以下の内容はhttps://moarh.hatenablog.jp/entry/2026/01/24/233021より取得しました。


King & Prince『STARRING』が名盤過ぎる


12月24日に発売されたKing & Princeのアルバム『STARRING』が名盤過ぎる。という話を発売日から1ヶ月経った今書こうとしている。遅いよ、と思われるかもしれないけれど、それでも書き残しておきたい気持ちの方が強かったので、こうしてキーボードを叩いている。

King & Princeのライブはこれまで2022年4月と2025年7月の東京ドーム公演を観に行っているが、私が彼らの活動を細かく追ったことはほとんどなく、だけど2人になってからのリブランディングめちゃくちゃ上手くない?!という印象はずっとあった。2024年に「King & Prince株式会社」を設立して、二人が共同で代表取締役社長を務めている。STARTO ENTERTAINMENTのアーティスト一覧ページ(https://starto.jp/s/p/search/artist)では、DOMOTO、嵐と共に「グループエージェント契約」と記載されており、STARTOの中堅〜若手層の中では唯一エージェント契約方針を取って活動している。その方針が上手く機能しているからなのか、世界で初めて日本人アーティストとディズニーが一緒にミッキーのオフィシャルテーマソング(『What We Got 〜奇跡はきみと〜』)を制作するという偉業も成し遂げていて、ここ数年はマジで何が起こっているキンプリ?!状態で外から眺めていた。

そんな風に思っていた矢先、昨年の暮れに髙橋海人さんがリズミカルに踊り歩く『Theater』の動画がTikTokで大バズり。アイドルがTikTokでバズるには、瞬時に覚えられるキャッチーなメロディー・歌詞、誰でも踊れる分かりやすい振り付け、世界観のある衣装・ヘアメイク、などが必要な要素だと思っていたが(そういった仕掛けももちろんあったと思うが)、もっとピュアに「髙橋さんの雰囲気や動作がかっこいい」という理由で拡散されていった流れを感じて、アイドルのバズり方として最高なのではと思って見ていた。なにわ男子の藤原丈一郎さんがTikTokで真似したことがバズの火種になったというエピソードも込みで、近年稀に見る良質なバズりだった。
youtu.be
それだけでも凄かったのに、12月13日に放送された「ロンドンハーツ」では、50TAに楽曲提供依頼をして『希望の丘』を制作してもらった過程が放送され、その楽曲のキャッチーさも相まってまたしても話題になった。サビの「差し上げます(頂きます)」のコール&レスポンスは、ライブで盛り上がること間違いなし。アイドルの楽曲制作陣が真面目に曲をつくろうとしてもなかなかつくれないであろうユーモアに富んだ仕上がりで、狩野英孝さんとの掛け算にチャレンジした勇気に乾杯。年末年始に実家で4歳の甥っ子が「さしまげましゅ♪いただきましゅ♪」と繰り返し歌っていたのを見て、子どもでも口ずさめる楽曲を手にしたアイドルは強いぞ…!と、またしてもKing & Princeの戦略に拍手するしかなかった。
youtu.be

1つのアルバムで2曲もお茶の間層に届くレベルの話題性を創り出している(しかも届く層はそれぞれ別である)ことに感動し、そのクリエイティビティにお金を払いたくなって、楽曲はサブスクで既に聴いていたけれどアルバムを買った。

このアルバム『STARRING』はコンセプトがまずめちゃくちゃに良い。

King & Princeの7枚目のアルバムが12月24日に発売決定!
今作のテーマは【映画】。
収録曲を架空の映画の主題歌に見立て、その映画のポスター・特報全てを制作。
https://www.universal-music.co.jp/king-and-prince/products/upcj-9071/より)

「収録曲を架空の映画の主題歌に見立てて、その映画のポスター・特報を全て制作」凄すぎないか?!?!アルバムのリード曲のMVを撮影するというのがアルバム制作では一般的な中、それぞれの曲からしっかり物語を立てて映画をイメージさせるポスターと特報を創るなんて手が込みすぎている。アルバム制作にかける予算のとり方一体どうなってるんだ?!?!特報なので時間にすると短いが、King & Princeの二人が基本的に二人だけでお芝居をする姿を見られるのもファンにとってはご褒美になる。兄弟になったり恋敵になったり親友になったり仲間になったり知らない人になったり、色んな関係性の二人の芝居が見られるなんて嬉しい。しかもこの特報、YouTubeでも公開されている。ファン特典だけで終わらせず、ちゃんとアルバムの宣伝になるように公開され、またその撮影日のコメント撮りもして全て誰でも見られる公式Instagram・TikTokに放たれている。入り口が多様に張り巡らされていて、一つ見てしまうとアルゴリズムが入れ替わってどんどん次の動画が流れてくるようになっており、一時期から私はInstagramを開くたびに先頭にKing & Princeが表示されるようになってしまった。抜け出せない迷路に迷い込んでしまった(歓喜)。
youtu.be
ちなみにSTARRING盤には「Documentary of 『STARRING』」が収録されているのだが、その中でこのアルバムの制作についてこう語っている。

