今週のお題「現時点で今年買ってよかったもの」

ストレスから解放してくれた
1月から4月までずうっと左足が痛くて歩けなかった。いや、正確に言うと、歩いてはいけなかった。じっとしていることを整形外科の先生から口を酸っぱくするほど言われていた。何しろ私の足は最初60mlもの関節液が溜まっていて、パンパンに腫れていた。穿刺、つまり膝に溜まった水を抜いてもらって、翌日にはやっと20mlにまで落ち着いた。先生には「安静にすれば、1週間ほどで関節液は溜まらなくなる」と言われて、楽観していた。だが、いつまでたっても、関節液は溜まり続けた。誤解を招くといけないので、はっきり言っておくが、私はそれでも私なりに努力していた。ただ、虚しいことにその努力は最後まで報われなかった。先生に、「あなたが安静にしていると言ったところで、数値を見ればそれが本当かどうか、すぐにわかるのですよ」と責めるように言われて返す言葉もなかった。
結局、整形外科には3か月通った。初診から3か月経って「どれだけ膝がよくなっているかをMRIを撮ってみましょう」となって、その惨めな結果を見せられたところで、もう限界だった。何と、私の足は最初MRIを撮った時点よりも遥かに悪くなっていた。これは一体どういうことと二の句が付けなかった。それもこれもすべて自己責任で、私が先生の言うことを全く聞かないダメな患者だからそうなったのだと言わんばかりの物言いだった。さらに、「そんなに悲観することはありませんよ。このまま行けば、人工関節という選択肢もありますが、今は人工関節にする人はたくさんいますから。それに今からだって、安静にすればすぐに水は溜まらなくなりますから、頑張ってください」などと宣った。
私はもうどうしていいか分からなくなった。私は普通の人とは違って、どうやら関節液が溜まり続ける体質らしいと言われたも同然だった。「では、また3カ月後にMRIを他撮りましょう」と言われ、さらなる安静な生活を求められた。とんでもないことだった。これまでの安静な生活の中で失ったものは大きい。まずは体力で、ほとんど動かないものだから、30分もまともに座っていられない。パソコンで動画サービスを見る時も本棚によりかかっていないと身体を支えられない。先生には「あまり出歩いちゃだめですよ」などと冗談とも本気ともとれる事を言われたが、整形外科に週3回通う以外は外を歩いたことはなかった。買い物にも行って帰って来られるかどうか不安が尽きない頼りない身体なのに。買い物はネットスーパー頼みで、まさか自分が利用するとは思わなかったというのが本当のところだ。外に行けない生活は肉体的のみならず、精神的にも悪影響を及ぼす。もう少しで鬱になる一歩手前まで追い込まれた。ましてや毎回整形外科で、成績が上がらない生徒のごとき扱いを受けていたのだから、余計に気持ちは荒んでいった。
そんな生活に堪えていたが、ずうっと病院を変えて見ようかとは思っていた。このままでは埒があかないし、適切なアドバイスも貰えなかったからだ。3か月経って、MRIの結果を聞いて驚愕したところでもうやめようと決断した。だが別にいい病院を見つけていたわけではなかったし、とりあえず近所の病院、そこは整形外科ではなかったが行ってみた。今までの経過を話すと、先生に「では、板付きサポーターを使ってみたらどうですか」と勧められた。腰痛治療に使われるコルセットのように、膝をがっちりと固定するタイプで、「これなら大抵の日常生活での作業ができますよ」と言われて半信半疑だった。だが、2日経って足を見たら、あんなに腫れていた足が細くなっていた。これは凄い!と自分の目を疑った。その時はまだ関節液は少し溜まっていたが、初診から1週間経って先日病院に行ったら、もう穿刺はしなかった。ヒアルロン酸と痛み止めの注射で治療は終わった。先生に「いいですよ、順調によくなっています」と明るい顔で言われて、気をよくして帰って来た。
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