日野用水堰の右岸側を見てきました。

最近、左岸側を何度か訪れた日野用水堰。右岸側も一度見ておきたいと思いました。
前回、自転車で行った際は気になる河川構造物があるたびに足を止めていましたが、今回はスムーズに多摩大橋へ。新しい自転車だと信号のない多摩川サイクリングロードなら10kmあたり30分ぐらいのペースで走れます。移動に1時間費やすのはさすがにダルいので、日野用水堰より先に行くなら車かな。羽村取水堰あたりまで自転車で行けるかと思ったけど、せめてもう少し涼しくなってからの方がよさそう。

牛群地形のあたりに釣り人の姿。手前の瀬は普通に歩いて渡れるぐらいなのですね。

多摩大橋、下流橋と上流橋は車道の高さがこれぐらい違います。

多摩川右岸側を走りながら対岸の多摩川上流水再生センターを見る。ちなみに右岸側は左岸ほど舗装された遊歩道(サイクリングロード)が繋がってないので、多摩大橋を越える際は信号を回り込むか、未舗装路の河川敷に下りる必要があります(中央線や八高線橋梁を越える際もそんな感じ)。

「八王子水再生センター」の屋上を開放した八王子市の「八石下グランド」に入れるようです。

階段を上がって多摩大橋を見る。右岸側はサイクリングロードが途切れがちだからか、走っている自転車も少ないですね。

多摩川上流水再生センター展望台の正面あたりに落差工(床止)が見えました。多摩川を挟んだ2つの下水処理場はここから下流にも2組ありますが、多摩川上流水再生センターと八王子水再生センターは本当に目の前ですね。

落差工をアップで。魚道は設置されてないでしょうか?

下の2枚は以前、多摩大橋の上から撮った写真ですが、多摩大橋と八高線橋梁の間には5段階の落差工が連続しています。かつて牛群地形が多く見られた河川敷のようですが、侵食されやすい地質かつ流れの高低差の大きな区間ということで、このような河川改修が行われたのでしょうか。
牛群地形 - Wikipedia


「八石下グランド」、週末ですが暑さのせいかサッカーをしてる親子が1組のみでした。

八高線多摩川橋梁を渡る八高線。

左岸側はバーベキューでしょうか(すぐ横にくじら運動公園の駐車場がある)。人の姿が見える川岸は牛群地形に見られた地質と同じように見えます。元々この八高線橋梁の下流に多く見られた地形で、ここ10年ほどの河川改修で削られてしまったのだとか。

八高線の線路を越えるとすぐに「日野用水堰」(平堰、平の堤)が見えてきました。「平堰」の名前は地名に由来したもので、右岸側は八王子市平町。魚道と固定堰の左岸側に比べると可動堰がある右岸側。やはり緑に囲まれた美しい取水堰ですね。

堰の上で泳いでる人がチラホラ。しばらく堰を見てる間にも水着姿で遊びにくる人の姿がありプール的に使われているのか?(一般的に堰の中は立入禁止なことが多いです。川遊びの際はくれぐれも注意) そうえいば多摩川最上流部の下水処理場を越えてるので下水処理場の処理水は入ってないんですよね。

堰のすぐ上には日野用水の取水口。日野用水堰はいつ来てもバサーがいますね。スモール(コクチバス)がここまで上流に繁殖しているのはなんとも複雑な気持ちです。


日野用水堰に来るといつも上空を大きな航空機が飛んでいる気がしますが、米軍横田基地の滑走路の延長上にこの堰があるようです。府中方面からも多摩川の上流方面に航空機が横一列に並んで飛んでいるのが見えますが、恐らくこのあたりの上空なのですね。

随分と大きな飛行機が飛んできたと思ったらこれは747では?

ナショナルエアラインズの貨物機のようです。

左岸の夕方では色々な野鳥が観察できた日野用水堰ですが週末で人も多いせいかこの日はツバメの姿も殆ど見られず。観察が目的なら左岸側か、平日に出直した方がいいかも。

とはいえ、下流の大規模な取水堰とも違い、自然と調和した雰囲気の日野用水堰はやっぱり良い。魚道を挟んで3門の起伏式ゲート。

ハーフコーン式の魚道にはコケがびっしり。

そして長く伸びるコンクリートの固定堰。先日はこの固定堰にコチドリがたくさんいましたががこの日は姿はなし…… と思ったけどよく見たら真ん中ら辺に結構いるかも。ちゃんと双眼鏡で確認するのでした。

