
クリスマスイブにWOWOWでロアルド・ダールの小説を原作とした「チョコレート工場の秘密」「夢のチョコレート工場」「チャーリーとチョコレート工場」(2005年版)「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」(2023年版)の3作品が一挙に放送されました。2005年版、2023年版はすでに観ているし、本作は2005年版のリメイク元ネタ作品で、かつ脚本はロアルド・ダールが担当ですから、おそらくもっとも原作に近い作品、いかなる作品なりやと観ることにしました。原作は未読です。
1971年という時代、CGはなくフルム撮影のミュージカル作品。映像が美しく、歌曲がすばらしい、ということでディズニーランドのトラクションを見ている感じ。奇想天外な工場見学で面白いが、ウォンカの行動が軽率に見え、工場を譲る根拠が曖昧になりテーマがすっきりしない。ロアルド・ダールは不満足だったろうと思います。ちなみに、興行的には不発に終わり、日本では未公開だったようです。
しかし、2005年版ではこれがよく修正されており、比較して観る楽しみがあります。観る目的をこちらにした方がいい。(笑)
監督:メル・スチュアート、脚本:ロアルド・ダール、デヴィッド・セルツァー(クレジットなし)、撮影:アーサー・イベットソン、音楽:ウォルター・シャーフ、アンソニー・ニューリー、レスリー・ブリッカス、美術監督:ハーパー・ゴフ。
出演者:ジーン・ワイルダー(コメディ俳優)、ジャック・アルバートン、ピーター・オストラム、他。
物語は(2005年版とほぼ同じ)、
世界中の子どもたちから愛されているウィリー・ウォンカ(ジーン・ワイルダー)のチョコレート。ある日、ウォンカのチョコレート工場に招待してもらえるチケットが、全世界で5枚だけチョコレートのパッケージに封入されたことが発表された。やがて、貧しい家庭で暮らすチャーリー(ピーター・オストラム)ら5人の当選者が決定し、謎に包まれた工場に足を踏み入れる。ウォンカは彼らを案内しながら、あることを試していた。その目的は?
あらすじ&感想:
金色のチケットを手にした人たち。
チャーリーは貧しいが暖かい家族の一人っ子。年寄りを大切にし、新聞配達で家計を助けるなど“家族思いの子”。
一枚目を引き当てたのはドイツに住む“チョコ食べ狂”のオーガスタ。2枚目は何が何でも自分のものにしたいと76万個のチョコを買った“ひとり占め”狂のベリーカ、3枚目はモンタナに住む3か月は噛むという“ガム噛み狂”のバイオレット。4枚目は“TV狂“のマイク。最後の一枚の当選者はなかなか現れなかった。
ウォンカのチョコが競売にかけられたり、誘拐事件の身代金に使われたり、贋作が出たりと事件騒動があった。チャーリーは拾ったお金でジョー爺ちゃん(ジャック・アルバートン)のプレゼントにと買ったチョクが当たり券入りだった。
お母さんが唄う「当たらなくていい、ママとお爺ちゃんが悲しみを飛ばしてあげる」と慰める歌曲がいい、そしてチャーリーの住むオンボロの古い住宅、赤レンガの街並みが紹介されが、これが美しい。
工場見学者は当選者とその父兄のひとり。チャーリーはジョーお爺ちゃんと参加することにした。工場に入ったチャーリーたちは「チョコや飲みものに手を出し、何かあっても責任は負いません」という契約書にサインさせられた。これが曲者だった!ウォンカの案内で工場見学が始まった。

最初は「チョコの部屋」
工場の中枢だという。美しい花や鳥がいて、まるでパラダイスだ。チョコ液の小川にミルクと砂糖を加えて混ぜる仕組みになっていた。小人たち(ウンパルンパ人)が陽気に働いていた。小さな大人たち、背丈が同じでよく集めたなと。大変な努力で作った作品です。
