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旅行用の貴重品ベストを作り直す

20年以上も愛用したベストは手作り

 1月に足を怪我して以来、もう海外旅行なんて行かなくてもいいか、ちょうどやめるのにいい頃合いかと思っていた。だが、療養生活が想像以上に長くなり、猛暑の日々が続くと、今の自分に何かできることはないかと考えるようになった。毎日、ただただこのどうしようもない暑さが早く過ぎ去ってくれるのを待ち望んでいたが、プールの回数券だけが空しく減っていくだけだった。そう、プールの回数券が減るのに比例して、足もよくなればいいのに、そううまくは問屋が卸さないようだ。以前にも書いたが、足はさっぱり良くならず、時だけが過ぎていくのは何とも虚しい。

 それでというわけではないが、なにか、この時期にこの先の未来、将来に役立つことができないかと考えたら、すでに封印したはずの海外旅行のことが頭に浮かんだ。いやはや、どう考えても現在の足では国内旅行はおろか、ちょっと電車に乗ることも躊躇する様な身体なのに、どういう思考回路かと我ながら首を傾げたくもなる。だが、しかたがないではないか、タンスの奥深くしまってある海外旅行用の貴重品ベストがふと頭に浮かんでしまったのだから。

 そのベストは初めての海外旅行に行く前に、「旅行者のための世界各地の危険情報」という本を読んでしまったがために、こんな恐ろしい所に行くには対策なしには無理だと思い立って作らざるを得なかった代物だった。殺人とまではいかないが、スリや置き引きは日常茶飯事、列車内においては睡眠薬入りのチョコレートで眠らされ、その隙に貴重品を取られると言う手口もあると知って驚愕した。あまりの恐ろしさに身がすくみ、海外なんて、その時はイタリアだったが、行くのはやめようとまで追い込まれた。だが、周りを見渡してみると、そんな事情を無視するかのように、猫も杓子も海外旅行に行っているではないか。ツアーに行って、いや、ツアーだからこそ油断するのだろうが、目を離したすきにキャリーケースを取られた人の話も聞いたことがある。さぞかし後悔していると思いきや、「まあ、私が悪いのだから、しようがないね」と冷静に自分の行動を捉えているのには呆れるばかりだ。そんな目にあったとしても、それでも好奇心は抑えきれず、怖いもの見たさとは一概には言えないが、また行ってしまうのだ。

 でも、私はそんな目に会うのは絶体嫌なので、行く前に万全の対策をして置こうと、貴重品ベストを作ることにした。最初は、市販の首から下げる貴重品袋を買ってすまそうと思ったが、あれは小さくて、パスポートと財布ぐらいしか入らない。どうせなら、列車のチケットやホテルの予約確認書に至るまで、すべて自分の身体に身につけて置きたい。それなら、着ている服の上からはわからないような下着として身に着けるタイプの貴重品ベストが最適だと考えた。それで、駅ビルの中をウロウロしていたら、ユニクロがあって、そこにフリーサイズのランニングが飾ってあるのを見つけた。そうだ、ランニングにポケットを縫い付けてファスナーで自由に開閉できるようにしたら、便利なことこの上ない。そのポケットにする材料も、当時話題になっていた100円ショップで適当なものをすぐに見つけられた。現在ではもう無いが、その頃はメッシュのポーチのサイズが豊富にあって、A4の用紙が三つ折りにして入れられるようなタイプの物が置いてあったので、それを二つ買った。早速、家に帰ってランニングに縫い付けたが、なにぶんメッシュなので、透けて見えてしまう。それで、家にあった白い布で隠して糸で縫い付けたら、たちまち立派な貴重品ベストが出来上がった。

 この世に二つとないそのベストは私の海外旅行には無くてはならない必須アイテムだった。どこに行っても、大事なものはすべて自分の身体に身に着けているので、安心して外を歩けた。だが、20年以上経つと、ランニングの生地が傷んで、脱ぎ着の時に伸びなくて、支障をきたすことが多くなった。そろそろメンテナンスの時期を迎えたようで、それが足の怪我と重なるとは全く不思議としか思えない。それで、この思考も鈍るような猛暑の時期に、いやそんな季節だからこそ、針仕事に勤しもうと考えたとしてもおかしくはないだろう。

mikonacolon

 




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