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HDR の話。

 まず,以下の記事を読むとよい。

mntone.hateblo.jp

 これをベースにお話を展開していく。そして,HDR とは何なのか,を自分なりにまとめていきたい。ていうか,そもそも HDR に関しては今回調べるのが初めてで,実は信号を扱うこと自体は簡単だけど,それを正しく利用したり,あるいは,正しくコンテンツを作ることがとても難しいと思う。今回はそういう問題についても交えながら書いていきたいかなーって思います。

概要

  1. そもそも HDR とはなんぞや。
  2. HDR 用語
  3. OETF/EOTF
  4. メタデータ
  5. キャプボ
  6. まとめ

1. そもそも HDR とはなんぞや。

 今までの映像の作り方っていうのはそもそも,輝度が固定でした。しかし,それは CRT 時代 (sRGB のときのγらへんで出てきた話思い出してもらうといいです),黒を浮かせないで輝度を上げるってのが困難だった,というわけですね。あとはコンピューターが低性能だったり,アナログ処理回路はできなくもないけど効果になってしまうなど,やっぱり大衆向けに配るのにはいろいろと問題があったわけです。

 さて,最近はどうでしょうか? 市販されているテレビは 1,000 ㏅/㎡ とかのピーク輝度が出ます。つまりですね,技術の進歩によって,明るさのダイナミックレンジがとても大きくできるようになってきたんですね。いや,液晶はエリア駆動型とかじゃないとだめ,とか,OLED は自発光だから,0 から出せるね,とかいろいろありますけども…

 HDR っていっても色々あります。絶対輝度とか相対輝度とか。前者が PQ (SMPTE ST 2084) とか後者が HLG (ARIB STD-B87) とか。

 あえて前回取り上げなかったんですけど,新たな用語をここで使っていこうかと。まだ,あまり一般的ではないですし,そして耳慣れないものだと思うので,ここで一度しっかり自分のためにメモりますw

2. HDR 用語

  • OETF … Opto-Electronic Transfer Function

 光-電気伝達関数ですね。言い換えれば,カメラ側の伝達関数です。BT.709 とかはカメラ側の伝達関数が γ = 0.45 で定義されていたので,OETF が定義されていた,となります。

  • EOTF … Electro-Optical Transfer Function

 さっきの逆ですね。こちらはディスプレイ側における伝達関数です。

  • PQ … Perceptual Quantizer

 知覚的量子化,とでも訳せばいいのでしょうか? まあ単純に PQ でいいと思いますが。簡単に言えば,0.0 が 0.01 ㏅/㎡ で,1.0 が 10,000 ㏅/㎡ です。EOTF 側で伝達関数が定義されています。

  • HLG … Hybrid Log Gamma

 その名の通り Hybrid Log なガンマカーブだと思ってください。0.5 までは BT.709 と同じ。詳細は後述。定義としては,0.0 が 黒,1.0 がピーク白。OETF 側で伝達関数が定義されています。

3. OETF/EOTF

 資料参照のこと。

http://www.soumu.go.jp/main_content/000390126.pdf

3.1 PQ

{
\displaystyle

\begin{equation}
L=\left( \frac{ max \left( N^\frac{1}{m_2} - c_1, 0 \right) }{c_2 - c_3 N^\frac{1}{m_2} } \right)^\frac{1}{m_1}
\end{equation}

}……(3.1)

where:
L: ディスプレイ絶対輝度
N: 映像信号レベル
m1 = 0.1593017578125 (2610/4096×¼)
m2 = 78.84375 (2523⁄4096×128)
c1 = c3 - c2 + 1 (3424⁄4096)
c2 = 18.8515625 (2413⁄4096×32)
c3 = 18.6875 (2392⁄4096×32)

3.2 HLG

{
\displaystyle

\begin{equation}
E=
\begin{cases}
r\sqrt{E}    && (0 \leq &E& \leq& 1) \\
a \ln(E-b)+c && (1 < &E&)
\end{cases}
\end{equation}

}……(3.2)

where:
E: シーン輝度(相対値)
E´: 映像信号レベル
r: 基準白レベル (r = 0.5)
a= 0.17883277
b= 0.28466892
c= 0.55991073

4. メタデータ

 HDR10 (BDA による) では,SMPTE ST 2086 や MaxCLL,MaxFALL といったメタデータを含んでいます。これは HDMIHDR Static Metadata Extensions にも同じようなものが使われています。

4.1 SMPTE ST 2086

 マスタリングしたモニターの色 CIE (x, y) としての情報が入る。また,Minimum/Maximum Display Mastering Luminance もとれるようだ。HDMI もこれに対応している。

4.2 MaxFALL,MaxCLL

 Maximum Frame Average Light Level と Maximum Content Light Level。これも HDMI で対応している。MaxFALL と MaxCLL を見て,表示できるデバイスの輝度などから,どこまでの明るさを飽和させ,どこまでの色を表示させるために使うんだと思う。これに関しては HDR to SDR マスタリングをソフトウェアベースで実装するときにも役に立つ気がする。

4.3 他

 詳しい仕様は参照できなかったのでわからないが,Decklink SDK によるとほかにも伝達関数情報も取れるらしい。肝心の定義が CEA-861-F に書いてあり,読めないからわからないけれど。

5. キャプボ

 HDR 対応のキャプボはすでに出ています。

 DeckLink Mini Recorder 4K は 4K (30 fps) または 2K (60 fps) で HDR に対応,DeckLink 4K Extreme 12G は 4K (60 fps) で HDR に対応しているので,HDR をキャプチャーしたい人は注目しておきたい製品だ。

6. まとめ

 Small (BT.709),Medium (P3), そして Wide (BT.2020) & Tall (10,000 ㏅/㎡) という感じで,今後個人用デバイスには P3 がはやっていくのが一般的になるんじゃないかな~と。実際,iPhone 7iPad Pro といったミニコンMacBook ProiMac といったコンピューターはすでに P3 対応製品になっており,この方向性はさらに加速するんじゃないかなーって。

 今回,こんな形でいろいろ調べたけど,少なくとも不利益なことはなかったなーっていう。ただ,ST. 2084 の文章が手に入らなくて,そもそも,EOTF あたりがまだ完全によくわかってないって感じがある。それ以外は理解したんだけどなぁ…

 まあ,HDR to SDR は HLG でも適応するのが一番かな,って思ったりするし,どうするのがいいかやっぱ模索しかないっすかね~。というか,HDR っていうほどメタデータ必要じゃないんだな,って思ったのでした。




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