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プール友だちの帰還

具合でも悪いのかと思ったら

 つい最近、以前毎日のようにプールに来ていたプール友達に2カ月ぶりに出会って、ほっと胸を撫でおろした。なぜなら、何の前触れもなく、突然プールに姿を現さなくなってしまったからだ。そりゃ、8月になったら、混雑するから来ないとは聞いていたが、7月の終り頃には何も言わないで、来なくなった。どうしたのだろう?そんな噂話を皆でしていた。実をいうと、彼女がその直前にプールの中で、左脚を抱えて困惑していた姿を目撃していた。夜中にふと目覚めて、足がなんだか痛い気がするとか話していたを思いだす。おそらく、あの時、左脚に何か異変でも起きたから、ウォーキングの途中で立ち止ってしまったのだろう。

 それ以来、彼女はプールに来なかった。だが、果たして30年もプールに通っていた人が足をどうにかしてしまうだろうか。不注意から、階段から足を踏み外して捻挫をしたと嘆いていたが、そのケガもほんの1か月もしたら良くなった。なんでも地域にある整形外科の名医のところに通い、「こんなに筋肉がついている足なら問題ないでしょう」」と太鼓判を押された健康な足の持ち主である。レントゲンも取らず、ただ湿布を貼っただけで診察は終わった。本当にこれだけでいいのかと半信半疑だったが、さすがに整形外科の名医の言うことは間違いなかった。1カ月後にはちゃんと完治していた。だが、それもこれも彼女の足が筋肉がほどよく付いている健康な足だからだ。

 彼女はいつもウォーキングコースを20分ほど歩き、後はプールの隅っこで平泳ぎの足の型をひたすら繰り返す。本当は泳げるのに、なぜ隣の自由遊泳コースで泳がないかというと、それには理由がある。以前人とぶつかって耳を怪我して、それ以来耳に水が入るようになって痛いからだ。それでも、整形外科の名医に認められるほどの筋肉の持ち主なのは、30年もプールに通い続けている努力の賜物以外の何ものでもない。水中ウォーキングは長く続ければ続けるほど効果があるらしい。それは毎日彼女を見ていれば自ずと私にもわかった。だが、今の私は年単位ではなく、今すぐにでも結果が欲しいのが本音だ。

 だからこそ、もしかしたら彼女が足をどうにかしてしまったのではないかと心配で堪らなかった。いや、心配というより、気がかりで、悪い方に考えれば、水中ウォーキングなんて、皆が言うほど対して効果が期待できないのではないかとさえ思えて来た。だが、この間、プールの更衣室の前にあるベンチで、足のテーピングをはずしていたら、誰かに声を掛けられた。その人は帽子を被っていたのですぐに誰だかはわからなかったので、社交辞令のように挨拶を返しただけだった。すると、その人は帽子を取って、私の目の前までやって来た。それでやっと私は彼女だということに気が付いた。2カ月ぶりに現れたので、不意を突かれて最初は戸惑ったが、すぐに喜びが湧いてきた。

 あれからどうしていたのですか?足の方は大丈夫ですか?と矢継ぎ早やに質問した。何のことはない、避暑も兼ねて、八ヶ岳で羽を伸ばしてきたと満面の笑顔で話す彼女を見て、元気でよかったと心底思った。おかげで、私の中に芽生えた水中ウォーキングに対する不信感は一瞬にして氷解した。筋肉のついた足は裏切らない、そう確信できた。自分の足は相変わらず不調でも、彼女のような素晴らしいお手本がいてくれることが本当に有難い。一方の彼女は私の足が一向に良くならないことに困惑している。「あなたの歩く姿、あなたの歩き方を見ていると、別に問題ないように見えるけど、本当は足が痛いの?」と私に尋ねる。当の私は、そう言われて少しびっくりしてしまう。自分がそんな風に見られることが俄かには信じられないのだ。私の歩き方は間違いなくぎこちないはずなのに。私の足は自分で言うのも何だが、完治までにはまだまだ時間がかかるらしい。

mikonacolon

 

 



 




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