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その2【ミュージカル】ロミオとジュリエット(2025年サンクトペテルブルク)

2025年2月26日(水)19:00公演

2025年2月27日(木)19:00公演

ミュージカルコメディ劇場

ジェラール・プレスギュルヴィック作曲

ロミオ&ジュリエット

お世話になっております。

三島でございます。

 

ロミジュリミュージカルの感想の続きを更新していきます。

 

ミュージカルコメディ劇場はミハイロフスキー劇場の近くにあり小走り30秒くらいで着きます。劇場は古く今シーズンで95年だそうです。元々は宮殿らしく館内がちょっとした博物館みたいになっております。特にピンク色の部屋が可愛い。いう薄っぺらい感想。

この投稿では主に演出の感想を書きます。ハンガリー版面白かったねって話です。

 

それではいってみよー。

(以下敬称略。)

(名前カナの信憑性は低い。)

 

踊りはダサいのか?

映像を見る限りではダンスの振付が恐ろしくダサいなと思っておりました。クラシックバレエの要素というか音楽の使い方がバレエっぽいフランス版や宝塚版に比べるとハンガリー版はエアロビクスに見えます。東宝版のようにストリートダンスにも寄せてこない。エアロビに例えるしかない力いっぱいな踊りは不思議だし正直カッコ良くはないなあと思っておりました。エアロビがカッコわるいという意味ではございません。

 

全ての振り付けが同じではなかった気がしますが劇場で実際に見てみるとダサさを感じることは少なく(ゼロではなかった)力強い振付と踊りがハンガリー版の暗く重い演出にあっていると感じました。意外にもエアロビ要素を感じずに楽しむことができました。特にアクロバットな部分はバレエ育ちだからか体幹が優れており危なっかしい部分はなかったです。リフトもスッと上げてスッと降りてくる。どこまでも安定していた。バレエ要素少なめなのに配役は「バレエ」になっているのが不思議です。「ダンス」ではないんだよね。

 

踊れる人ばかりなのでそれこそ「死」の役がいても楽しめそうですが現実味の強い演出にファンタジー要素を無理矢理入れ込んだみたいになってしまいそうな気がするのでこの方が良いです。

 

スローモーション

ロミオとジュリエットが出会った後にロミオが敵家のボンボンであることが発覚してから全体がスローモーションで動くような演出になっております。スローモーションって長ければ長いほど滑稽になるし実際に最初は「長いな」と思いました。しかし2回目の観劇にてこの長さには意味があることがわかりました。ロミオの正体が発覚しジュリエットが衝撃を受けているだけの場面ではなく登場人物それぞれの分岐点になってしまった場面だったのです。ここを起点に悲しみの色が強くなりティボルトが発作を起こしたり、ジュリエットママが酒と男に溺れたりと苦しい方向へ進む。「ロミオとジュリエット」というタイトルだけれどハンガリー版が描きたかったのは周りの人々の感情なのではないかと。

 

ベンヴォーリオは最初は仲間たちと楽しそうにふざけ合っていたのに怒りを抑えきれなくなってしまい最終的には爆発して戦って死んでしまった。特に2日目のアルテム・ミサンジェコフは感情の繋げ方が上手だった。殺される間際の怒り狂った様子や刺された後に朦朧としながら喋る部分は見ていて苦しかった。カーテンコールで一番歓声を浴びていたのもミサンジェコフだった。マーキュシオはオーケストラピットの周りを走り回って誰よりもお茶目でムードメーカーな感じがあって面白かったのに最後に1人残された絶望ったら半端ないよね。神父様からロミオ宛の手紙を道中で破るくらいメンタルがやられていたご様子。

 

終幕前のロレンス神父は物を投げ上着も投げとかなり荒れ狂う。自分が2人を救えなかったことに対するやるせなさでボロボロです。首にかけている十字架は投げなかったのがまじ幸い。ロミオとジュリエットの遺体を自ら運ぶのが良かったです。最後まで2人と街の平和の望んでたのだなと思いました。

 

スローモーションを起点にボロボロと崩れていく人々のお芝居と救われきっていない終幕はハンガリー版の良さです。

 

ダンサーの配色

赤組と青組で両家を色分けないのがハンガリー版最大の特徴でしょうか。これは映像で見たときからかっこいいなと思っていました。明るいところで見ていないので断言できませんが衣装はオリジナル要素強めです。それぞれ衣装に赤や青や紫のラインが入っており髪にも同じようにメッシュを入れていたりと色はありましたが赤のラインが入っている人がキャピュレット家と決まっているのではなくごちゃまぜでした。どちらの家に所属しているのかというのは大事ではなく一人一人の温度感と態度と気持ちがあることを示しているのかなあと思いました。

 

完全色分けの方が舞台上は華やかで分かりやすいです。何より両家が争っているというのがこの物語の大事な要素なので見た目でわかる色分けは大事です。ただそうじゃない演出が一つあるのは面白いです。

 

ティボちゃんとパリスくん

宝塚版では2番手が演じている(だよね?)ティボルトが大きく番手を下げ逆にパリスが目立つ演出になっております。かなり興味深かったです。ティボルトはロミオが嫌すぎて発作を起こし、家のみんなに介抱される姿が情けなく赤ちゃんのようでした。ナイフを振りまわしている赤ちゃんです。ティボルトの虚栄心を不快な程描く。弱々しいけれど人間味があって面白かった、ロミオとジュリエットが教会で密会している(つまり結婚)周りでアンサンブルもカップルになって座っているのにティボルトだけぼっちなのは本当に可哀想で泣けた(泣いてない)。

 

対してパリスくんは大活躍。ジュリエットの遺体が安置されている部屋におり訪ねてきたロメオとご対面。そして一戦交えて敗れる。フランス版(もちろん宝塚版も)ではカットされている部分です。フランス版にないものを入れた理由としてパリスくんもロミオとジュリエットの出会いに人生を狂わされた1人だということを示したかったのではないかな、と。予定が崩れて怒っているのかもしれないし純粋にジュリエットの死を悲しんでいるのかもしれない。それを表面に出してきたハンガリー版は残酷で御伽話感がなく苦しい。

 

以上でもないれけどぐだぐだ続きそうなので終わりにします。

 

多くの演出がフランス版を上手汲み取りながら変化をつけていくに対してようなハンガリー版は真っ刻から争うようなような演出で映像だけだと好きなれるか不安でした。しかし実際に見てみると新しい発見ばかりで美しいはずのロミジュリミュージカルがこんなにも残酷で苦しいものになってしまうのかと驚きました。各々の悲しみやロミオのアホさ加減に気づくことができた。複数の演出があるなかでエッジの効いたハンガリー版は貴重でそして大変に美しいです。大好きになりました。

 

難しいであろうハンガリー版のロミジュリを溢れるパワーと技術力の高さで公演してくれているコメディ劇場にも感謝です。安心してロミジュリミュージカルを託せます(誰?)。自分が好きな作品が成り立っているって嬉しいよね。たくさんのロシア人、もちろんそれ以外の人々にも愛してもらえますように(誰?)。

 

ではモスクワへGO

 




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