持ちになりながら、楽しかった時間を振り返る。
会いに来てくれて、ありがとう。
楽しい時間とたくさんのお土産をありがとう。
きっとまた必ず会いましょうね。

 




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