以下の内容はhttps://mikonacolon.hatenablog.com/entry/again-vanilla-everydayより取得しました。


再び、バニラな毎日

失意のパティシェに人生最大の変化が

 NHKの夜ドラ『バニラな毎日』を違和感を抱きながらも、惰性で20夜まで見てしまった。ドラマのタイトルは、「バニラな」という美味しそうで幸福感満載のイメージが漂うが、実際の主人公のパティシェの白井葵の日々はさしずめビターチョコレートだ。まさにカカオ100%に近い苦さで、お菓子教室に携わることによって、思いがけなく自らも癒されることが唯一の救いだった。お菓子作りは現実の辛さを暫し忘れさせてくれるし、また自ら作った完成品を試食する時は「美味しい」を連発して幸せの絶頂に浸れる。たかがお菓子教室と言うなかれ、これはもう精神科医の診察を受ける感覚に似ている。

 お菓子教室で様々な”患者たち”と接することによって、白井自身も自らの心と向き合うことになる。今まで子供の頃の母親との関係を思いだすことを避けて来た。何でも自分ひとりでやろうとする、全てを自分ひとりで背負おうとする性格がかえって自分を苦しめていたことに気付かされる。考えてみると、経営していた洋菓子店が潰れたのはこだわりがありすぎたのも一因だが、自分ひとりで店を切り盛りすることに疲れて余裕がなくなっていたからだ。自分が作るケーキに対する愛情は溢れんばかりだったが、店を訪れるお客さんに明るく接する余裕などなかった。人は歓迎されていないと感じてしまったら、もう二度とその店には行こうとは思わない生き物だ。何だか感じが良くない、とか、不愛想で嫌な感じだと思ってしまったら、愛想を付かされてしまうのが落ちだ。

 お菓子教室で白井葵は少しずつではあるが、それまで持っていた頑なさを落としていった。他人に対しても自分を解放していったが、肝心の借金は以前として残ったままで、店を閉めることにしたものの、将来の展望は見えなかった。そんなとき、バイト先の同僚に会社の食品開発部へのスカウトの話を切り出される。夫が食品開発部の部長をしていることもあって、就職の話を打診されたのだ。白井は少し戸惑いもあったが、話だけでも聞こうと部長との面談に臨んだ。正直に不安を口にすると、部長はそれなら、実際に仕事を見て貰おうと、白井を新商品の試食会に誘った。

 そこで白井は開発部のメンバーであるひとりの女性社員を紹介される。彼女は、「自分が開発した商品が一日に5千個も売れるんですよ。それって凄いことですよねえ。それが今の仕事での私のモチベーションになっています」と顔を輝かせて言う。だが、白井が「あなたも自ら製造に携わるんですか」と尋ねると、「いいえ、開発した商品は後はすべてプロにお任せしているんです」と思いがけない返事が返ってきた。彼女の話によると、食品開発部での自分の仕事は商品のマニュアルを作ることで、製造には一切タッチしないのだと言う。その言葉に白井の心は大いに揺さぶられた。なぜなら白井のモットーは自ら材料を選んで、自ら作り、お客さんに提供することだったから。となると、食品開発部での仕事は自分が本当にやりたかった仕事ではないと初めて気づかされた。そして、驚いたことに、この時白井の頭にはとんでもない発想が浮かびあがった。なんと、何を思ったか、白井はもう一度店をやりたいと思ってしまったのだ。

 この時、視聴者のひとりである私は何を思ったかというと、「お金はどうするの?」だった。もうすでに白井は店を閉めると決めていたはずで、次に借りてくれる人も見つかっているのに、それでも、白井の決心は止められなかった。お菓子教室を一緒にやっている料理研究家佐渡谷に相談すると、大家さんに話はつけたのかと聞かれて慌てふためく。大家さんの家に飛んでいくと、「今度は店を潰さないための根拠を見せてくれるなら」という条件を提示されてしまう。さて、困った、根拠と言われてもいったい何をどうすればいいのかわからない。そこで佐渡谷が白井に助け舟を出す。それは以前お菓子教室で出会った経営コンサルタントの女性に相談してみてはどうかと言うものだった。

 

mikonacolon

 

 




以上の内容はhttps://mikonacolon.hatenablog.com/entry/again-vanilla-everydayより取得しました。
このページはhttp://font.textar.tv/のウェブフォントを使用してます

不具合報告/要望等はこちらへお願いします。
モバイルやる夫Viewer Ver0.14