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あったかい、記憶をたどると

あったかいは至福の時

 先日の朝日新聞の土曜版Beのアンケートは「冬場のお風呂、湯船?シャワー?」だった。今の寒すぎる環境で、まさかシャワーで済ます人が居るとはとても想像することはできない。確かに、「1年中、シャワーだよ」と豪語する知人はいるにはいるが、とてもマネできるものではないので、問題にもしていなかった。アンケートの結果は9割の人が湯船派だった。当然と言えば、当然の結果だが、気になるのは後で回って来る光熱費の請求書だ。目の玉が飛び出るくらいの額になっていることは重々承知の上で、「あったかい!」を毎日満喫している。

 考えてみると、贅沢な話である。ガス代と水道代を内心では気にしながらも、「あったかい」という小さな幸福を享受しないではいられない。食べ物とはまた別の幸せを毎日味わい、精神的にも肉体的にも満たされるのが、「湯船に浸かる」ということなのだろう。実を言うと、私自身は、湯船に浸かることがあまり好きではなかった。なぜかと言うと、風呂に入る前の段階から、もう嫌なのだから。寒い脱衣所で服を脱いで、裸になること自体、嫌で嫌でしようがなかったので、風呂が嫌いだった。そんな私も、ある時、試しに長く湯船に浸かってみたら、なんだかとても気持ちよく感じた。まるで覚醒したかの如く、湯船に浸かるのが大好きになった。それに今年の冬の天文学的な寒さでは、光熱費の節約に躍起になるのを忘れてしまうのはどうしようもない。もちろんできることなら光熱費を安く抑えたいが、背に腹は代えられない。寒い思いをしてまで、節約に励むことに、果たして意味があるのかどうか。

 日本人はほぼ毎日風呂に入るのかどうかはわからないが、私はずうっとそう思っている。なぜなら、毎日の疲れを洗い流すためにも、風呂に入ることは有効だからだと考えていたからだ。だが、驚くべきことに、風呂に入るのは朝で、夜はそのまま寝てしまう人が少なからずいる。私の会社の同僚もその一人で、いわゆる朝シャン派だった。彼女の話では、朝風呂に入るのは習慣になっているらしく、「そのまま寝て、気持ち悪くないの?」と不思議に思って尋ねても、平気だと答えた。まあ今にして思えば、風呂にいつ入ろうと個人の自由で好きにすればいいのだ。赤の他人がとやかく言うことではない。彼女だって、会社に来る時は、シャワーを浴びて綺麗な身体になっているのだから、余計なお世話だろう。

 外国人は日本人と違って、毎日風呂に入る習慣がないのだとは薄々知ってはいたが、例外もあることを初めて知った。それは朝日新聞に載っていた作家の中島京子さんのエッセイを読んだからだった。その中で、あるプロジェクトのために外国の大学生が、6人ほど日本にやって来て、ある大学の寮に泊まった。ところが、生憎その寮の風呂が壊れていて、風呂に入れなくなった。翌日は学生がそれぞれ発表を行う予定になっていたが、ある問題が浮上した。外国人の中の3人が「風呂に入らない身体では、ここではシャワーを浴びるということだが、人前には出ることはできない」などと主張したことだ。どうしてもできないの一点張りだったが、他の学生は毎日シャワーを浴びる習慣は無いらしく文句は出なかった。

 それで、どうしたかというと、プロジェクトは急遽延期され、風呂が直ってから再開された。ここで特筆すべきは、シャワーを浴びない身体では人前に出られないと主張した学生の出身国はアフリカの小国で、聞きなれない名前の国だったということ。他の二人も同様に未知の国の出身で、シャワーを浴びることに拘りがあった。まさに目から鱗で、世界は私が思っている以上に奥が広いことを思い知った。

mikonacolon

 




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