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「サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ」(2019)聞こえない静寂の中にある安寧!

 

WOWOWアカデミー賞特集として2019度作品がWOWOWの目玉“W座からの紹介状”で初放送というのは珍しい。ということで観ることにしました。

 

聴覚を失ったドラマーの葛藤を描いたドラマ。第93回アカデミー賞で作品、主演男優、助演男優賞など6部門にノミネート。編集賞と音響賞の2部門を受賞。

 

原題はSound of Metal。Sound of Metalは人工内耳による金属音の意味。副題に“聞こえるということ“が付け加わったことで、聞こえてもいい音だけではない!聞こえることより聞こえない静寂の中に安寧、人としての強さや優しさがあると感じました。

 

監督:ダリウス・マーダー、原案:ダリウス・マーダー デレク・シアンフランス脚本:ダリウス・マーダー エイブラハム・マーダー、撮影:ダニエル・バウケット、編集:ミッケル・E・G・ニルソン、音楽:エイブラハム・マーダー ニコラス・ベッカー。

 

出演者リズ・アーメッド、オリビア・クック、ポール・レイシー、ローレン・リドロフ、マチュー・アマルリック、他。

 

物語は

ドラマーのルーベンは恋人ルーとロックバンドを組み、トレーラーハウスでアメリカ各地を巡りながらライブに明け暮れる日々を送っていた。しかしある日、ルーベンの耳がほとんど聞こえなくなってしまう。医師から回復の見込みはないと告げられた彼は自暴自棄に陥るが、ルーに勧められ、ろう者の支援コミュニティへの参加を決意する。(映画COMより)


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あらすじ&感想

〇ルーベンとリーのバンド

耳鳴りのするようなルーバンのドラム。ルーが「あなたは去る、私はここに残る 色が薄れていく この夢は狂気・・・」とルーが歌う。この歌には孤独感が溢れている



ふたりは4年前に出会ってバンドを組み、トレーラーハウスで移動しライブ活動を続け、ふたりだけの世界を作り、いずれレコードを出したいという夢を持っている。

 

ルーベンはルーより先に起きて食事を作るなどとてもルーを大切にしている。ルーベンの身体には沢山の入れ墨があり荒れた生活の後が見られる。

 

〇ルーベンは起床して音が聞こえないことに気付く

寝ているルーに食事を作って、ひとりでドラッグストアに出掛け相談した。店員から筆談で「私と話ができないレベル、医者に行けば治る」と促がされた。ルーベンはスマホで「野暮用だ」とルーに伝え専門医の診断を受けた。

 

診断結果は「両耳とも70~80%聞き取れない。原因は大きな音響によるものか自己免疫によるかは問題でなく、大音響の環境を取り払うこと。急速に低下している。きちんとテストを受けること。人工内耳(インプラント)を埋め込む方法があるが高価で4万~8万ドルかかる。大切なことは残された聴力を維持すること」だった。ルーベンは医者の忠告を無視してライブを続行した。



ルーに感ずかれ話し合った。ルーベンは「インプラントを埋めれば治るが高価だ。しばらく様子を見る。俺のリズムに合わせてくれ」と話す。が、ルーは無理と判断してマネージャーに相談しグループ治療(聴害コミュニティ)を受けることに決めた。

 

〇ルーベンはルーと別れ聴害コニュニティで治療することにした

数日の旅をして美しい森林に囲まれた静観な場所に存在する聴害コミュニティに着いた。この静寂な森こそが聾の世界だった



所長のジョー(ポール・レイシー)はルーを別室に残して、ルーベンと対面しジョーとの会話はモニターを介して行われた。最初の質問は「麻薬をやるか?」だった。ルーベンは「4年前に辞めた、やったのはヘロイン」と答えた。ジョーはアルコール中毒だと言い、ベトナム戦争で爆発近くにいて失聴したという。ジョーがまるで聾者に見える。ポール・レイシーはベトナム戦に参加しており、両親が聴害者のようです

 

