先日の連休、サツマイモを掘ったことは、ブログに書いた。
この時、小さな動物のさらに小さな小さな赤ちゃんに遭遇した。
その時の写真がこちら。


芋を掘り上げようと鍬を入れたら、なにかがごにょごにょ動いた。
よく見ると、カヤネズミの赤ちゃん!!
まだ目も開いていない2匹が、突然の明るさに驚いて、暗い方へ暗い方へもぞもぞと動いている。
どうやら、カヤネズミの巣も一緒に掘り上げてしまったみたいだ。
赤ちゃんを傷つけなくて良かった!!
ほんの少しずれていたら、と思うと、ぞっとする。
他に赤ちゃんがいないか、そっと鍬を外して探してみる。
どうやら2匹だけみたいだ。
親ネズミの姿はない。
きっと素早く避難して、少し離れたところから様子を見ているのだろう。
そう思っていたら、巣とは逆の方向になにか小さな陰が動いた。
親ネズミだ。
赤ちゃんから興味を逸らす作戦なのか、少し離れた、切り落として放置していた芋づるの束の中に入り込んでいった。
とりあえず、赤ちゃんを救出しなければ。
土の中に潜れないのに潜ろうとする赤ちゃん2匹をすくい出し、光をさえぎるためになにか被せるものを探す。
ちょうど掘り上げたところに、巣と思われる一部らしき塊が落ちていたので、迷わずそれをそっと被せる。
その巣は、親ネズミが一生懸命集めてきたであろうワラやカヤが、ふんわりと絡み合って、なんともいえない柔らかさとあたたかさを伴っていた。
それを、ただ光しか感じることのできない赤ちゃんネズミに被せると、2匹は、もぞもぞと動くことをやめて、その場で静かになった。
芋ほりが終わって畑を離れる前に、もう一度カヤネズミの赤ちゃんを覗いてみた。
赤ちゃんたちはすっかり落ち着いてじっと大人しくしている。
あとは親ネズミが戻ってくれば、なんとかなるだろう。
夜になって、ふと、カヤネズミのことを思い出す。
親ネズミは戻ってきただろうか。
巣の場所が変わってしまったけれど、鳴き声や親子だけがわかる合図で、きっときっと再会できたはずだと言い聞かせる。
もう一度柔らかくて温かくて安全な巣を作り直さなければならないだろうから、親ネズミは大変だろうな、などいろいろと想像する。
それにしても、カヤネズミの赤ちゃんの可愛かったこと。
柔らかくて温かくて、「無垢」だとか「清らか」という言葉がまさにそのまま形になったようだった。
すこし大げさかもしれないけれど、その感触を通して、命の尊さを肌で感じさせてもらった気がする。
そして思い出したのが、いわむらかずおさんの『14匹シリーズ』。

カヤネズミの赤ちゃんの顔は、いわむらかずおさんの14匹シリーズのねずみのきょうだいたちと同じ顔をしていた。
季節が美しく描かれたその本は、長男が小さい頃に大好きだったものだ。
稲刈りの時も、よくカヤネズミの巣をみつけて、田んぼの中を慌てて走り回るカヤネズミに出会ったことがある。
すばしっこくて捕まえることが困難だったけれど、今回は思いがけず赤ちゃんのぬくもりと命の美しさに触れることができた。
私も懸命に生きるよ!
カヤネズミにそっと約束した。