乗法的関数とは、自然数の関数であって、自然数が互いに素なとき、
となる関数のこと。そのような関数の母関数
を(収束は厳密には考察せずに、級数の操作で)考察する。
まず、を素数として、
とすると、これは乗法的関数となる。完全乗法的(互いに素の条件が要らない)でもある。このとき、
(と0,1が逆) として
だから、
同様に、集合Pを素数の部分集合として、
とすると、 ※ここで、右辺の級数が無限のときの収束を考慮していない。
次に,nの素因数分解をとしたとき、
とする。たとえば、6=2・3よりa(6)=c, 7=2⁰・7だからa(7)=c⁰=1、12=2²・3よりa(12)=c²など。このとき
は乗法的で、完全乗法的でもある。この関数の母関数を求めるために、
を考える。のとき、nを割る最大の2の冪乗は
だから、
よって、 だから、
次はより知られた関数である、約数関数(nの約数の個数)の母関数を求めてみる。これは簡単で、
となる。これは
ともかける。
次に、
とする。これはちょっと面白い。が互いに素のとき、
ならば
はともに平方数となり、逆も明らかに成立。 nが平方数⇔f(n)=1であったから
,否定命題も真だから
.よってf(n)は乗法的関数となる(完全乗法的関数ではない)。母関数は
これを、ヤコビの三重積公式を使って変形する。ヤコビの三重積公式から得られる、
の左辺を変形して、
.よって
となる。