王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。

インタビュー
―――チャリティ小説を企画したきっかけは?
加藤さん:
もともと僕が地震を受けて、作家として応援・支援ができないか考えていた。そのあとに直木賞候補になっていた。1月に直木賞の選考会があり、落選しちゃったんですけど、その残念会に励ましに二人が来てくれた。せっかくだから僕も弱ったふりをして、「チャリティ小説をみんなで作りませんか?」と提案したら、まぁ弱っているから断れず...だったと思うんですけど(笑)
小川さん:
弱ったふりって言っているけど、ホントはちょっと弱っていたから(笑)
今村さん:
次に向かいたいオーラがあったから、もう可哀そうやから、一緒にやろうぜって(一同大爆笑)
―――物語をおくることに込めた思いは?
加藤さん:
被害に遭われた方に話を聴いた。本屋が再開したときに泣いて喜んだ方がいらっしゃったと。本はそういうものだなぁとやっぱり思って。だからこそチャリティという形で、本屋さんも含めて支援したい。
今村さん:
「あえのこと」っていうのは催事。「あえ」がおもてなしという意味。
―――「おもてなしの物語」なんですね。タイトルはみなさん、満場一致で決められた感じなんですか?
全員:
ヌルっと決まった(笑)
加藤さん:
同じ1冊にするのに、こんなに多種多様にわたるのか。
小川さん:
どなたが書くかは知っているので、あの辺はあの人が書いてくれるだろう、自分はこの辺だみたいなね。ど真ん中は加藤さんに空けておいた。
加藤さん:
輪島の港の海底が隆起して地形が変わっちゃった。それで船が座礁したというニュースを見て、そんなことあるだなとまず驚いた。その絶望ってきっと計り知れない。絶望から立ち上がる話をまずはやろうかなと。
―――小川さん、今村さんは読まれていかがでしたか?
今村さん:
ちょっと生意気かもしれんが、うまなったな(大爆笑)いい小説やなぁと思った。素直さもあって。
小川さん:
まっすぐな話ですね。このお題で書けって言われた時の一つの模範解答みたいな。
加藤さん:
褒めらているのかな?(小川さんの小説は)一番ふざけている。この真逆がね....。
小川さん:
「おもてなし」というテーマで考えてみたら、僕、もてなされてばっかりなんです。例えばこういう「収録があります」って言ったら、全部テレビ局の人や出版社の人が準備してくれて、僕はただ来て撮影するだけ。自分が「おもてなし」をしてるのは何だろう?って思った時に「小説」しか思い浮かばなくて、小説におけるおもてなしの話を書いてみようというのが着想です。
今村さん:
僕は歴史、民謡、民話かなんかから取ろうとは思っていた。実際に「夢見の太朗」という名前の民話がある。民話ってよくわからない話があるんですけど、そこを物語にしてちゃんと理屈、理由をつけたらいいなと思った。今回のこともいつかは歴史になって、いいも悪いも歴史になっていけばいいなという願いを僕は込めました。
加藤さん:
今村さんが僕以上にまっすぐいってくれたな。
小川さん:
今村さんのために空けてたところを、ちゃんと埋めている。
今村さん:
本気出したかどうかと言えば、みんな本気出しているなっていうのがわかる。せっかくこういうチャリティのことをやるなら、全員の全力投球が揃っているから、どこから読んでも面白い。
加藤さん:
今回は本当に好きな作品しかなくて、おそらく誰でも楽しめる短編集。最高傑作だなと思いましたよ。(満足げな表情)
表紙は加藤さんが輪島塗をイメージしてアルコールインクアートで描かれたそうよ。
ひとこと
今回は3人の作家さんが同時に登場するという豪華な回でした。いや~なんかみんな楽しそうでしたよ。本当に仲がよさそうな良い雰囲気でした。それにしてもすごいチームワーク!これは互いの小説を常日頃読んでいないとできないんじゃないかと感じました。本気の短編集!読み応えありそうですねぇ。それでは、また来週。