ウォンカの「何でも食べられます」の案内で参加者はチョコを探しに一斉に走りだす。オーガスタが小川のチョコ水を飲もうとして小川に落ち流され消えた。「どうなるの」と母親が聞くとウォンカは「どこかで引っかかる!奥さんを連れて行け!」とウンパルンパに命じた。
ここから次の部屋にはカヌーを使った。暗いトンネルを通過し、猛スピードで走る危険な船旅だった。
「発明の部屋」に着いた。
いろいろな液が作られていて、混合させて新しいキャンデーを作る部屋だった。ウォンカが靴やコートを液に加え、自転車を漕いで攪拌し、出来たキャンデーを1粒づつ見学者に与えた。そしていろんな味のするキャンデーを作る装置を見せた。バイオレットが「ガムがいい」と食べ始め、身体が膨れて大きなブルーベリーになった。ウォンカが「ジュース絞りに送れ!」とウンパルンパに命じた。
「ナメナメの壁」、いちご味だったが舐めないで通過した。
「シャボン玉の部屋」に入った。
チャーリーとジョーお爺ちゃんは香りのよいドリンクを飲むとふわふわと上っていく。天井に届くところでゲップが出て床に降り立った。(このシーンは2005年版になない)
「金の卵を産むガチョウの部屋」
ウォンカが機械によるガチョウが産んだ卵を選別し大きな金色の卵が出来る工程を見せると、ベルーカが「食べたい!あれでパーティーしたい、金の卵は全部私のもの」と言い出し、金の卵を独占するため機械を壊し始めた。ウォンカは「ゴミと一緒に捨てろ!1日おきだからチャンスはある」とウンパルンパに命じた。
この部屋、2005年版では「クルミを割るリスの部屋」に替えられています。
ウォンカ・モービルにより次の部屋へ移動した。ビール泡の排気で泡まみれになった。
「新発見装置実験室」
板チョコを微粒子にして送りYVに送り、TVから取りだすという装置。実験は成功した。マイク君が自分を試してと言い出す。見事成功したが小人になって戻れない。お母さんがどうしてくれるのと抗議。ウォンカは「タフィの部屋に送れ!袋に入れて渡せ!」とウンパルンパに命じた。ここで歌うウンパルンパの歌「TV観て何がある。演者の方がいい。CMのない世界さ、幸せになろう!ウンパルンパのように」がいい。

ウォンカはこのあと自室に入ってしまった。
ジョーお爺ちゃんとチャーリーは「約束の景品を貰いたい」と部屋に入ると、「あなたたちはシャボン玉の部屋でドリンクを人だ。契約違反だ」と拒否した。チャーリーは「これ!」と“発明の部屋”で貰ったキャンディをウォンカに返した。するとウオンカは「この優しさ!君の勝利だ。こんなテストして御免!欲しいものを山ほどあげる」とウォンカエレベーターに誘った。エレベーターは工場の屋根を破って空に飛ぶ。そして、「君に工場を譲る!受取って欲しい。ウンパルンパを頼む!」「工場を興して、全員で突然、夢が叶った人はどうすると思う。一生幸せに暮らしたい」。これが約束の景品だった。
まとめ:
影像の美しさと歌のよさで、まあまあ面白かったです!(1971年が懐かしかった)
1971年の時代には奇想天外な作品だったろうと思います。
ウォンカに招かれた5人の内、チョコを食べてはいけない規則を破って消えて行った4人はどうなった?罰を喰らう子らに贈るウンパルンパの歌は面白いのだが、消えていった子供に対するウォンカのフォローがなく、ウォンカの印象は悪者にしか見えない。
そしてウォンカがチャーリーに工場を譲る理由はドリンクを飲んで規則は犯したが、チャーリーがウォンカから渡されたお菓子食べないで返したこと。そして「工場を興して、全員で突然、夢が叶った人はどうすると思う。一生幸せに暮らしたい」だった。チャーリーのどこを見て決めたか?ウォンカがチャーリーに工場を譲る譲決心の軽さ!ウォンカのいい加減さが見える。
この欠点をどう直すかと、「チャーリーとチョコレート工場」(2005)と比較することで、楽しく観ることができ、リメイクの意義を知りました。
****