以下の内容はhttps://mikonacolon.hatenablog.com/entry/always-body-painより取得しました。


いつも全身が痛いんです

人は元気そうに見えても、本当のところはわからない

 昨日プールで水中ウォーキングをしていたら、時々見かける女の人とすれちがった。それで、何の気なしに「いつも元気そうですね」と挨拶のつもりで声をかけた。すると、その人から返って来たのは、驚くべきことに、「いつも全身が痛いんです」との言葉で、思わず狼狽えた。こんな時に言うべき気の利いたフレーズが見つからなかった。全身がいつも痛いだなんて、すぐには理解できず、かと言って、どうして?なぜ?と尋ねたところで、私が何かできるわけでもない。沈黙したまま、プールを歩くことに全神経を傾けるしかなかった。

 その人は以前更衣室で着替えをしていた時に、私のプール友だちと「暑い最中でも、○○スーパーに行きたいですね」との会話で盛り上がっていた人だった。今までも顔を見かけることはあったが、言葉を交わしたことはなかった。それでも、ある日、私がサポーターを外していたら、「足、どうしたのですか」と聞かれたので、「骨折したので、骨がくっ付くように関節を固定しているのです」と答えたことがあった。

 プールではいつも会っていると、やはり、あいさつ程度のことは皆しているので、私が声をかけたのは別に不自然ではなかった。先ほどの沈黙を破るように、その人は「足は良くなりましたが」と尋ねてくれるのだが、「さっぱり良くなりません」と不満たらたらでどうしても愚痴っぽくなるのはどうしようもない。それはないのではないかときまづい雰囲気を打ち消そうと、「いつからプールに通っているのですか」と聞いてみた。2年前からだとのこと、それでも全身が痛いのかと同情したくもなった。それなのにその人は、「大丈夫、プールに通ってさえいれば、必ず良くなります」と励ましてくれる。一番驚いたのは「その日は突然訪れるのですよ」との魔法のような謎の言葉だった。

 かつての流行歌のような「ある日、突然・・・」だなんて言う何かが私の身に起こることがとても信じられない。それでも、その人は自信をもって「その日は必ず訪れるから、信じて頑張って」と言ってくれる。今までも、皆に「ある程度筋肉がつけば足は良くなるから」と散々叱咤激励されたが、いまひとつピンとこなかった。もっとも、それは私の足が時間に比例して、サッパリ良くならなかったからで、少しでも進歩があれば腐らずに前だけを見つめていられたかもしれない。現実にはそうはなっていないので、彼らが言う「いつか」は、永遠に私にはやってこないものと諦め半分だった。

 それなのに、昨日その人は「ある日突然」と劇的な表現をしてくれた。皆が口々に言う「いつか」ではなくて、「ある日突然」なのだから、何だかその日が来るのを楽しみにして待ちたくなった。その人が言う「ある日突然」を自ら味わってみたい。果たして私にその日が来るのだろうかという疑問ではなく、素直にその日を待ってみようというある種の希望が湧いてきた。その根拠となるのは、あれほど関節液が溜まるのを止められず、悩み苦しんだにも関わらず、やっとここ1カ月程は抜かないでよくなってきているということ。「関節液が溜まらなくなれば、骨は自然と元に戻ろうとするのです」という整形外科の先生の言葉はあながち嘘ではないと信じたくもなる。結局先生の治療方針は私には合わず、私の左足は返って悪化したが、その言葉だけは本当だと信じたい。そう落ち込んでもいられない。生来暗い性格の私だが、長く生きているうちに嫌なことを何か他のことで紛らわすべき術を身に着けたらしい。まるで足が痛いのが悪い夢を見ているのだとばかりに、暫し現実を忘れて、自分でも呆れるほど能天気になれる。いや、そうでもしなければ、どうやって今の痛みと同居する生活をやり過ごしたらいいのだろうか。

mikonacolon

 




以上の内容はhttps://mikonacolon.hatenablog.com/entry/always-body-painより取得しました。
このページはhttp://font.textar.tv/のウェブフォントを使用してます

不具合報告/要望等はこちらへお願いします。
モバイルやる夫Viewer Ver0.14