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【オペラセミステージ形式感想】ファウストの劫罰(東京二期会2025)

2025年12月14日(日)14:00公演

東京芸術劇場 コンサートホール

東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ

エクトル・ベルリオーズ作曲

ファウストの劫罰

お世話になっております。

三島でございます。

 

この日は二期会さんの演奏を聞きに池袋へお出かけです。久しぶりの池袋で久しぶりの芸劇です。

 

それでは感想いってみよー。

(以下敬称略。)

 

好みの話ではある

本公演は演奏会形式なので衣装もお芝居もないのですが唯一映像による演出がございました。スクリーンを舞台後方中央に配置しスクリーン以外の横の壁にも映し出し劇場を大きく使って映像を流しておりました。字幕もこのスクリーンに表記されそのときの映像に合わせ芝居味のある字幕になっておりました。

 

しかしこちらが得意ではないものだった。これが感想でこれ以外に特にない。

 

説明し過ぎる演出が好きではないことが原因です。そうです。好みの話です。冒頭の空の映像や鬼火を表現しているであろう弾けるような白い光の映像はとても綺麗だし音楽との一体感を持って見れました。鬼火はディズニーっぽさもあった。またメフィストフェレスファウストが地獄へGOしている部分の映像も繰り返しが多かったが空を飛んでいることを教えつつも音楽を邪魔しない映像であった。なのでこのあたりは良かった。

 

SNSの投稿画面やメッセージで表現しているのは今現在によくある切り取られた世界を示していて、同じくファウストもマルグリートも同じように切り足られた世界を見ているという意味なのか。SNSを持ち出してくるのはよくある演出でありきたり感は否めない。様々な投稿画面を出すので情報が多く音楽がBGMになってしまう。軍隊の行進の映像が出てきた時は「そっち?」と思いましたが「そっち」ではなかった。

 

三重唱部分の映像にてご近所さんのマルグリートの噂をするようなSNS画面やメッセージの映像は音楽に雑音を加えられている気分になった。またフランス語で行われている世界に対して日本語を表示し演出されることへの違和感は強い。フランス語で書いてあればそれなりに受け入れることができたと思う(読めないけれど)。

 

一方で見方を変えると、オペラは好きだけれど内容の理解が苦手な方や興味はあるけれど入り口がわからない方には合う演出である。映像で音楽を説明し日本語で加筆し異国の物語と外国語の補足を行うのでわかりやすく感じるでだろう。何を表現するかと同時にターゲットはどこなのかを認識する必要があります。

 

メフィストフェレスが出てきたときに映し出されたりんごは某死神を思い出しますね。

 

音楽の方

ファウスト山本耕平)は第一声から続く中音域がとても深い発声で素敵でした。硬さがないわけではないのですが中音域を直線的な勢いではなく角がどれたような声で歌うので安心できます。口が縦に開いていることが多いからだろう。しかし音楽の流れが弱いので一音一音がくっきりしすぎてしまう。声は硬くないのに音楽として捉えると硬い。なので中身のない単調な感じしてしまう。中音域はしっかりしているが高音が軽くなりすぎてしまいぼやけるような声になっていた。

 

メフィストフェレス(友清崇)は低い声は出るものの深さと存在感が足りないのでメフィストフェレスではなかった。もっと愉快な役の方が似合いそうです。聞きどころがどこなのか何が面白いのかが伝わって来ず楽譜から起き上がってこない歌唱だった。表情や視線で補ってはいたが音楽が膨らまない。

 

マルグリート(池田香織)は集中力の高い歌唱が続いた。なので映像から目を逸らすことできた。終始声が揺れており気になってしまうと集中力を削がれそうだったので上手にぼやかしながら聞いていた。高音がかなり細くなってしまうのが気になった。三重唱のときは声の相性がいいのか完成度が高くよい緊張感があった。

 

オーケストラ演奏は読売日本交響楽団によるものでした。近年のオペラ演奏では『エレクトラ』(リヒャルト・シュトラウス作曲)、『ヴォツェック』(アルバン・ベルク作曲)が記憶にあります。今回の演目もですが大変にアグレッシブなオーケストラ団体です。

 

オーケストラの演奏で一番素敵だったのはマルグリートの夢を見ている部分です。キラキラした音が美しかった。映像をみることに疲れてしまって目線を逸らして聴いていたのですが実物を捉えないことにより耳の集中力が上がるので体に音楽がよく入ってきた。オーケストラの演奏の良さを思い出すとやはり映像は説明過多だったのではと思う。思いまくる。もっとドラマチックに壮大な部分があっても良いと思ったけれど歌手のことを考えたバランスだったと思える。

 

以上です。

 

年末感のない師走を送っておりますがおそらくオペラ納めでございました。




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