永瀬:『Re:ERA』(前作)ちょい過ぎくらいだったよね?企画書が海人から送られてきて。最初はアルバム名も仮のタイトルのものがきて、“映画”がコンセプトで一曲一曲に架空の映画を作って主題歌を作る。映画の特報も作りたいというのを言っていて、いやこれできなくない?このスケールは、と思ってたら、本当に形になっていて今びっくりしているって感じですね。あれは実際できるんじゃないかなと思って?ダメもと?
髙橋:ダメもと。でも一番最初に提案する時に、一番大きいアイデアの状態で持っていかないとって思ってたから、バーって色々持っていったら全部形になっちゃったね。
永瀬:なんかオモロいことやってるなから入ってほしいですね。やっぱそこが一番なので。King & Princeすげーことやってんなってところで、拡がっていってほしい。

これまで外から見ていたときに、King & Princeのリブランディングの成功や他にはない企画の良質さは、STARTOとはエージェント契約という少し離れた立ち位置を取って、センスのある大人を起用しているのかなと思っていた。しかしこのアルバムは髙橋さん自身が企画書をつくって持ち込んだものだと知って驚いた。またドキュメンタリーの中で衣装にも細かく指示を出して自分たちの意見を通している姿を見ると、かなり自分たちのオーナーシップで近年のKing & Princeを創り出してきたことがよく分かる。アーティストが直接すべての工程に関わっていく仕事のやり方は、先日見たNissyのドキュメンタリー映画(映画『Nissy -Documentary Movie- “Re:10th Anniversary Final” BEST DOME TOUR』 - それは恋とか愛とかの類ではなくて)と通ずるところがあった。Nissyのライブは日本の最高峰だと思っているが、King & Princeがそこに辿り着く未来があるかもしれないと思うとそれはとても嬉しい。

アルバムの楽曲ははどれも良曲なのだが、いきものがかりの水野良樹さんがつくった『4月1日』がとにかく好きだった。水野さんがつくる王道J-POPメロディーに合わせて歌われる歌詞が、アイドルの刹那的側面を語っているようにも聞こえて、ハッピー感と切なさが同居している。

そう夢じゃない 僕達は
永遠じゃない 一瞬を生きてる
振り向けばぜんぶが奇跡だな やばいね
King & Prince 4月1日 歌詞 - 歌ネット

King & Princeの存在は夢でも永遠でもない、“今”推しておかないとという気持ちにさせられ、この曲を聴いて即彼らのファンクラブに入会した。
youtu.be

このアルバムを通して、彼らが「King & Princeのエンターテイメント」づくりに主体的に関わっていることがとてもよく理解できた。またその結果『Theater』や『希望の丘』で世間へインパクトを残すことにも成功していて、単なるアイドル性の高さだけでなく、自己プロデュース力の高さにも脱帽するほかなかった。また二人の関係性がとても良好そうなことも見ていて気持ちが良い。髙橋さんの天真爛漫さと永瀬さんの関西ノリが融合して温かくて優しい空間を生み出している。とても令和的な雰囲気を纏っているなと思う。男性社会過ぎない雰囲気は、今のアイドルに必要な大切な要素になる。

そんな訳でKing & Princeへの興味が止まらなかった1ヶ月だった。このアルバム、これだけ売り出し方が凄いという話をした後だが、恐ろしいことにポップアップまで開催している。小嶋陽菜さんがアパレルブランド「Her lip to」のお洋服をつくるだけでなく、それを着ていく場所を提供するためにアイス屋やアフタヌーンティーを開いていたが、King & Princeはアルバムをつくるだけでなく、そのアルバムの世界観を体験できるポップアップまで開くのだ。人は主体的に行動すればするほどその対象への気持ちを深めていくらしいので、家で曲を聴いているだけでなく自ら足を運んでポップアップを訪れる行為は、King & Princeおよび『STARRING』への気持ちをさらに深めることになる。沼に沈んでいく感覚を楽しみながら、来週行ってこようと思う。
sp.universal-music.co.jp




以上の内容はhttps://moarh.hatenablog.jp/entry/2026/01/24/233021より取得しました。
このページはhttp://font.textar.tv/のウェブフォントを使用してます

不具合報告/要望等はこちらへお願いします。
モバイルやる夫Viewer Ver0.14