堰の下の落差工。

上流方面。エントツは昭島市清掃センター。蜘蛛の糸みたいに見えるのはバサーのラインです。

日野用水取水口と堤防を挟んで日野用水のスタート。


八高線多摩川橋梁直下の床止。

床止工は左岸まで続いていますが、ハーフコーン式の魚道は右岸側に1基のみ。

下流側の帯工そして、落差工の段差が見えています。Googleマップで確認すると小さなな魚道があるっぽい。

中央付近のサギ集団をOM-1で。カメやカルガモもいる足元は牛群地形の名残にも見えます。自転車で望遠セットを携行すると前カゴという訳にも行かずリュックになってしまうので、取り出すのが面倒で結局この日はこのタイミングしか使いませんでした。自転車は気楽なようで、どうしても移動の比重が高くなるので徒歩や車と比べると観察や撮影との相性はそこまでよくないかも。

給水でコンビニに寄ったら、先程、日野用水堰で取水していた日野用水と交差しました。

しばらく用水路を辿ってみると水門から丁字に分岐する水門(分かりにくいけど奥を日野用水が流れてます)。取水した水の一部をここから谷地川(というか多摩川)に戻しているみたい。

谷地川との立体交差「掛樋」の手前でも日野用水の水を谷地川に流していますが、せっかく取水した水を戻すのはどんな理由があるのでしょうね。増水時の治水対策とか?

そして日野用水は谷地川と一瞬並走して先日見た「掛樋」で谷地川と立体交差します。


広大な日野用水をたどるにはもう遅いので再び多摩川沿いのサイクリングロードに戻ります。谷地川と多摩川の合流点、左に少し見えるのが谷地川です。このあたり、ツバメのねぐらになってるそうですが、この日は特にその気配はなかったですね。もう少なくなっているのかな……?

谷地川と奥多摩シャー。

富士見団地の給水塔。

せっかく右岸に来たので帰りがてらの水門チェック。中央線橋梁の手前にあった「栄町排水樋管」、プレートには「日野市多摩川第1排水区樋管」と書いてありました。下水(雨水管)の排水ですね。



雨も降ってないのにまあまあの量が流れています。

左岸堰堤の外には日野用水が流れていて、対岸にまた別の水門があります。

こちらにも「日野市多摩川第1排水区樋管」のプレートがあったので、日野用水と排水樋管が立体交差しつつ、用水路の水を排水樋管側に流せるようにしているようです。日野用水の水を多摩川に戻す仕組みは結構各所にあるのですね。

中央線橋梁下の床止工と魚道。堰ではないけど魚道を作る規模の床止工、落差工は意外とあるものだなぁ……と最近になって気づきました。釣りをしていた際にはこうした河川の設備、構造物の意味なんてあまり考えたこともありませんでしたが(水が動くのでエサが集まって魚が釣れやすい、ぐらいで……)。


橋の下から多摩大橋と奥多摩シャー。

立日橋に先日見た柴崎の給水塔、立日橋を渡る多摩モノレール。


立日橋を越えるとまたまた水門「日野排水樋管」、これも雨水の排水ですがどこかで日野用水を繋がっているのかもしれません。


日野渡船場跡の看板。下の写真は大正8年(1919年)発行の絵葉書より。送電線や自転車もある時代でも多摩川を渡るのにまだ渡船が使われていたのですね。

こうして見ると大正どころか昭和初期まで運用されていた多摩川の渡し船はかなりあります。「菅の渡し」に至ってはなんと昭和48年(1973年)まで。
(TRM)多摩川の渡し | 京浜河川事務所 | 国土交通省 関東地方整備局
日野市の中でも日野橋から下は堤防上の遊歩道が歩行者と自転車でレーン分けされていました。日野橋上流はこの指定がないので、しばらく気づけませんでした。府中市内のかぜのみち(歩行者右端、自転車中央左側)とここ、他にもローカル通行帯ルールはあるのだろうか?

万願寺付近で日野バイパスに入って魁力屋へ。少し早い夕飯にしました。


府中四谷橋を渡って府中市に戻ります。府中四谷橋の上から見た四谷本宿床止。この日はもう薄暗かったので、写真は1週間前に浅川周りで四谷本宿堰に来た際の帰りに撮ったもの。

四谷本宿床止の右岸側のエントリーポイントを探したのですが、床止めの真横は藪が深く入ることができず、帯工の少し上あたりが普通の靴の限界でした。先日更新した野鳥やトンボの写真はこの四谷本宿床止から日野用水堰に掛けて撮ったものです。
