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NHKの超進化論を観た感想

NHKで植物や昆虫の最新の知見を放送する超進化論の第二部を観た。

知られざる昆虫の進化についての放送。前回の植物も面白かったし、今回もまた同様に面白かった。一番興味深かったのは、アリ社会に紛れ込んでいる昆虫の話。アリ社会に特化した進化を経て完全に依存している昆虫がいるらしい。アリは身体から発せられる匂いで仲間がどうか識別し、仲間でなければ集団で排除しにかかる。ある昆虫は、アリが気付いていないあいだにアリの身体に自分の身体をこすりつけて匂いをつける。そうやってアリの社会に紛れ込んで、アリからエサのおこぼれを頂いている昆虫がいる。名前は忘れたが、こういった進化をしている生き物がこの世界にいるというのは興味深い。知り合いの元大学教授が、人間が絶滅した後に世界を支配している生き物は何だと思う?と聞いてきて、「イカですか?」と答えたら「アリだよ」と言っていた。だからアリの社会に依存するよう進化した昆虫は戦略としては正しいかもしれない。植物でいえば、人間を利用して勢力を拡大した麦が一番の成功者だろうか。

アリ社会に紛れ込んでいる昆虫はけっこういて、でも今の科学でもまだどういう昆虫がどのような戦略で紛れているのかよく分かっていないのが多いらしい。先の昆虫のように、アリからのおこぼれをもらっているだけの昆虫は「偏利共生」というらしい。他に、アリノタカラという昆虫はアリと相互に利益を与える関係にある。アリはアリノタカラを世話し、アリノタカラは主食となるエサを生む。そういう関係にある。

アリの社会は非常に興味深くて、働きアリの3割は働かないらしい。面白いことに、ある研究でこの3割を除外すると、働いているアリの中から働かないアリが出てくるという。おそらくアリ社会はこのようなかたちでリスクヘッジしているのだと思う。全員がずっと働いていたら、何か緊急事態が起きたときに働いて疲れたアリばかりで対応しないといけない。しかし、普段休んでいるアリがいれば、こういう緊急事態に対応できるのだ。実験でやっていたかどうか分からないが、おそらくアリ社会の働いているアリを取り除いたら、働いていないアリが働きだすはずだ。アリの組織はそのようにうごいているのだと思う。アリの視点からみれば、「一億総活躍社会」というのはずいぶんバカげたスローガンである。

われわれは、引きこもりやニートを社会のお荷物だとみなしてネガティブな印象を持っている。だけどコロナが盛り上がりを見せているこの数年、コロナの蔓延防止に一番貢献したのは引きこもりたちである。もし仮に、コロナが強毒だったならば、引きこもりやニート以外の、外でバカ騒ぎする連中はみんな死んでいたわけで、そうすると引きこもりやニートだけが生き残る時代が訪れていたかもしれない。そして、働かないアリが働くように、引きこもりやニートも働くようになるかもしれない。

アリ社会に紛れ込んでいる昆虫はたくさんいて、アリ社会がそれを見逃すのは何らかのかたちで利益をもたらしているからだろう。あるいは、日常で利益をもたらしていなくても、緊急のときに助けてくれるとかそういうことがあるからかもしれない。

コロナの件で分かったように、この世界はふいに危機状態に陥る。そういう事態に対応できるのは多様性のある組織や社会で、だから、多様性を尊ぶ社会へと向かう今の世界の流れは正解だと思う。




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