
<2026/1/24(土)15:30公演 S席2階14列30番台後半 @東京宝塚劇場>
前回の「ISSA in Paris」でこの製作陣なら世界初演でも大丈夫だろうとチケット取ったらなんとも言えないものを見せられて困惑していたので、
今回も生田大和&ワイルドホーンに対する信頼でチケット取っていたものの、B級感が漂う副題に若干不安を感じつつ、いやでも信じてるぞ生田&ワイルドホーン!!という気持ちで観に行った「ボー・ブランメル〜美しすぎた男〜」。
以前、特に期待せずに観に行った同じ雪組の「ひかりふる路」が個人的に宝塚好き演目ベスト3に入る不意打ちの名作だったので、それの再来なるか…!?このサブタイトルでは無理か!!?とチケットを握りしめてハラハラしてました。
結果。
信じてよかった生田大和ーーーーー
生田大和ーーーー!!!!!!
もう声を大にして言うけど、今の日本の脚本演出家で私が一番信頼しているのは生田大和です。
前回のホームズ見た時から薄々思っていたけど確信。
生田大和は!!!裏切らない!!!!
いや私ミュージカルしか見てないのでストプレにもしかしたらもっとすごい人いるのかもしれないのですが、偏った知識でものを語りますが少なくとも私が見ている範囲のミュージカル界隈ではもう圧倒的に生田大和を信頼します。
演出も脚本も見せたいものが明確で、その方針が私自身のものとかなり一致している。信頼!!!!!
サブタイトルが「美しすぎた男」だし正直今回は凡作か駄作か…?とこわごわしていましたが、なんのなんの。
「ひかりふる路」ほどの衝撃と感動はなかったけど、むしろ史実からの脚色やキャラクター付けはひかりふる路より上手くなってると思った!!
傑作ではないけれど、個人的には良作判定!!
正直、前半は
「内容がないよう!!
どうしよう!!!舞台の美しさを楽しむしかない!!
視界に圧倒的物量美を捩じ込んでくることで視覚から無理やり快楽を感じさせてくる宝塚の暴力すごい!!
内容がない舞台なのに、音楽と演出と衣装がよすぎて虚無になりようがない!!!」
とか思っていたんですが、
主人公のブランメルが、エリザで言うところの「魂の自由」みたいな曲を歌い始めたあたりから一気に話も面白くなった。
あ〜〜〜生田くんこれがやりたかったのか、これを見せたかったのか、わかる〜〜こういうキャラ好きだよね萌ポイントなんだねわかる〜〜〜!!!と心の中で独り言止まらなかった。
生田作品に感じるのは、天才性より職人性。
トップスターさんに合わせた当て書きをしなければいけない状態で、「この人ならこの役が合うだろうな」という素材を探してきて、きっちり魅力を引き出しつつ、自分も書いてて楽しそうな萌を詰め込んだキャラクターと脚本を作り上げることの上手いこと上手いこと。
正直この素材でよくここまで面白い脚本を考えて綺麗にまとめあげたな!!!と思っちゃった。生田大和天晴れ。
生田くん、今私生活幸せ絶好調だろうから、お話の結末をハッピーにするのかビターにするのかも興味あったけど、なるほどそうきたか〜と非常に納得のいく落とし所。
以下ネタバレ
とても爽やかで晴れやかな気持ちになるラストシーンでしたが、特にブランメルに最後にシルクハットを落とさせた所が、「完璧さを感じる一点」でした。
そう!!!そこは!!!
シルクハットを落とすのが!!!正解!!!!!!
って心の中でめちゃくちゃ拍手大喝采、ブラボー叫んじゃった……
ボーブランメルが「意図的に作っていた完璧な虚像」「見た目と衣装の完璧さに拘り続けることで保っていた自己」だったので、それを壊して自由になったなら、最後に何かそれを象徴する動作を入れるのが正解。
クラヴァットを結び、コートを羽織り、シルクハットを着ることで完成していた「ボーブランメル」の終わりを示す動き。
主人公が後ろ向きに去りながらシルクハットを落とし、そのまま去りながら幕が降りた時の「物語の閉め方」と「画面」の完璧さに鳥肌立っちゃった…。
カールトンハウス、出るかな出るかな??とワクワクしていたら期待以上にキラッキラに演出されて出てきて大笑いした。ありがとう生田くん…。
一番テンションが上がったのは、キャロライン王妃とトーリー党の面々の場面。
いやあれはカッコいいよ、ずるいよ!!
キャロライン出るかなどうかな〜〜と思っていたけど、出ましたね〜!!
でもジョージ4と(一時的に)仲直りするラストは予想していませんでした!!そうきた〜〜〜!!!!
推しに絡む観点で、正直ジョージ4とキャロラインの泥沼離婚闘争がなければ、カースルレイはあそこまでストレスを溜めず発狂自殺も回避できたのでは?と思っているので、だいぶ複雑な気持ちで見てました。こうなっていたら良かったのに……史実……。
ジョージ4はずっとバカ殿様だったのに終盤急にカッコよくなるのがずるかったですね!!あんなん皆好きなやつやん!!生田くんキャラ造りをわかっている。
狩りの場面と、リージェンシースタイルになってからの夜会の場面では「こんな素晴らしい物を日本にいながらにして見せてくれてありがとう〜〜!!!」と、全私が泣き拝みながら感謝していました。視界の快楽が本当にすごい宝塚。
そして最後、ブランメルがイギリスを去った理由を「愛する人を守るため」にしたのはすごーーーーく夢がある脚色で本当に良かった!!こういう創作大好き!!!
本当の自分を隠して偽りの自分で権力上り詰めた後で愛に目覚めて後悔して、っていう筋も大好き!!
趣味が合う……安定と信頼の生田大和。
という感じでした。
なんか絶賛しちゃってますが、特に前半は脚本をもう少し改善できた気もする。説明的で、見ていて乗れない場面が多かったな。
前半は「生田くん衰えたか…!?」とハラハラしながら見ていました。
でも終演したら満足してたし、全体のまとまりは良かったので、今後も期待して見に行きます。
ありがとう生田先生&ワイルドホーン先生!!