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ファシリテーターって何?アイドルが非アイドルのライブをつくる『S-POP LIVE』

12月7日、NEWSの加藤シゲアキさんがXにこんな投稿をポストしていた。


この日私は加藤担の友人と会う約束があり、その道中電車の中から「ファシリテーターって何?司会?」と彼女にLINEした。「司会とはちょっと違う…?」「会議のファシリテーターの意味とは違うのか?」「まとめ役…?」「アーティスト選びをする人…?」ファシリテーターというアイドル界隈では聞きなれない単語に、お互いその意味を正確に捉えられていなかった。何と言ってもアイドルがライブのファシリテーターをすることなんて、私が見てきた世界ではまだない。STARTO ENTERTAINMENTという事務所がその旧組織のこれまでの在り方を世間に問われて以降、タレントが様々に仕事の枠を広げられる体制が急激に整ってきていることを実感する昨今、また新しい展開来たぞ、と意気込んだ。加藤シゲアキさんが自身のラジオで音楽部というコーナーを持ち、以前から自分の好きな音楽について語り好きなアーティストの楽曲をかけているのをたまに聴いていたので、おそらく彼がお気に入りのアーティストを集めてライブをするのだろうということくらいはぼんやり分かっていたが、未だこの得体の知れないイベントに私たちは不安を抱くどころかワクワクしてしまい、会うなりチケットの申込をした。そして当選した。

当選したものの、行く予定の東京公演に出演するアーティスト4組のことは大変恐縮だが1組も存じ上げなかった。大阪公演を併せても知っているのは「ゲスの極み乙女」くらいで、これは単純に私が普段からアイドル周辺楽曲しか聴いていないからである。それでも昨今はSTARTO ENTERTAINMENTのアイドルグループがフェスに出ることも多くなり、その前後に出演するアーティストをその場のノリで楽しむことはあったので、今回もそんな風に楽しむ心積りでいた。でも何も知らないままに向かうのも大変失礼なことなので、直前にApple Musicで各アーティストのランキングトップ5の曲をライブラリに追加して楽曲を聴いてから向かった。大好きな加藤シゲアキさんが大好きなアーティストはきっと我々も大好き、という成立しているかよく分からない方程式を胸に、会場のZepp Hanedaに向かった。

会場のお客さんは女性が9割。アイドルのライブであればみんな団扇を持参していたり、グッズを手にしていたりするので、道を歩いていてもアイドルのオタクだということは一発でよく分かるのだが、今回は会場のほとんどがスタンディングということもありみんな軽装で来ていたので、ざっと7割くらいが加藤シゲアキさん目当て、他3割がアーティストのファンだろうかと見積もった。会場の前方に行けば行くほど、アーティストのファンの濃度は高まっていたので、実際にはもう少し加藤さんのファンの割合は少ないのかもしれない。開演前の注意事項アナウンスは加藤さんの生声だった。これもSTARTO ENTERTAINMENTのライブではあまり無いこと。加藤さんは「会場内での喫煙」と読むところを「会場内での禁煙」と読んでしまいテンパっているのも新鮮だった。これは登場した後に、実は開演前に読む台本の先を読み過ぎてしまったがためにテンパってしまったのだと言っていた。本人が主役としてステージに立つ訳ではないので、普段よりちょっと気が抜けていてそれもまた良い。

