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ピーマンの名誉のために

今週のお題「夏野菜」

いつだって、脇役だがいい味出してる

 考えてみると、ピーマンは一年中スーパーにあるが、元はと言えば、あれは夏野菜である。子供の頃、家の畑ではトマト、ナス、の隣りでピーマンは夏の日差しを浴びて輝いていた。でも、トマト、ナスはそのままでも食べられたが、ピーマンとなると話が違った。生のままではにっちもさっちもいかず、どうこうしようとする気にもなれなかった。それに、ピーマンがどんな味なのかよ~く知っている子供としては、”触らぬ神に祟りなし”で近づかないに越したことはなかった。

 果たしてあの頃家でピーマンが主役の料理を食べたことがあっただろうか。どう考えても記憶にない。そうなのだ、いつだってピーマンは所詮脇役で、目立たないから、思い出せないのも無理はなかった。家でも給食の時も、ピーマンにてこずった覚えはない。もっとも、当時のクラスの担任は、特には完食にこだわりのない先生だったのも幸いした。それに給食のメニューにピーマンが使われていたとしても、量的にはほんの少しだから、少しの我慢で済んだ。だが、ダメージが少ない代わりに、ピーマンは苦くて美味しくないものという負のイメージが刷り込まれていった。

 昔から子供の嫌いな野菜の筆頭に挙げられるのは、ピーマンとにんじん、それにトマトだそうだが、無理もない気がする。にんじんはそれ自体は味がない野菜で、時に”甘いにんじん”という言葉が独り歩きしているが、現実的ではない。個人的な意見としては、別ににんじんは何も特別なにんじんでなくても構わないくて、普通ので十分なのだ。トマトに至っては、種のつぶつぶ感やジュクジュクした果肉が気持ち悪いとの感想に同情を隠せない。ではピーマンはというと、大人になると、少し受け取り方が変わって来る。つまり、今となってはあんなに嫌だと思っていた、独特の苦みが心地よく感じられるのだから、不思議なものだ。それに、どうしたことか、どうなっているのかわからないが、ピーマンは熱を加えると、信じられないことに少し甘みが出て来て美味しくなる。

 現在私は野菜入りオムレツ、いや、そんないいものではなくて、ただの野菜入り卵焼きに凝っている。まずは、みじん切りの玉ねぎとピーマンの細切り、それと赤ウインナーを細かく切ったものをサラダ油とバターで炒める。なぜ赤ウインナーを使うのかというと、それは普通のウインナーに比べて脂っこくなく、さっぱりしているからだ。ピーマンは意識的に3個くらい多めに入れている。以前、ピーマンをうっかり買いそびれて、ピーマン無しで作ったら、なんだか物足りなかった。今一つ卵焼きの味が変だったので、自然とピーマンが持つ脇役の力を痛感してしまった次第だ。無くてもいいと舐めていたら、やっぱりないとダメだと気付かされて慌てる始末。

 実を言うと、ピーマンを入れたのは栄養面を考えたわけでもなく、ただピーマンの緑色は彩りがいいからという単純な理由だった。大人になって、ピーマンの苦みを苦にしなくなっていたからこそできたわけだが、意外にも、ピーマンをたくさん入れた方が美味しいことに気付かされる。本音を言えば、こうでもしなければ、この機会を逃したら、ピーマンとは縁が無くなるくらいの切羽詰まった気持ちがあったわけでもない。それなのに、スーパーでピーマンをかごに放り込んでしまったのは、頭の片隅でピーマンのことを秘かに気にしていたからなのだろう。そうとしか思えない。

 最近、近所の小学校の前を通りかかったら、校門の柵の隙間から植木鉢が整然と並んでいるのが見えた。私たちの子供の頃は、朝顔が一般的で、夏休みには家に持って帰り、朝顔の観察日記を書かされた記憶がある。今の子供たちはというと、ミニトマトかピーマンのどちらか好きな方を選択するようで、一瞬、ミニトマトの勝ちでしょうと浅薄な私は考えた。ところが、今の子は理解不能で、植木鉢の数をざあっと数えてみると、ピーマンの子も相当数いることに驚かされた。子供がピーマンが嫌いだなんて、誰が言ったのか、と自問自答してしまったのである。

mikonacolon

 

 

 




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