
以前の良き時代は終わった
昨日、毎年年末になると、生鮮食品を求めて買い物に行く市場に出掛けた。タコやいくら、明太子などを買いに行くのにはまだちょっと早いが、12月も半ばに入ると、それなりに人で賑わっていた。と言っても、人出の大半はインバウンドの観光客で、歩いていると、あちらこちらに外国人の姿を見かけた。どう見ても、日本人より数の上で勝っている。以前、この市場に年に一度だけ発売されるお茶を買いに来て、驚いたのは日本各地のお土産が売られていることだった。真っ先に目に付いたのは、北海道のお菓子のじゃがポックルで、それが定価よりずうっと安く売られていることが印象に残った。それに広島のもみじ饅頭や雷おこしもあったようで、外国人にとってはさぞかし嬉しいことなのだろう。
帰省の手土産に、いや、実家で食べるお菓子を何しようか悩んでいた私は、ふと11月に行った市場でのあの光景を思い出した。そうだ、今年は市場で見かけたじゃがポックルにしてはどうだろうかと考えた。そうとなれば、早く行くに越したことはない。実際行ってみると、11月にはあったはずの安売りの店はもう無くて、北海道や日本全国のお菓子を売る店はあるにはあったが、どれも皆定価だった。一足遅かったようで、残念だが諦めるしかない。それでも、北海道土産のじゃがポックルとじゃがピリカ、ロイズのチョコレート掛けポテトチップス、京都の生クリーム大福、銀のぶどうのシュガーバターサンドの合計5個を買って来た。5千円を超える出費だったが、まあ正月だからこれくらいは良しとしよう。
持って行ったリュックサックに入れて帰ったが、家に着いて当日はこれらをどうやって実家まで持って行こうか、と考えたら途端に困った。他にまだ持って行く物もあるのにと、なんだか面倒になった。もしかしたら、ネットで買った方が送料無料のサービスが利用できてよかったのかもと少し後悔した。だが、現実はそう甘くなかった。今更ネットで調べても時間の無駄だと知りながら、一応「じゃがポックル」で検索してみた。すると、楽天のサイトにも関わらず、じゃがポックルは定価が1100円なのはまだいいが、送料がなんと770円と書かれているではないか。ようく見ると、いつもの「○○円以上なら、送料無料」の但し書きがどこにもない。小さな目を精一杯大きく見開いて凝視しても、何も変わらない。無い物は無いのだ。
そう言えば、先日実家の義姉のミチコさんにアイスを送ったときも、以前にはなかった「送料1250円」の但し書きが付けられていた。どうやら、世の中から「送料無料」のサービス自体が消えたようなのだ。これからはきっちりと、払うべきものは払うというのが当たり前の世の中になっただけのことだ。あのお徳感が何とも言えない「送料無料」がなくなったのは寂しい限りだが、懐かしがってばかりもいられない。ここはすっぱりと頭を切り替えて、世の中の変化について行かなければならない。たとえ、変化が嫌いでも、しぶしぶ、時間がかかっても、否応なく受け入れていくのが人間というものなのかもしれない。
ただ、これだけは言える、もはやネットで物を買うのは、店に行かなくて済むので便利だが、お徳感は無いということ。送料という、今まで考えたこともなかった経費が必要になり、そうなると、送料は今までいったい誰が負担していたのだろうか。考えてみると、商品を買って届けてもらえば、送料が発生するのは当然ことだ。となると、今まで私の頭の中では送料はサービスだという認識があったということで、それを覆されたのだから、少なからずショックを受けるのはこれまた当然だった。これからは「送料無料」の呪縛から逃れて、一日でも早く新しい世界に順応していかなければならない。
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