ご無沙汰しております。
今年もまた、ビジネスホテルにてM-1グランプリを見ました。
一組目はヤーレンズ
ヤーレンズは内側にこもってしまうという弱点を、卑怯スレスレで積極的に周りを巻き込むようなくだりを入れていて、ネタに広がりを見せている。その上で、ネタの流れもスムーズで、ボケが渋滞していないように思えるっていう意味では技術面でも進化しているように思える。ここ一年は単独に行けたり、タイタンライブでもみれたりと色々と見ましたが、マジで、ヤーレンズのなかでも完璧な出来だったんじゃないでしょうか。外にも内にも完璧。麻生太郎、サッチャーと、こちらも、意味が発生しない範囲なんだけど、引っ掛かりのあるくだりもあって、ただの適当喋っているだけじゃない感もいいんですよね。実は前のタイタンライブでかけていたネタですが、ほんとにボケがほぼ別物になっていて、笑いました。
二組目はめぞん
完全に初見のコンビ。展開までがちょっと遅い気はしましたね。こういう、完全にフィクションである漫才ってさらに、裏切りをもう一個入れないとだいぶ乗れないというか、初見では、誰にも感情移入できないから、どこかで見たくだりを組み合わせているようにしか見えなくなってしまう気はします。
三組目は敗者復活組のカナメストーン。
中盤、よく聴くとダレた部分もあったんですが、要所要所で、自分たちの持ちくだりを入れまくって、それが綺麗にはまって、持ち直してましたね。ほんっと、無垢な中学生のふざけ合いを純度高めまくった感じと言いますか。お見事でした。
敗者復活で好きだったので、パッと書きたいのは、生姜猫ですね。発想がとてもよかったですね。ツカミで、「チェンソーマンの映画見た?」というもので、そこで、おっとなるわけですけど、そこから、〇〇警察の話になって、そこで終わるのかと思ったら、警察にオラつく若者が入ってくるという展開は予想できなかったんで、この多角的な広がりには興奮しました。それでも、まだ発声が全然出来ていない感じとかが若さであり、見ている中でのフックとなってとてもよかったです。ちなみに、チェンソーマンの映画は、あまりに映画であり、台風クラブや学校の怪談を彷彿とさせる、素晴らしかったです。
豆鉄砲。修学旅行のカメラマンの漫才。このルックで、理屈的というか、概念の話をする漫才をしていて、面白いんですよね。同じ感じで言うと、空前メテオが、キヨスクがどーのこーのって漫才をしていて、それも良かった。定義の曖昧さ、グレーさを突いてくる着眼点といえば良いのでしょうか。
敗者復活戦のブロック代表はそれぞれ、20世紀、カナメストーン、ミキでした。そして、決勝戦に出場したのは、カナメストーン。この3組で、発想、楽しさ、面白さ、笑いの量、技術、それぞれが何かで突出しているという感じでしたが、審査員が一番掻き乱すであろうコンビを送り込みたいという気持ちの差で、カナメストーンになった気がしますね。
しかし、20世紀の木本のスーツ姿、めちゃくちゃかっこよかったですね。ああいうデザインの革靴ってずっと欲しいんですけど、なんて調べれば良いんですか?
四組目はエバース。前提が、町田を車になってほしいって無茶苦茶すぎるんですけど、その無茶苦茶さが、なぜかリアリティを持ち出すという、で、それが飛躍していればするほど、グルーヴが産まれるってことなんですけど、すごかったですね。個人的には、もうちょっと前半が短くても良いかなって思いましたけど。末締め?的なワードを狙いに行かなかったのも、自然で良いですね。
五組は真空ジェシカ。最初は、スタートのリズムを掴み損なったかなという印象を受けました。だから、本音を言うと、いつもよりは乗り切れなかった気がしたので、ヒヤヒヤの方が勝りました。多分、2本目にさらに強いのを持ってこようとしていた作戦(単独ライブとかでもっと面白いネタがあった)かと思うんですけど、ちょっと、このスタートダッシュ失敗(と思っている)が影響したのかなと思います。初めてのタイプのミスな気がします。
六組目はヨネダ2000。
しばんちゃんが、最後にネタを15秒でまとめていたんですけど、図らずもそれが、しばんちゃんのネタの読解力と、ただただおバカで楽しいネタということではなく、構成も展開を入れて、飽きさせないようにしているということが明らかになってましたね。
七組目 たくろう
待ってましたよ、本当に。数年前の準決勝で、タイムラインに衝撃を走らせたことを覚えている。このネタについてはまだ感想がまとまっていないので追って。実はこのネタではそんなにハマらなかったので、点数がめちゃくちゃ伸びたのは意外でした。
八組目 ドンデコルテ
ダメな鳥肌実と言いたくなるような、政治的的(誤字じゃないよ)な漫才で、技術もあって面白いのに、ここまで名前を聞かなかったというのは、本当に、時代が雨で、芸が車理論を思い出させるほどに、時代にマッチした(これはかなりめんどくさく表現しないといけないので追って)ネタだったと思います。実際、渡辺銀次は、マンキンタンというコンビで、ロケットライブという番組の時に、このコンビが一回見て、めちゃくちゃ面白かったんですよね。だから光るものは当時からあったわけなんですけど、やはり、何かそれ以外のものが降りてきた(ここでいう時代性)と言わざるを得ないと思います。デジタルデトックスというネタ選びも自然な話かと思います。政治的な主張の皮をかぶった、自分の業を肯定してくれという甘えですからね。
九組目 豪快キャプテン
点数はあんまり伸びませんでしたが、変則的なネタだらけだったので、喋りあう漫才に久々に会えた感で嬉しくて、シンプルに楽しく見ました。ギャンゴリの人間性を、爆笑問題カーボーイで太田さんに絡まれているのを知っていたので、それがあるかもしれません。審査員が言っていたように、小さなカバンを貰えば良いんだけど、小さなカバンを認めていないから貰おうとしなかったり、ポケットがパンパンでも生活できるという、我の強さに説得力があるルックをしているからそれが強い。
十組目 ママタルト
面白かったんですけど、エキシビジョン的に感じてしまいました。
ファイナルラウンド ドンデコルテ、エバース、たくろう
ドンデコルテがちょっとだけネタをずらしてきたなかで、エバースの2本目は顔芸を入れたり、比較的笑いが生まれやすいような、初速が速いネタで、一本目とカラーを変えてきて、あーこれはエバースかなーってなっているところに、たくろうが全ボケさらにハメてきて、上回って優勝するという素晴らしいファイナルラウンドになって、久々に、どうなってしまうんだー状態に陥ってとても興奮しました。