ステージの下手側にはラジオブースのようなセットがあり、そこで加藤さんがラジオDJをやるかの如くアーティストを紹介していく仕組みでライブは進んで行った。各アーティストが30分くらいのパフォーマンス→転換のための休憩20分→トーク→次のアーティスト、という順で進んで行った。最初に登場したのは、「the engy」だった。『Crying Dancer』という曲が一番印象に残っている。「溢れ出す涙はミラーボールでいくつ回しても足りない 音楽はうるさいくらいの方が キスをするにはちょうどいい」という歌詞が特徴的で、それがZepp Hanedaの高い天井で回るミラーボールとマッチしてとてもオシャレだったことを覚えている。
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2組目は「E.scene」。どの曲がというよりとにかくボーカルの真琴さんの歌声が神秘的ででも力強くて、ステージのライティングも相まってずっと宇宙の中にいるような気分になった。新潟を拠点にしている理由は、自分たちが自分たちの生活に根ざした場所で音楽を作ることによって、聴いた人にもその人の生活に近い音楽と感じ取ってもらえるから、というような話をされていて、アイドルを追いかけていると聞けないような話がとても新鮮に感じられた。最後に真琴さんが「この景色、絶対に忘れないです」と何度も言ってたのも印象的だった。
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3組目は「Billyrrom」。ボーカルのMolさんはこの場に集まっているお客さんの多くが加藤シゲアキさんのファンであることを理解した上で、NEWSは自分たちの青春だったと、『恋のABO』をめちゃくちゃ良い美声で歌い踊ってくれてとても盛り上がった。しかしBillyromは全員2000年生まれで、『恋のABO』を聴いていた頃はまだ小学生だったということが発覚して、後々加藤さんに「小学生の頃聴いてたって、それ青春じゃねぇだろ」と突っ込まれていた。2000年生まれの子がアーティストになって小学生の時に聴いてた『恋のABO』を歌ってくれる時代になったのか、と私もドキッとしてしまった。2000年生まれって、HiHi Jets井上瑞稀くん・橋本涼くんと同い年だぞ(一回STARTO ENTERTAINMENTのタレントを経由することで世代を正確に理解できるオタクあるある)。Billyrromはとにかくそんなエピソードからも分かる通り盛り上げ上手で、何度も「名前だけでも覚えて帰ってください」と謙虚なコメントをしているのも印象深かった。
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最後は「Chevon」。当初加藤さんのファンが7割か、なんて思っていたが、Chevonが登場した瞬間に腕を上げる人がたくさん増えて見積もりが甘かったことを知る。加藤さんのファンだと思っていたおとなしかったあの人もこの人もChevonに手を、声を、挙げている…!ボーカルの谷絹茉優さんが自分たちだけグループの毛色が違いすぎるのでは、なんて言っていたけれど、確かにここまでの3組は夜部屋でかけてもオシャレに聴こえる音楽だった中、Chevonの音楽はとても力強くてパワーがもらえるものだった。谷絹さんの持っているエネルギーを会場の隅々まで届けていくかのような声量で、これまでちょっと引いた視点で見ていた人も一気に呑み込まれていくようだった。終わった後のインタビューで、谷絹さんが明るいところから投げかけられる言葉はその人にそんな意図がなかったとしても陰にいる人には強い言葉に聞こえてしまうことがある、だから自分はずっと陰にいて陰から言葉を届けたい、というような話をしていたのが印象的で、あぁきっとこれが言葉を生業とする加藤さんに刺さるのだろうなと納得できた。
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そんな訳で4時間を超えるライブが終わった。普段のアイドルのライブは長くても3時間程度、間にMCが入り座席に座ることができるが、今回はスタンディングだったので、4時間まるっとしっかり立っていた。間にあるポールにもたれかかることができていたとは言え、4時間立ち続けるのは体力的にきついものがある。Apple Watchが何度か「スタンドの時間です」とお知らせしてきたが、Apple Watchもまさか4時間同じ場所に立ち続けているとは思っていなかったのだろう。もうずっと立っているんですわ。最後に加藤さんからきっと足が疲れているだろうから、メディキュットを履きましょうというお達しを受けたので、帰宅して風呂を終えるとジンジンとする足にメディキュットを纏った。それでもなおジンジンしていたので、ベッドの足の方にクッションを重ねて足を高くして眠りについた。

ファシリテーターって何ですの?というところから始まった今回のS-POP LIVE。4組のうち1組も分からないような人間はもしかしたらお呼びではなかったのかもしれないが、アイドルである加藤シゲアキさんが、アイドルとは全く異なる界隈の音楽を聴き、そのアーティストを集めてライブをつくる初めての試みに挑戦している姿を見るのは、やはりアイドルオタクとしてはコンテンツとしての面白みがあり、観に行くほかなかった。この人はアイドルもやって、作家もやって、ライブのファシリテーターもやって、一体どこまでこの人生を手広く展開していくのだろう。その興味を止められなかった。そして自分の好きなことを仕事にしていく姿勢にはまたエネルギーをもらえた。S-POP LIVE、面白い。




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