2025年9月4日(木)19:30公演
上海文化広場(上海)
シルヴェスター・リーヴァイとお友達
ドイツ語ミュージカルスターコンサート

お世話になっております。
三島でございます。
この日はミュージカルコンサートを聞きに中国は上海までお出かけいたしました。約3ヶ月ぶりの上海です。3ヶ月位であれば前回の記憶が鮮明なので準備に時間がかからない。何よりも全くの緊張感なしでの渡航となりました。こういうのは逆に良くない。海外慣れていない組は常に緊張感を持って行動しましょう。
ドイツのミュージカル俳優マーク・ザイベルトさんがちょいちょい上海で公演を行っていることを知ったのが今年度初め。で、もしかしたら近々また公演があるかもしれないと思いSNSをちょいちょいチェックしていたらこのコンサートの情報をゲット。再び上海に行くということなので私も上海に行きました。過去には日本でも公演したことがある(2013年)そうでそんな素敵な機会を逃していたんだなと猛反省です。当時海外のミュージカル俳優に興味あったかは謎だけれど。
ミュージカルはオペラやバレエと同等に大好きで特にヨーロッパとロシア発信のミュージカル(つまりブロードウェイではない)がお気に入りです。日本でも日本人キャストにより日本語で上映されている海外ミュージカルは多々ありますがここ数年は日本人による日本語のミュージカルは見れない呪いにかかっているので私は海外に行くか宝塚を見るかという選択肢しかありません。宝塚は大丈夫なんです。「宝塚歌劇」というジャンルだし何よりも「生徒」さんなので。
劇場は上海文化広場です。先日まで『千と千尋の神隠し』を公演していた劇場です。前回下見をしていたので迷わず到着。行く前に上海のユニクロを探索できるくらい余裕。劇場内では日本語も聞こえ日本からもたくさんのファンが駆けつけていることが伺えました。私は初日と2日目に参加です。一旦初日の感想でございます。
それでは、いってみよう。
(以下基本的に敬称略。)
ハッピーバースデー
冒頭から歌手陣に呼ばれリーヴァイ先生がご登場。本人が来ていると知ったのは公演数時間前でまさか肉眼で本人を見れまた本人自らが指揮する演奏を聴くことがができるなんて。感無量でございます。全曲ではないものの指揮をし客席に声をかけたりと長旅の疲れを見せないお姿。そしてジャケットの下に仕込んでいるコンサート名入りのベストが可愛い。
初日はカーテンコールの際に三段の誕生日ケーキが運ばれてきてハッピーバースデーの歌を歌手やコーラスが歌ってお祝いしました。ケーキを一口食べるリーヴァイ先生。「ハッピーハッピー」と口にするリーヴァイ先生。お誕生日おめでとうございます。素敵な作品をたくさん生み出してくれてありがとうございます。4日間6公演と休憩日なしのハードスケジュールですが最後まで駆け抜けてほしいです。
構成
現地で行われたコンサートと似たようなプログラム構成のようです。メインディッシュである『エリザベート』を鳳に持ってきてその前は『レベッカ』を披露。つまりマーク・ザイベルトがメインということですかね。幕間けはファンの多い(推定)『モーツァルト!』でスタートしました。
リーヴァイ作品だからということで『ベートーヴェン』『レディ・ベス』『王家の紋章』の楽曲も披露してくれました。ドイツ語の歌詞がない状態はちょっと泣ける。『レディ・ベス』は世界初演からだいぶたった後にスイスで上演されているのでドイツ語での歌唱でした。『マリー・アントワネット』も東宝初演だけれどこっちはウケがいいのか熱があった。もちろんドイツ語である。
最高に調子のよかった人
ドリュー・サリッチがとても上手だった。一人だけ安定しており腰につけたフォレットチェーンが2000年代のギャルみたいで気になったけれどそんなことも吹っ飛ばすパフォーマンスをしてくれた。
“Wie wird man seinen Schatten los?”(『モーツァルト!』)にて精神状態不安定なモーツァルトを半端ない集中力で歌い、”I’m an American Woman”(『レベッカ』)では11cm以上ありそうなハイヒールにて登場しコミカルながらも力強く歌う。最終的にはイタリア人犯罪者(ルキーニ)になりました。いろいろ忙しかっただろうが全くもって喉の疲れを感じさせない。マイク使っているとはいえ恐ろしい喉の強さだなと。
