
幸運にも、目が少し痛いだけだった
昨日、歯医者の定期検診に行った話を書いたが、その時に不可思議な光景に出会った。それは私が受付を済ませて、待合室で待っていた時、ひとりの高齢と思われる女性が入って来て、先生に話があるという。受付の係りの人が奥に行って、すこし経ってから先生が現れた。先生は、「あなたの歯ができるのは今日ではないですよ。まだ1週間も先です」と説明するが、納得がいかない様子。さらに、「私、もうお金を払っていますよね」と先生に確認するも、先生は「いいえ、まだお金は頂いていません」と否定する。先生にそう言われると、「すみません、私この頃、記憶力がなくて、何でもすぐ忘れてしまうんです」と途方に暮れている。こんなやり取りを聞かされた私は、もしかしたら、あの女性は認知症なのかもしれないと気付いた。それでも、先生は患者さんを邪険にもできないので、「8月1日に来ればいいですよ」と諭すと、その人は安心したように帰って行った。だが、その後すぐに、またその女性は受付にやって来て、「心配なので、もう一度確かめに来ました。すぐ忘れてしまうので」と悪びれた様子は微塵もない。先生も先生で、こんなことは慣れているのだろう、先ほどと全く同じことを女性に説明すると、素直にその人は帰って行った。私が歯医者にいたのは、20分ほどで、そんな短い時間にその女性は2度もやって来た。いやはや、このありさまでは、先生も大変だが、患者さんにはきついことを言えるわけもない。先生もできるだけ穏やかに対処するように努めているのだろうが、いやはや、歯の治療とは別の面での苦労があると初めて知った。
そんな不可思議な場面に出くわす一方で、私の歯茎は磨き過ぎから来る痛みに襲われていた。そんなことがあるのかと半信半疑だったが、家に帰ると、嘘のように歯茎の痛みは落ち着いた。ホッとひと安心したが、その晩寝ようとして横向きになったら、なんだかおでこが,それも左のおでこと眉毛のあたりに少し痛いような気がした。左目の上あたりが痛い、と思った瞬間、2年前の悪夢が胸をよぎった。思えば、あの時風呂に入った時、顔の右半分を洗えないくらい、右目の周りが腫れて痛かった。だからと言って、右目自体は赤くなっているわけでもなく、痛くも痒くもなかった。それなのに、顔半分が焼けるように痛かった。すぐに眼科に駆け込むと、なんと、右目の奥の炎症で、眼科に行けば大丈夫と大船に乗ったつもりでいたが、事はそう簡単ではなかった。目の中ではなくて、目の奥の炎症を治すのには時間がかかった。しかも、目の奥は神経に近いからと言うことで、眼底検査も神経の画像も取らされて、検査が長びいて疲れ切った。一番驚いたのは、右目だけでなく、問題のない左目も検査した結果、左目の神経に問題があると指摘されたことだ。先生の話では、私の左目の神経は普通よりも薄い状態で、その場合は緑内障にかかるリスクが大きいとのこと。今後は視野検査をして、すこしでも早く異常を察知することが必要だと説明を受けた。そのため、3か月に1度は眼科に通って検査を受けていたが、1月に足を怪我して行けなくなった。歯医者と同様に足がよくなって歩けるようになったら行こうと思ってはいたが、優先順位は歯医者の方が上だった。
だが、今、今度は左目の周りが痛いと気付いて、「またか!」と恐ろしくなった。今回も左目自体は見た目には何の問題もなく、痛くもかゆくもない。となると、やはり目の奥の炎症かと不安に駆られたが、試しに目をつぶってみたら、少し痛い。「良かった!」と安心し、少しの間様子を見ることにする。痛みがひどくなったら行こうと、ネットで眼科を検索して、良さそうなところを見つけておいた。なぜ、以前通っていた眼科には行かないかというと、あそこは人が全く来ないのだと1年通って気付かされたからだ。なんせ、先生が診察室にはいなくて、別室から出てくるほど暇なのだから。
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