カメラのレンズというのは絞り値によって画質が変化します。ズームレンズであればズーム域によっても得手不得手があると思います。
私はレンズを仕入れたら必ずテストをするのですが、最適な画質が得られる絞り値を確認するのにチャートというものを使います。今日はその話です。
同様にテストチャートを用意されている方はいるようですがどう印刷したりするのがいいのかがわからなかったためそのメモとして残しておきます。
本記事で行っているチャートテストは最適な絞り値や色収差、画面端の描写性能の確認に使用しているだけですので業務レベルのものを追求しているわけではありません。また、絞りに関しては露出やボケなどをコントロールするためのものでもあるため、最適な描写をする絞り値で写真を撮るのが正しいと言いたいわけではありません。
家で物撮りするならレンズの性能を知っておいて損は無いかもね、というものです。
印刷データの準備
「レンズ テストチャート」で検索すると製品として販売されているものや自作のチャートなど色々なものが出てきます。本格的なものであれば大型の壁に貼り付けるタイプが良いのだと思いますが私が普段扱っている被写体はスケールフィギュアなのでせいぜい A3〜A4 程度あれば十分だと思っています。
テストチャートは富士フイルムでも取り扱っているようですが一般人が購入出来るのかどうかは不明。一般向けだとパール光学さんのチャートですかね。
私は Stephen H. Westin さんが作成した PDF を使わせていただいています。
この PDF をコンビニのプリンターで印刷して使うことも出来るのですが品質はイマイチです。以前はローソンで普通紙にプリントしたものをカッターマットにマスキングテープで仮止めしてとりあえず使っていました。
これでも使えなくはないのですが印刷の時点でモアレが出てますし、長く使っていると湿気で歪んできてしまい、被写界深度が浅い場合にピントがずれるようになってしまいます。
いい加減ちゃんとしたものにしようと思ったので今回アクセアさんのセルフコピー機で出力し直すことにしました。
まず最初にダウンロードした PDF をそのまま出力したのですが盛大にジャギーが出てしまいました。
解決策として、
したものを持っていきました。
アクセアさんの「USBメモリー セルフプリント」の仕様は下記のようになっています。
拡張子:tif、MH/MMR圧縮、8ビットグレースケール(非圧縮、PackBits圧縮、JPEG圧縮)、 8ビットRGBインデックスカラー(非圧縮、PackBits圧縮)、24ビットRGBカラー(非圧縮、PackBits圧縮、JPEG圧縮)) ※CMYK非対応
Photoshop の設定。
アクセアさんのプリンターが圧縮 TIFF に対応しているかわからなかったので圧縮(Zip にした気がする)と非圧縮のファイルを用意したのですがどちらでも印刷可能でした(店舗によって設置されているプリンターの性能が異なる可能性があります)。
Photoshop が無い場合に備えて ImageMagick と GIMP でも PDF からグレースケール変換してみたのですが ImageMagick では Photoshop ほど綺麗にラスタライズされませんでした。GIMP だと Photoshop と同等ですがほんの少し線が太くなる印象です(GIMP の場合はグレースケール出力する場合、 TIFF 保存時にプロファイルを埋め込むにチェックを入れておく必要があります)。
追記:ImageMagick では 1200 dpi で読み込んだ後にリサイズするのが良さそうです。
convert \ -density 1200 \ -define gs:TextAlphaBits=4 \ -define gs:GraphicsAlphaBits=4 \ -define gs:PDFSETTINGS=/prepress \ ISO_12233-reschart.pdf \ -colorspace Gray \ -depth 8 \ -filter Catrom \ -resize 9449x6992 \ -gravity Center \ -extent 9921x7016 \ -units PixelsPerInch \ -density 600 \ -define tiff:resolution-units=inches \ -define tiff:x-resolution=600 \ -define tiff:y-resolution=600 \ -compress RLE \ output.tiff
Photoshop の鮮明さには若干及びませんが ImageMagick でも近い品質で変換出来ました。GIMP と同等くらいですかね。
用紙の選択
用紙はスタッフさんに別途注文します。用紙は反射しにくいマット系が良いと思います(オフセット印刷ではないので黒インクのところは少しテカってしまいますが)。
今回は A3 のマット紙 180 kg にしましたが 135 kg 以上あれば十分な厚みだと思います。レシートを捨ててしまったので正確な金額は覚えてませんが印刷代と用紙代で 1 枚あたり 50 円程度で済むと思います。普通紙なら 10 円で済むものではあるのですが品質や耐久性などを考慮すると 50 円くらいかける価値はあります。
- A3 モノクロ出力: 8.8 円(税込)
- A3 上質紙 135 kg: 17.6 円(税込)
- A3 上質紙 180 kg: 30.8 円(税込)
- A3 マットコート 135 kg: 17.6 円(税込)
- A3 マットポスト 180 kg: 44 円(税込)
※2025 年 8 月現在の価格
A3 に印刷した際の中心の円は 1 円玉とほぼ同じサイズです。コンビニで普通紙に印刷したものよりも断然綺麗で嬉しくなります。
マクロレンズで撮影。
用紙に反りが出てピントがずれないように出力したものを 5 mm のスチレンボードに貼り付けます。
出来上がったものがこちら。
テスト撮影
実際にレンズのテストで撮影したものがこちらです。
恐らく A3 全体を撮るのではなくチャート内の「3:2」や「4:3」にフレームを合わせて撮るのが正しいのだと思いますが、私は枠で歪曲収差の確認もしているので全体を写しています。
オリジナルデータ:https://hobby.mattintosh-note.jp/wp-content/uploads/2025/08/044a4ece189a144ecaf1a2fa326d85f8.jpg
オリジナルデータ: https://hobby.mattintosh-note.jp/wp-content/uploads/2025/08/a00ad1f1b9b2556373b81a18142e0661.jpg
オリジナルデータ:https://hobby.mattintosh-note.jp/wp-content/uploads/2025/08/1aba045fa331242c832a1cf3becf35af.jpg
こちらのテストでは Canon New FD 50mm F1.4 というレンズを使用しています。詳細なレビューは下記で紹介しています。
なお、Windows だと HYRes IV(ハイレスアイヴィ)というソフトでより詳細な解析も出来るようですがうちは macOS なのでわかりません。
シグマのレンズ工場の紹介動画がありますがすごく大きものを使用してますね。
拙い内容ですがオールドレンズのレビューやってます。















