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兵庫【リサイタル】中村恵理ソプラノ・リサイタル

2024年11月12日(火)19:00公演

アーティストファイルかわにし

川西市キセラホール

中村恵理ソプラノ・リサイタル

お世話になっております。

三島でございます。

 

この日は東京公演に引き続き本物のオペラ歌手である中村恵理さんのコンサートへ行って参りました。兵庫県初上陸な私。

https://www.kawanishi-bunka-sports.com/bunka/kouen/1/1737.html

兵庫県の証↓

京都→奈良→大阪→兵庫の順で移動したのですが京都駅の清水寺方面のバスの列に驚き、奈良市内の外国語しか聞こえてこないことにまた驚き、大阪では阪急と阪神を間違えてしまいました。アホですね。阪急阪神ホールディングスではなかったか?絶対間違えるからと慎重に行動していたのですが意味がなかった。広いし電車も多いし人も多いし。2025年の目標は梅田乗り換え攻略です。

 

阪急梅田のホームかっこいい。センスゼロの写真じゃ伝わらない。

近鉄京都駅もかっこいい。線路のはじめ(終わりでもある)の駅ってかっこいいですよね。特に近鉄京都駅は観光特急あおによしが止まっているとテンションが上がります。電車の話になりそうだから関係ない話はここで終わりにします。

 

それでは感想いってみよー。

(以下敬称略)

 

本日の中村恵理

東京よりは良かった。以上。おしまい。としてしまいたいのですが一応感想投ブログなのでもう少し書きます。地元だから2回目だからか東京公演よりリラックスして歌っているように見えました。東京公演で気になった主なことは①劇的すぎる歌曲の歌い方②高音が吠え気味③まだお勉強中なことがわかるといったところでした。

 

①は薄まったように聞こえましたし見えました。歌曲だからお芝居するな、淡々と歌え、といっているのではないです。しかしオペラアリアではないことは意識しなければならないと思います。プッチーニ感満載のベッリーニにはお家に帰ってもらう必要があります。この日はかなり絞って歌っており華美ではないがシンプルな美しさが際立ちました。曲本来の面白さもよく伝わりました。②は吠えているときもありましたが全体的には東京公演より減少。歌曲パートではほぼ気にならずでした。軽い高音ではあるものの喉にへばりついている感じが残りもっと伸びる高音があるはずだなと思った部分もあります。③も薄まってはいるけれどまだお勉強中感は否めない。実際そうだろうけれど客席に気づかれるのはどうよ?

 

地元での公演ということそして地元が主催なこともあり興行バリバリの公演よりも空気が優しかったので歌いやすかったのかもしれません。1月の奈良公演、先日の東京公演と比べて中村も客席も1番柔らかい印象を受けました。1月の奈良公演と内容を大きく変えてくるのは素晴らしいです。なんとなく聞いたことのある曲で茶を濁しても許させるような立場ですが前回歌ってないものを持ってくる姿勢と妥協しない感じが大好きです。

 

ホールがきれい

キセラホールは綺麗で広く安っぽさも感じない素敵なところでした。駅から遠いのが難点ですが車民が多いのでしょうか。2018年にできたそうです。まだピカピカです。またスタッフの皆さまの挨拶が元気だし全員が私のような県外パンピーにも挨拶してくれるのが嬉しい。バイト感覚ではなくスタッフ全員で劇場を盛り上げている催し物を行っているような印象を受けました。

 

総席数は1000席です。とても大きいです。当初、キセラホールではなくみつなかホールで行われる予定でした。しかし施設トラブルがあったそうで一旦チケットの発売を見合わせ、結局延期と会場変更で取り行われることになりました。みつなかホールは約500席なので倍の大きさの劇場に変わったというわけです。やむ追えない事情だとしてもすごい話だ。みつなかホールが予定通り再開できることを東の方から願っております。

 

座席の埋まり具合は1階席が6〜7割かな。2階席を使用していたは確認できておりませんが多分クローズでしょう。上にも書きましたが中村の地元であり、また教授として働いている大阪音大が近い(のか?)こともあり身内が多い印象を受けました。なので東京公演のような張り詰めた空気がなくまた会場も大きくゆったりしていたので私自身もリラックスして音楽を聞くことができました。

 

では全曲ではありませんが、曲ごとの所感をちょっと書いて終わりにいたします。

 

Malinconia, ninfa gentile ベッリーニ作曲 

第一声が本当に美しい。響きも声もふわっと乗せてくるのだけれど柔らかさゆえに頼りなくなったり不安定だったりは絶対にしない。頭で考えるより先に涙が出てくる。歌い方や感情表現ではなく音が素晴らしく綺麗でそれに対して涙が出てくる。”ninga”の”ni”の音はキンキンしてしまいそうだけれどここも柔らかく響かせる。全体を思い出すと母音の乱れは奈良公演よりも感じたがこの曲だけはよく揃っていた。

 

Rosa トスティ作曲

歌詞の中に僕と君(合計2人)がいることがよくわかる歌い方であった。過剰な表現ではなかったです。良い。問いに答えている”tu”の歌い上げ方がしっとりして悲しみにくれているのではなく切ない思い出だけれどそれに懐かしさや美しさを持っているようなただの苦しい歌になっていなかったのが良い。曲調を考えても悶えるように歌うよりも落ち着いて歌った方が映えますね。

