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【コンサート感想】ナタリー・デセイ&フィリップ・カサールフェアウェルコンサート

2025年11月6日(木)19:00公演

オペラシティ

コンサートホール

ナタリー・デセイ&フィリップ・カサール

フェアウェルコンサート

お世話になっております。

三島でございます。

 

この日はナタリー・デセイさんのコンサートに行ってまいりました。2022年ぶりの日本での単独演奏会でございます。デセイさんはオペラからは引退でございますがオペラアリアを引き連れてのフェアウェルコンサートとなっておりました。

 

それでは感想いってみよー。

(以下敬称略。)

 

モーツァルトは強い

前回のコンサート同様にモーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』の各登場人物のアリアからスタートです。当時も同じことを思い同じことを書きましたが、同じオペラから異なる登場人物のアリアをまとめて歌うのに全てが的確なのが素晴らしいです。そして恐ろしいです。1曲1曲の切り替えはもちろんですが存在自体が切り替わっておりそこにいるのがケルビーノなのかスザンナなのかしっかりわかるように歌ってくれるので楽しいです。

 

バルバリーナは怖がりすぎじゃないかと思うくらい強く歌っており私の知らないバリバリーナちゃんがいました。スザンナのお歌では最低音を捨てないで歌ってくれました。少量の低音も大事にしてくれてありがとうございます。そして声の軽さ的にはスザンナがあっているんだなと思った。オペラ全体だとデセイの声の良さが出にくそうだけれど"Deh vieni〜"だけだと高音が光るので魅力がわかりやすい。

 

伯爵夫人のお歌は2回繰り返すところはかなり小声になっており切なさを感じました。1回目と2回目の変化って本当に大事ですね。ケルビーノは若干力みを感じましたが何も知らないからこその危うさを表現することには成功していたと思います。

 

 

フランス語のお歌たちは母国語だからかさらに一段上がって余裕そうな歌唱です。アリアでなくてもそこに内容があって感情があることを教えてくれる歌唱になっておりどの曲も密度の濃い仕上がりになっています。デセイの1曲1曲に対する集中力が凄まじいのでこちらも暇になる時間がなかった。

 

”Trois beaux oiseaux du paradis”(ラヴェル作曲)では出だしから大変に美しく、ホールにゆっくりと広がる澄んだ声はこの先味わうことができるのでしょうか。“La Dame de Monte Carlo”(プーランク作曲)は前回のリサイタルでも歌った曲です。ネイティブではないと歌えない曲だなと思っているので再びデセイで聞くことができて嬉しいです。最後は歌詞の如く海の中にいなくなったようなパフォーマンスをしていたのが印象的です。

 

技術的な

出だしの声にやはり震える私。焦点があっている声といいましょうか。その音はそこなんだよねっていう意味不明な感想が出てくるのですがそうなんですよ。全てが正しい。環境や状況に支配されない美しい声にまた出会えて幸せです。押し気味で歌っていても響きの位置が高いので喉からの力を感じる歌唱にはならない。本当に一瞬たりも発声や響きのポジションが落ちることを感じさせなかった。

 

若干カサついた声色に声の衰えは感じざるを得ませんがそれすら味にするほど中身の濃いコンサートでした。

 

英語での歌唱はミュージカルになることを回避しており発音は不明瞭であるものの所謂声楽的な発声で歌うことができるんだなと。じゃあミュージカルになっている人たちはなんなんだろうと思った。英語でもイタリア語でもフランス語でも発声のポジションが変わらない。このあたりが重要なんだろう。

 

お茶目な

登場したかと思ったらドレスをヒールに引っ掛けてしまったらしく歩きづらそうにしている。歌う前に客席にドレスが破れてしまったことを見せてくる。いや見せてくれた。気にせず歌うタイプなのかなと思ったらドレスに気を取られており可愛いです。

 

コンサート中はマイクを使いMCも披露。フィリップ・カサールとは100回以上共にコンサートをしているとか次はタップダンスを習得するとか。もちろん曲の説明もありました。自ら「モーツァルト好き。」(翻訳私)と発言できることの強さよ。譜面台を自分で持ってきて自分で片付けるのが面白かった。

 

アンコール3曲はピアノ担当のカサールがジャケットのいろんなポケットから楽譜を取り出すパフォーマンスから入る。面白い。デセイが素敵なのはもちろんですがカサールの演奏も素晴らしいのです。とても真剣にデセイを見て演奏している。常に隣にいるような演奏は聞いていて安心します。演奏自体には余裕がありピアノから出てくる軽くキラキラしている音は魔法みたいで前回の感動同様のカサールの演奏が聞けて良かった。

 

最後に

日本でのコンサートは最後(たぶん)とのことです。キャリアど真ん中にデセイの演奏を劇場で聞くことができなかったのは残念だけれど自分の国にいながら上澄みの上澄みのオペラ歌手の演奏を聞くことができて幸せです。来てくれてありがとうございます。そしてデセイは歌手人生を終わらす前に全てのフランスオペラアリアの演奏を録音して販売してください。後世のためにお願い致します。

 

自分が素敵だなと思った人はいつの間にか引退するし最悪違う世界に行ってしまうので機会はいちいち大事にした方がいいですね。

 




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