”Milch”(『エリザベート』)を歌っているときの狂気的な表情は怖いしキッチュでは1階席から登場し客席を盛り上げながらパワフルに歌唱。なんでもできるぞこの人。モーツァルトは若さが欲しいところのはずがサリッチの声に若さがあるので違和感がない。”I’m an American Woman”(『レベッカ』)では最高音が上手に出せず客席から笑いが起きてましたが音域的にそんなものでしょという感じです。
私のトート閣下(何人かいる)
『エリザベート』パートが始まると客席の集中力も上がる。世界中(?)がこのときを待っていたかと言わんばかりの入り込みに触発されて私も猛集中です。
6月の公演(ロシア人ミュージカル俳優によるコンサート)でも思いましたが上海のお客様は自分が興味ない人や曲のときは普通に携帯を操作しております。家でテレビ見ている感覚なのでしょうか。堂々としすぎていて驚きます。上海で公演をする際は自分が興味の対象から外れていても興味を持ってもらえるように頑張りしょう。
前半では1曲しか歌わなかったマーク・ザイベルトは『レベッカ』にて再び登場し更にトート閣下に変身。シャツを黒にお着替えしトートを歌います。ザイベルトのトートって生き生きとして人生を楽しんでいる印象(名前に反して)だったのですがこの日は落ち着いて厳しいトートだなと思いました。年齢を重ねてトート像が変わったのかなと勝手に考える。因みに昨年上海で全幕演じてたらしいよ。まじ情報集中力のなさよ。行きたかった。
まず、音源との差を感じて絶望しない歌唱に感動です。聞きすぎてハードル上げまくりなことを忘れていました。トートに関しては音源そのままのご提供に感謝致します。ザイベルトがどう歌うかがトートなわけですよ(?)。上手とか下手とかそういう話ではなくザイベルトと癖や調子の良い悪いを含めてのトートなのです。私はこの方のトートを完全信頼しております。
実際に劇場で見てみると子ルドルフに対しては表情を崩さないながらも柔らかさを感じたり、成長したルドルフに対しては大した感情はなさそうに見えたりと色々発見があった。そしてとにかく歩き方や立ち方が素敵。存在感が半端ないんだよね。ゴージャスな閣下です。映像と音源だけではわからないことに気づくことができました。
私はこの『エリザベート』という作品が大好きで大好きで大好きするあまりに一生劇場で全幕見れないのでないかと思っているのですが(つまり愛が重い)今回抜粋どいえど良いキャストで見れたことに安心しております。ありがとう上海。
正直な話
2日目で印象が変わります(というか戻る)が初日の感想はドリュー・サリッチと『エリザベート』パート以外は「こんなものか」と思ってしまうような仕上がりでした。
ルカス・ペルマンは最初の”Ich bin Musik”(『モーツァルト!』)の音程が甘々でかつ最後の高音は苦しそうすぎて心配になった。Wietske van Tongeren(カタカナ表記不明)は『ベートーヴェン』パート(”What now?”)は良い歌唱だったけれど”Tanz nicht mit dem Teufel”(『レディ・ベス』)では声が細くて曲にあっておらず物足りない印象を受けた。Milica jovanovic(カタカナ表記不明)は綺麗な声だっけけれど”Gold von den Sternen”(『モーツァルト!』)は声がぼやぼやしてしまい曲の壮大さが出ないまま終わった。バーバラ・オーバーマイヤーはアン・ブーリンは頑張ってくれたけれど最初のコンスタンツェは盛り上がりにかけるパワー不足な歌唱になっていた。ペルマン同様に音程が甘かった印象。
「旅先での公演だししょうがないよな」とか「ロシアのミュージカル俳優の方が平均点高くない?」とか頭に浮かびながら聞いていました。オーケストラの演奏がかっこよく合唱も厚めの声を出してくれたので聞き応えはありましたが個々を見てみると物足りない感じがある。あとスクリーンに映されているAIでつくった画像みたいなやつは何?黄泉の国にある観覧車はトート閣下が安全点検しているの?
とりあえず以上です。
その他足りない部分は2日目の感想と合わせて更新したいと思います。