 

同じ歌詞を繰り返すところ(“Fugge l’amore!〜”)は2回目を強く歌っていた。表現変化いうよりかは単純な声量の変化だけだった気がします。が、手前の”Ahi,  tu rispondi “の”tu”の強調が良かったです。他でもない”君”が答えたんだと強調。ここをアピールすると曲の立体感が増すのだなとお勉強。

 

“fugge”や”fuggon”の”f”が東京公演よりも強烈だったのが面白かった。ここの”f”が聞こえるか聞こえないか問題って大事だ。”f”の発音に集中して音が伸びなかったり逆に音を優先しすぎて”f”とお別れすることになりそうだから両立できる中村は素晴らしいのです。

 

Sogno トスティ作曲

中村はトスティ好きなのか?奈良公演でも歌っていましたよね。この歌で言いたいことはただ一つ。”sogno”の発音が素晴らしい。イタリア語をより正確に発音しようとする執着を感じます。大事だよね。発音めちゃくちゃでも歌手として評価されないこともないのに徹底して取り組んでいる感じが恐ろしいです。”そーにょ”じゃないんだよ。この”gn”がね。いいね。クセになる。

 

Chi il bel sogno di Doretta プッチーニ作曲

慣れてます。お手のものです。寝起きで歌えるよきっと。高音を上げるときに細くせずにそのまま上げてました。ちょっと危なっかしいのですが問題なく終わりました。パワー系の人ではないのでちょっとだけ喉が心配。プログラムの終わりの方だから何かあってもリサイタルに支障は出ない気がしますが。”Folle amore! Folle ebrezza!”はもっと響きそう。響きが顔面に当たりすぎてしまい行き詰まったような不自由さを感じました。まあ高いからしょうがないのかもだけれど。

 

Pierrot ドビュッシー作曲

東京公演では「なんでそんなに吠えるんだ?」と思った曲No.1でしたがこの日は高音を瞬時に上がており安心しました。吠えがなくなると曲にまとまりが出てどういう曲なのかが伝わりやすくなりますね。低音の響きかなさが気になっていましたがこの日は中村がよくやる胸に響きを落とさない低音が聞けて良かったです。頭の後ろにこれでもかというくらい響きを集めている。他に誰ができるんだよそんなこと。ドビュッシーの中で一番良い仕上がりになっていました。他2曲は曲に助けられており技術や表現で聞かせることができていないように感じました。

 

Quel guardo il cavaliere ドニゼッティ作曲

アンコールです。プログラム最後のプッチーニの後によくもまあドニゼッティが歌えるものだ。そしてこの後『トスカ』でプッチーニに戻るという力量。軽い声と軽い響きが心地よい。それこそプログラム最初に戻ったような気持ちになった。ドラマティックに歌い上げる中村も良いのだけれどシンプルに軽く歌っている中村も好きです。慣れているからか余裕たっぷりで歌うし動きも可愛い。足をプラプラさせている中村ノリーナがとても可愛い。

何年前から歌っているのか。

youtu.be

細かい音型の転がりは完璧とはいえないしだし高音の出し方がプッチーニのそれなのでベルカント商法関係者は怒り出すかもしれませんがプッチーニに挟まれた歌唱と考えればよくもまあ技術的な時間旅行ができるなというところです。これあえてやってるのかな?私はこれができるんですよって。恐れ入ります。中村にベルカントオペラを歌ってほしいのではないが軽い歌い方はどうか維持してほしい。蝶々さんをレパートリーにしてもどうか保ってほしい。

 

まとめ

中村は上手。ほぼ約束されたような口の中の広さは歌の技術を保証しそこに表現力の高さが乗っかってくる。中村の集中力が凄まじいから客席も集中する。本当に素晴らしいことだし日本人としてこのレベルの人がいることは誇りであり宝でありそして多くの人の夢だと思います。そういえば息をどこで吸っているのか全然わからなかった。

 

ただ今回のプログラムは果たして中村が”今”歌う必要があったのか疑問点が残ります。全ての曲に聞き応えはある下手でもない完成度もそれなりに高い。ただ説得力がない。中村って『椿姫』(ヴェルディ作曲)でもそうですが王道を面白く歌える人なので敢えて頻度が少なめな曲(マイナーとはいわないが)を披露するよりみんなが知っている曲の価値を広げたり深めたり新しくするようなことをしたらいいのになと。客席へのアプローチが全てではない(全てであれ)のはわかっていますがなんか物足りないというか中村の歌をきく面白さに欠けるというか。

 

巷に溢れるオペラ歌手と比べたら上手ですよもちろん。(巷にオペラ歌手は溢れていない。)でも中村恵理として上手だったかと聞かれてばもっと上がありますとお答えしますので誰か聞いてください。

 

以上です。

 

中村の歌をたくさん聴くことができた1年でした(年末には早いか?)。第九は行かないので今年の中村とはここでお別れです。また来年。

 

おしまい。




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