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シュテファン寺院でお茶を

日常を暫し忘れ、至福の時

 10月9日水曜日 10:40 am

  私は今シュテファン寺院を間近に見渡せるカフェDAMELのテラス席でこれを書いている。不幸にもデジカメは壊れてもう使えないが、その代わりに荘厳なシュテファン寺院の勇姿をこの胸に焼き付けて置こうと思っている。ケーキ(ラズベリーヨーグルトケーキ)を味わい、カフェラテを飲みながら、飽きるまでシュテファン寺院を眺めていられるのはテラス席に陣取った者の特権だ。もちろん、テラス席ならどこでもいいわけはなく、遮るものがない一番前の席に決まっている。小雨が止んだものの、肌寒い中にあっても、シュテファン寺院という主役がいれば、たいして気にもならない。むしろ、天気が悪いのが幸いして、私はこの特等席に座っているのだから。

 昨日のようなのどかな気候では、この席は決して手に入るはずもない。今朝ホテルヴァンドルをチェックアウトして、シュテファン寺院の前を通ったとき、チャンスは「今しかない」と確信した。実際、テラス席に座ったら、たとえ、それがどの席であっても皆てこでも動こうとしない。そんな風に私の目には彼らの姿が映っていた。高い利用料を元をとるかのごとく、コーヒー一杯で何時間も?ではなく嫌になるくらい限界まで粘っている。これでは席が空くのを指折り数えて待っていても、埒が明かない。そんな風に考えて、旅の記念に一度くらい座っていたいと心の隅で思っていたところで、無駄ななのだと諦めていた。ところが、私はやっぱりついていた、悪天候が味方してくれたのだ。小雨が降っているから、皆寄りつかない。その隙を狙って、待っていたら、急に日差しが差し込んできた。先ほどまで空を覆っていた雨雲が一瞬にして消えたのだ。

 カフェラテ、7.5ユーロ、ラズベリーヨーグルトケーキ、7.8ユーロ。合計で約16ユーロなので、高いとは思うが、シュテファン寺院付きだと思えば、納得できる。因みに16ユーロは1ユーロが160円で計算すると、2560円ほどで、まあこれくらいは普通と言えば普通だ。

 今日行ったレオポルト美術館は、クリムトの作品があるというので行ってみた。こう書くと、まるで私がクリムトファンのように思われるかも知れないが、そうではない。ふと、思い付きで、クリムトでも見にウィーンにでも行ってみるかなあと思ってしまっただけのことだ。それにしても、ブログで誰かさんが嘆いていたが、ウィーンの美術館は異邦人にとっては迷子になるくらいわかりにくい。今日行ったレオポルトにしても、ちゃんと「ここです」と名前が表示されているにも関わらず、建物が幾つもあって、どれがどれだかさっぱりわからない。とにかく無駄に長く歩かされる。もっとわかりやすく親切に訪問者を誘導することはできないのだろうか。

 たどりつくのに疲れてしまったので、中庭にあるベンチで休んでいたら、何やら誰かの泣き声が聞こえてきた。ふと見ると、すぐ近くのベンチに座っている女の人がぶつぶつ言いながら泣いていた。その人はフードを被っているので顔は見えないし、携帯で誰かと会話しているのかさえ分からない。ひとりごとを言いながら、何かを訴えているのは言葉がわからなくてもわかった。皆誰も近づかない。私にすれば、公衆の面前で号泣している人を映画やドラマではなく、リアルの場面で目撃したことにショックを受けていた。一体全体、何があったのだろう。その人は今どうしても泣かなければならないような事態に陥っていた。普通なら、泣きたい気持ちを限界まで宥め宥めて、自分の陣地に着くまで耐えるはずだ。すくなくとも、私ならそうする。勝手な言い分だが、「いったい何があったの?」と声をかけたくなったのは、私だけではないはずだ。

 かと思えば、今度は私の座っているベンチに犬を連れた人がやって来た。その犬がクレヨンしんちゃんに出て来るシロのようなふわふわ犬で、やたらに可愛い。白黒のブチでモヘヤのような毛並みのその犬は飼い主の男性の足に絡みついて甘える。ピアスをした芸術家風の男性が持っていたバッグからサンドイッチを取り出して食べ始めると、犬も欲しがる。飼い主がお座りと犬に指示すると、すぐに言うことを聞いたので、無事に分け前にありつけた。

mikonacolon

 

 

 




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