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映画『ウィキッド 永遠の約束』


待ちに待った映画『ウィキッド 永遠の約束』を観てきた。ちなみに前編『ウィキッド ふたりの魔女』の感想はブログには書いていないが、明日菜子さん(id:asunako_9)と桜花さん(id:oukakreuz)とPodcastで語っているのでそちらをぜひ聴いて欲しい。このPodcastの収録をきっかけに私はウィキッドに出会った。

土日は映画館が激混みだったので平日夜に行こうと月曜日の仕事終わりにTOHOシネマズ日比谷へ駆け込んだ。しかしこんな素晴らしい映画を観た翌日に仕事なんてしてられないよという気持ちになり、月曜夜に観に行った自分を恨んだ。でも一刻も早く観るべきだったとも思うので月曜夜に観に行った自分のことを褒め称えてもいる。最近「狂いたい、、程よく狂いたい、、」と狂えるコンテンツ渇望の気持ちを唱えていたが、観終わった瞬間に自分の頭からグワァーーーっと言葉が生成される久しぶりの感覚を味わえた。2026年プチ狂い体験キタコレ。

さてどこから話をしていこうか。物語のあらゆる点を切り取って話をしたくなるのがウィキッドだ。でもやっぱりグリンダとエルファバについてまずは語るしかない。前編では「善い魔女」「悪い魔女」の善悪を意識する機会はまだ多くなかったが、後編ではこの善と悪を抜きにしては語れないほど、二人の人生のテーマになっていく。二人はお互いを善悪で判断していないのに、世論は日に日に膨れ上がり、覆ることのない真実とみなされていく様は、現代のインターネットであっという間に拡散されていく噂話や情報操作のことを思わずにはいられない。魔法の技術を身に付けられないまま「善い魔女」の座を手放さないグリンダは狡賢くも見えるが、彼女が「善い魔女」で居続けることで守られている平和もある。自分の本来持つ能力より過大評価された状態で前に立ち続けることはきっと苦しいはずだが、彼女は戦略的な鈍感力でそこに立っているように見えて逞しい。一方エルファバは、民衆からだけでなくかつて自分が救った動物たちからも悪と見られ、またグリンダによって妹が殺されたと思い込む。世間から悪と言われても善いことのために魔法を使うようにしてきたが、その余裕もなくなり「善行は必ず罰を受ける」「私は骨の髄まで邪悪」と悪の気持ちに呑み込まれてしまう。人は誰かからラベリングされ続けると、自分自身でもその性質を持ち始めることを表しているようで切なかった。

そんなときに『オズの魔法使い』の物語が動き出す。『ウィキッド』と『オズの魔法使い』の関係は知らない人はぜひ調べて欲しい。私も前編を観た直後に『オズの魔法使い』を観ておかなければと思い、U-NEXTですぐに観た。ドロシーが西の魔女を殺しその証拠にホウキを持ってこいと命じられるのだが、『オズの魔法使い』では冒険に挑む勇敢な少女だと思っていたドロシーが、こちらの世界では我々の大好きなエルファバを殺しにやってくる無邪気な殺人鬼となる。世の中の出来事も別方向から見るとこれくらい違う世界の話になるのだということを思い知る。追い詰められたエルファバは言う「人には悪者が必要なの。私はもう限界」と。この切ない台詞はエルファバの切実な思いでありながら、今世の中で悪者に仕立て上げられてしまった誰かの叫びのようにも聞こえて胸が痛んだ。人は信じたいものを信じ続けるし、誤解は時に解けないまま終わりを迎えてしまうけれど、世間一般の善意がたとえ真実でなくとも、一番信じて欲しい一人が信じてくれていることの尊さに胸がいっぱいになった。エルファバにとってはたった一人の友達、グリンダにとっては大勢いる友達の中の唯一の親友、けして似ていない二人だけれど、お互いが最も自分を成長させてくれた存在であり、あなたと出会えたから私は変われたと言い合う二人の関係性の美しさ。ドロシー、お前は本当にこの二人を引き離して良いのか?ドロシー、ちょっと考え直してみてくれよ。ねぇドロシー、ドロシー、ドロシー……。

自分の人生を変える友情も、そんな親友と嫉妬し理解し合う恋愛も、許すことのできない差別も、世間から浴びせられる偏見も、他人にラベリングされる善悪も、物語を多面的に見ることの重要性も、生きるうえで起こり得る様々な要素が『ウィキッド』には詰まっていて、2時間半自分の中にあるいくつもの感情にぶつかった。後編をとうとう観終わってしまったという切ない気持ちもあるけれど、きっと年齢を重ねるごとにまた違う場面で心が動いたり、新しい感情を発見することがあるだろうなと思わせてくれる、人生の節目で何度も観たい映画になった。ミュージカルでも観てみたい気持ちはあるけれど、きっとチケットは大人気だと思うので、大衆向けに映画化してくれて、この物語に出会わせてくれて、本当にありがとう…!ありがとう…!(拝)




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