
水中ウォーキングに理想の環境、なかなか見つからない
私は今濃い霧の中に居て、もう何が何だか分からなくなってしまった。それと言うのもきっかけはいつも通っているプールの1週間の休館で、どこか別のプールをさがすことになったのがそもそもの原因だ。プールの水抜き清掃のための休みだから、どうしようもないのはわかってはいるが、ほぼ毎日利用している私にとっては実に寂しい事態だ。もちろん、代わりに行くプールは歩いて10分のところにあり、周りの皆はおそらくそこに行くのだろうが、私はそれができない。なぜなら、水中ウォーキングのコースの水深が深すぎて、水が首の下まで来てしまうので、まともに歩けないからだ。その事をプール友だちに嘆くと、皆こともなげに「全然大丈夫、ちゃんと歩けるわよ」と宣った。要するに、水中ウォーキングのレベルが私とは雲泥の差があるのだ。
見ていると、皆ただ歩くのではなく、筋トレのような歩き方をしている。そのため、水深が大きくなったところでたいして問題はないらしい。私は初めて知ったが、今のプールの水中ウォーキングのコースは水深が1mで、隣の自由遊泳コースは1.2mになっている。プールの底にオレンジ色の台が敷かれていて、高齢者でも、私のような足に問題を抱えている者にとっても、歩きやすい配慮がされている。幸運にも、初めて行ったプールが今のプールだったので、何処のプールもそれが当たり前だと思っていた。
だが、今回、どこか別のプールをネットで探しているうちに、今のプールと同じ環境の施設を見つけるのは到底無理だと思うようになった。家から電車で30分ほど行ったところにあるA市の教育会館のプールは水中ウォーキングのコースが3コースもあったので、希望の光が差し込んだかと舞い上がった。だが、電話をして聞いてみると、全7コースの中すべてが水深1.2mだと言われてガッカリした。なかなか現在通っているような環境のプールは無いのが現実なのだ。となると、今度は皆が平気で歩いているのに、自分は同じことができない我が身の情けなさに自己嫌悪する始末。いくら歎いたところで、ダメな自分を他人と比べてみたところで、何の意味もないことはわかっているのにどうしようもない。
だが、今の不自由な身体の私に努力しろというのは酷というもので、もう毎日これ以上ないくらい水の中では頑張っているつもりだ。ただ、ほぼ毎日こなしてきたルーティンが無くなるのが寂しくて堪らず、呆然としてしまうだけなのだ。25日から1週間も何をよすがに過ごせばいいのかわからない。足を治したい一心で毎日プールで歩いてきたが、心の中では焦りまくっていた。考え方を変えて、別の面から見ると、1週間の休みはちょうどいい休暇なのではないだろうか。5月から心の勢いのまま一目散に走ってきた身体に休息を与えるのもひとつの考えかただろう。
病院の先生のアドバイスに従って、最初は半信半疑でプールに通うようになった。果たして、先生の言う水中ウォーキングとは、水深がどのくらいの環境でするものなのか、聞いたことなどないが、改めて聞いてみたくなった。ネットで執拗に検索したら、リハビリ目的やひざに問題を抱えている高齢者にとっては、水深は胸のあたりくらいが理想だと書かれていた。実際は普通のプールでは私などは首の下まで水に浸かってしまって、歩くどころか身動きさえできない。先生が言う水中ウォーキングの水深が1.2mな羅、私が今までしてきたことはその範疇ではない。要するに、とても期待しているような効果は望めないと言うことになる。一方、先生が想定する水中ウォーキングが今の私と同じなら、どれだけ理想の環境の施設に出会うのが難しいかということになる。たった20㎝のことだが、それくらいのことが水中での歩行に大きな影響を及ぼすのだから。
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