治療はジョーのプログラムに従って参加者たちはコミュニティに助けられお互いが協力し合って解決策を探すことで“耳ではない、頭の問題だ”という。ここで暮らし、手話を学んで基礎をつくる。教会が支援するので外界と接触や電話を禁じるのでルーは不要だという。ルーベンにとってはルーと別れるのが耐えられない。

 

〇ルーはルーベンのためにと彼の言分を切り捨て、別れることにした

ルーベンはジョーの治療を断り、ルーに「まだライブはできる。君がキューを出してくれれば合わせられる。手術が受けられるまでそうしたい」とライブを続けたがった。ルーは「あなたは自分を傷つけ、私も傷つけてる。私も自分を傷つける。施設に行くと言ってほしい。じゃないと全部ムダになる」と説得した。ルーベンは受入れ難かったが、ルーが父親のところ帰るとタクシーを呼んだことで「必ず迎えに行く」と約束しルーを送り出した。

 

ルーベンには麻薬中毒の既往歴があり、ルーにも自傷癖があることから、ルーのこの決心がよかったと思えるが、悲しい別れだった

 

〇ルーペンの失聴者としてのトレーニングが始まった

何も分からないのにいきなり大人の手話グループに。

ペーパーで自己紹介しただけで楽しそうに会話する聾者を見ていた。食事の時間も楽しそうに食べ喋るのを見ていた。ひとり外に出てタバコを喫い、寝た。ジョーの司会で予定が決まる。ジョーがサインネームを何にするかと持て目られた。

 

ダイアン先生(ローレン・リドロフ)の子供のクラスに入学

自己紹介でボードに大きな字でルーペンと書くと泣き出し子が出た。子供たちの会話も分からない。彼らは指を絡ませながら話をする。ここには子供の遊びの中で学ぶというルーペンの狙いがあった。

 

散歩の時間、ルーペンの部屋に「忍び込みPCでルーのメールを見る。私のためだと頑張ってのメールがあった。

 

ルーベンは予定外の屋根の修理をしているとジョーに呼び出された。

ジョーはルーベンに「朝5時に起きて準備されているコーヒーを飲み、部屋にじっと座っていろ!出来ない場合備え付けのペンと紙を使って何でもよいから書け!誰も見ない。気持ちが落ち着くまで続ける。やってみて難しいなら私の部屋に来い。私は君と同じことをしている」と課題を出した。次の日の朝、ルーベンは「くだらん!」と書かなかった。

 

ルーベンは子供のクラスに参加、遊びの時間に振動で心が繋がることを知る

スベリ台の上の子から下にいるルーベンにトントンと合図が送られてきた。「上って来い」の合図だった。ルーベンは子供たちの遊びに加わるようになった。鬼ごっこ、手を繋ぎ輪になって遊んだ。手話で真似て遊ぶ。これが契機となり大人の手話の時間に参加し、ABC・・の文字を覚え単語で会話が出来るようになって行った。そしてジョーから課せられていた字を書き続けることに挑戦した。

 

 

仲間の会話に加わるようになった。入れ墨のデザインを求められ女性ヌードを描いた。陰毛がいると言われ付け加えた。(笑)子供のクラスではドラムの叩き方を教えるまでになった。

 

ルーベンはジョーから「ここに留まり自分のプログラムを手伝うは学校で子供たちに関わって欲しい」と請われた。

 

〇ルーベンは耳にインプラント挿入手術をしてルーもとに戻ることにした。

ルーベンはジョーの部屋に忍び込みPCでルーのメールを見た。パリでのライブが大成功だったというが、添付された動画には部屋でひとりタバコを喫う姿があった。ルーベンはトレーラーと音響資材を業者に売って、足りないものは借金し耳にインプラント挿入手術する金を作った。8週間後には1割の利子を着けて買い戻すという条件をつけた。

 

ジョーには「明日帰る」とメモを残し、病院に向かった。

 

手術は成功したが、外耳道が機能しないため何も言越えない。4週間後に音入れするため病院に来る必要があった。

 

