2026年1月30日(金)19:00公演
Zenith of Ballet ―至高の舞―

お世話になっております。
三島でございます。
この日はバレエ観劇に渋谷へ行きました。金曜の夜といえど土日の昼間よりは歩きやすい渋谷。なるべく土日の渋谷行き避けたいので初日の平日に観劇です。
永久メイさんが出るなら見たい。渋谷だろうが行くしかない。
では感想です。
(以下敬称略。)
マリインスキー組
永久メイとチョン・ミンチョルは第一部ではチャイコフスキー・パ・ド・ドゥ、第三部では「ロミオとジュリエット」より第1幕のパ・ド・ドゥ(プロコフィエフ作曲)を踊った。発表当初の永久のパートナーはキム・キミンだったが怪我のため現在もお休み中。
永久が登場して今日も綺麗に上がって背中とその背中から伸びて動く腕の動きはとっても綺麗だった。チャイコフスキー・パ・ド・ドゥでは特に腕の使い方が印象に残りました。アンダバーの位置で腕を軽く開いていくとき、瞬時に開くときと緩やかに音楽を使って開いていくときの両方が綺麗で腕の使い方一つでこんなに面白いだなと感心。永久はゆっくり踊る印象があったのでテンポが速い曲で踊っているが新鮮だった。速くても綺麗に動けるんだなとまた感心。
両演目ともに足を上げるときにどこにも引っかからずに上げたい位置や正しく位置に足を運べるのが素晴らしかった。力ますに顔の近くまで足を上がる。アラベスクもどこまでもいきそうなくらい引っかかりがない。無音で自動的に上がっているような不思議な感覚だった。どんな動きをしていても絶対に軸がぶれない。軽く踊るのに芯は強い。言葉にすると矛盾しているようだが永久は両立させる。
オーロラ姫やジゼルを見たときには感じなかったけれどジュリエットをみるとお芝居力が少し足りないと思った。バレエといえどお芝居色が強い作品なので古典よりも演技力を求めたくなる。
チョンのロミオが若く無鉄砲でキラキラしておりチョンは全く持ってロミオなのですがそんなロミオに若干引いているようなジュリエットに見えてしまうときがあった。横にいる分には問題ないのですがチョンの踊りを見ているときは傍観者すぎる。永久の方が年上でマリインスキー経験値が高いので見守るようなかたちになっただけかもしれないがバルコニーの場面は濃厚な甘さが欲しいよね。
チョンはマリインスキーに入団したばかりでよく知らないしキムじゃないのかと一回落ち込みましたが写真を見て手のひらを返しました。ビジュアルが大優勝している。そして永久と並んだときのビュジュアルの相性が良い。ぜひSNSというSNSに写真をたくさん載せていただきたい。永久は先日一緒に踊った宮川新(東京バレエ団)との並びも好きだったがチョンとの並びはさらに良い。踊り自体も大事ですが見た目の相性も大切です。
そんな美しいチョンの踊りを初めてみた印象です。ジャンプを特別高く飛ぶわけではない。しかし綺麗飛んで綺麗に降りてくる。大技の凄さより全体が流麗であることの美しさが勝つ。大ジャンプ連発の男性ダンサーも素敵ですがチョンの踊りの浮遊感と降りるときの丁寧さや一切力まないない動きは恐ろしい。永久同様に軽く周りの空気を使うことに優れているダンサーだった。
繊細な動き、綺麗な爪先、無邪気で若さ溢れる表現力に注視することができ今までとは違う男性ダンサーの魅力に気づくことができた。まだ軸の細さや保つ力が足りていないように見受けられるがまだ若いので成長するでしょう。この浮遊感に軸のつよさが加わってジャンプがさらに高くなればと考えると。いや最高ですね。また韓国から素晴らしいダンサーが登場してしまった。韓国はバレエダンサーの育成環境が気になる。韓国現地に行って韓国人他ダンサーのバレエも見てみたい。
この二人が現地でロミオとジュリエットを一緒に踊る日が来るならば駆けつけたい。
マリインスキーからはもう一人、ディアナ・ヴィシニョーワも登場。
客席に背中を向けた状態で音楽が始まりますが肩周りの筋肉と適度に力の抜けた腕が美しい。後ろを向いていても動かなくてもバレエというのを体現していた。爪先立ちで歩いているのに不自然さもストレスも感じさせない。伸びる足や腕には常に存在感があり一つ一つの動きポジションで魅せてくる圧倒的なバレリーナとしての力を感じた。中盤にて椅子から椅子に移動するときに中腰で爪先立ちをして動くのに不安定さや爪先への力を感じにくく体感の強さに驚いた。長年踊ってきた貫禄とこれからも踊っていくであろう輝きを味わった。
パリオペ組
ギラギラしている舞台姿に安心した。パリ・オペラ座はキラキラ通り越してギラギラしていないと困ります。「ダンス組曲」を踊ったユーゴ・マルシャンは今回一人でパリオペ組を担います。大ジャンプや高度なテクニックを必要とする技満載ではないがだからこそ一つ一つの動きをじっくりとみることができた。
パ・ドゥ・シャのポジションが的確で空中で両足が揃っている時間が長く体が引き上がって降りてこなかった。踊りの中のパ・ドゥ・シャって流れちゃって皆さん結構適当だなと思うことが多かったのですがマルシャンが素敵なパ・ドゥ・シャを披露してくれたので精算します。チェロの生演奏を楽しむように踊っていた。バレエの決まりごとを守りながらも自由に踊ることができるところに関心です。
ロイヤル組
ロイヤルの踊りはあまり好みでないのでほぼ省略しますが高田茜の感想だけ少し。
高田を劇場で見たのは初めです。意外と小さいなと思った。「マノン」の第1幕のパ・ド・ドゥは動線の見える踊りで臨場感や立体感のないのでどう楽しめばいいのかわからなかった。しかし第三部の「ボーダーランズ」は体の動きよくわかり好印象。時間や音楽をたっぷり使って踊るよりかは俊敏にスポーツのように動き回る踊りの方があっているのかな。
以上です。

素敵な時間だった。