
唯一頼りになるのは、駅員と話せる電話付きの券売機
昨日、新幹線の切符を買いにJRのみどりの窓口に行こうとした。だが、みどりの窓口があったはずの入口のドアは閉まったままだった。何も貼り紙などないが、みどりの窓口はもうなくなったのだとすぐに合点がいった。そう言えば、2,3か月前にスマートEXのことで、列車が計画運休や運行停止になったときの対処法を聞きに行った。その時も閑古鳥が鳴いていて、二人いる職員も暇そうだった。それなのに、応対があまりにも事務的だったので、これでは何の役にも立たないじゃないかと憤慨した。ネットで買ったチケットはすべてネットで何とかするのが決まりで、窓口では一切受け付けないとのことだった。
それで、私は今回紙のチケットを窓口で購入しようとした。窓口で買えないことに、少し戸惑ったが、残る手段は自動券売機で買うしかないようだ。早速券売機のところに行くと機械が3台並んでいた。一番右端の券売機には電話が付いている。どうやら職員と話をしながら、切符が買えるようで、これがいいと喜んだ。だが、よくみてみると、券売機の前には誰もいないにも関わらず、画面に待ち人3人とでていた。3人もいるなら、こりゃダメだと諦めて、普通の券売機のところに移った。真ん中の券売機には先ほどから高齢の女性がメモを見ながら、操作をしていた。私は空いている左端の券売機を操作して、切符を買おうとした。まず、画面から新幹線を選び、日付や時間帯を指定する。すると、列車の候補が表示され、列車を選ぶと、次は座席を指定できる。難しいことは何もなく、スムーズに切符が買えた。
私が切符を買い終えても、隣の女性はまだ何やら考え込んでいるようだ。どうしたのだろうと、訝しく思ったら、突然「お待ちのお客様はいらっしゃいますか」という女性の声が聞こえた。それは右端の自動券売機からの音声で、それを聞いた瞬間、隣にいた女性は素早く移動した。渡りに船とばかりに、その音声は高齢の女性にとっての救世主だったのだろう。聞き耳を立てていたのでは決してないが、「友人が12のEの席を取っているので、その隣の席を取りたいんですけど」などと言っている。ああ、これで万事うまく事が運ぶのかと思ったら、「暗証番号がないと買えません」と音声が応答するので、女性はがっかりしている様子。
もしこれが窓口だったら、対面でいくらでも相談できただろう。だが、世の中はそれを許してくれず、すべて効率優先で動いていく。サービスという言葉はもはや死語になりつつあり、ネットで切符を買うのに慣れている私でさえも戸惑っている。切符は買うことができたとしても、それ以外のことでいくらでも相談したいことはある。ネットではまどろっこしくて、埒が明かないから、窓口に聞きに行ってしまうのに、それさえももうできなくなる。券売機で7月初旬の切符を買って、少し驚いた。もうすでに私が乗る列車の6,7,8号車は満席だった。やはり、昨今は皆スマートEXかなんかを利用して早めに買うのだろう。その事を分かってはいたが、これほどとは予想だにしなかった。仕方がないので、比較的空いている11号車の座席を買った。今回敢えて紙の切符にしたのは、不測の事態に備えて、窓口に並べるようにしたかったからだ。
昨年のお盆は大雨で線路が水没したために、突然の運休や計画運休などに翻弄されたてしまった。昨今はまさかの事態が頻発する世の中で、もう今までとは別世界なのだと思うしかない。予約した列車をあと少しのところで逃し、新幹線で満員電車のごとく、立って行く羽目になった。2時間余り立ちっぱなしだったが、不思議と平常心でいられた。目的地について、列車を降りたら、ホームで何人かの外国人がいるのを発見した。あの人たちはせっかく観光で日本を訪れたのに、えらい災難に遭ったものだと気の毒に思う。私にしても、後にも先にも、こんな事態に遭遇したのは初めてだが、これからはいつ起こってもおかしくない。そう認識することにした。
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