ルーベンはジョーにこの施設を出ることを注げた

ジョーは「君は正しいかも知れないが、世界は動き続け残酷な場所もある。しかし私にとっては静寂ころが平穏を得られる場所だ。そして話を聞く限り依存症がぶり返すように見える」とルーペンが出て行くことに反対した。ルーペンはジョーの申出「感謝し、借金と耳が治るまで4週間ここに留まることを申し出た。ジョーは「難聴はハンデではなく治すものでない。重要な理念だ。私たちはこのとこと心にとどめている。この施設は信頼に基づき運営されており、信頼を失ったときこめごとが起きる」と借金と滞在を断った。

 

ルーペンはモーテルに滞在し、病院でレシーバーを着けて音入れテストが行われた。声は金属を擦るような声だった。大きな希望を賭けていただけに困惑した。医者は「脳の中のインプラントは脳を覚醒させ音が聞こえるようにしているだけ。実際はあなたの聴覚は機能してない。数週間は音に慣れるよう取り組みあせらないこと」と説明された。この音が上手く作られており、嫌な音だった。



〇ルーベンはルーを尋ねた

ルーは不在で父親(マチュー・アマルリック)に会った。父親は料理を作っているところだった。一緒にその料理を食べながら話した。

父親が「妻と別れ、ルーは母親に引取られた。その妻が自殺しルーは私を恨んでいたが君に救われ、今は家に戻っている。当初、君を憎んだが今では感謝している」と話し自分の誕生日パーテイーに誘った。部屋で待っているとルーがもどって来た。二人は抱擁して再会を喜んだ。

 

ルーベンはルーと一緒にパーティーに参加

大勢の人が集ったパーティーだった。参加者の声が高い金属音で耳に入って来る。ルーベンは話の輪に加わらずひとり離れて見ていた。父親は「ルーの母親に私の声を捧げたい」とルーに一緒に歌うよう求めピアノを弾き始めた。

 

その歌はルーがかってライブで歌ったものだった参加者からは大きな拍手だった。しかし、ルーベンの耳には高い金属音(サウンド・オブ・メタル)でしかなかった。

 

〇ルーベンはルーの幸せを願い別れることにした

ルーベンはルーの部屋に戻り「あの歌はよかった」と揉めると「父親の歌」と答えた。

ルーベンは「準備して、トレーラーツアーをしたい」と伝えるとルーは賛成した。ルーベンは「ルーは俺を幸せにしてくれた、十分だ」と話すとルーも「そんなことはない、私も救われた」と言い、ふたりは抱擁し泣いた。

 

夜中、ルーベンはそっとベットから抜け出し、邸を出た

父親は音楽家で孤独、父親の歌を歌うルー。ルーベンはリーの幸せは何かを考えての判断だったのではないでしょうか。

 

〇ルーベンは街に出て、街の音を聞く。耐えられずイヤホーンを外した。静寂に安堵した。

 

まとめ

失聴したドラマーが聴害コミュニティで手話を習い、これを通して人と交わり静寂の中に安寧を見出す物語

 

ルーベンとルー、傷を持つふたりがルーベンの失聴で別れるシーン、とても悲しいシーンだった

 

ルーベンはルーの勧めで聴害コミュニティに入った。音のない世界で絶望のルーペンが子供と触れ合うことで手話を覚え、仲間に加わり触れあい、字を書くことで孤独に耐え、音のない世界に生きる術を身に着けていく過程が実に鮮やかに描かれる

 

静寂な森、無音の世界、優しさが溢れたコミュニティの交わり。流れるように描かれる無音の世界に癒される。

 

ルーベンは静寂の中で生きる術を身につけたが、ルーと一緒にライブをするためにインプラント手術を受けた。インプタントを通して聞く音はサウンド・オブ・メタル音だった。聞こえるけれどこれでライブができるか?ルーの幸せは?

 

聴害コミュニティで教えられたのは “耳ではない、頭の問題だ”ということだった。

ルーベンは再会したルーの生活を見て、彼女の幸せのために身を引くまでに成長していた。

 

失聴者に勇気を与え、健常者にも生きるために何が必要かを教えてくれる作品でした

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