神田・神保町。古本屋街の東、すずらん通り沿いにある老舗天麩羅屋「はちまき」。

ここは江戸川乱歩(明治27.10.21~昭和40.7.28 小説家)や井伏鱒二(明治31.2.15~平成5.7.10 小説家)が、贔屓にしていたことで有名な天麩羅屋さんです。

創業は昭和6年。神田・末広町「魚安」で腕を磨いた青木寅吉が、同じく神田・富山町で開店したのが始まり。けれど戦災で焼失してしまい、昭和20年に現在の神保町で再スタートし現在に至っています。

現在の店主は3代目。
「はちまき」は東京作家クラブの定例会「二七会」の会場にもなっていたのだそうです。

(前列左から3番目白いはちまきの人物が創業者青木寅吉、その右が江戸川乱歩)

乱歩のお気に入りといわれている「穴子海老天丼」。
丼からはみ出すほど大きな穴子が乗っています。

ごま油で香ばしくからりと揚がった穴子天は、肉厚でふっくら。
海老が2本、野菜はピーマンと蓮根が乗って1500円です。
老舗の江戸前天麩羅と聞くと、お高そうな感じがしますが「はちまき」は大衆価格をモットーとしているそうで、いちばんリーズナブルな「天丼」は800円。お弁当だと600円です。
一見さんでも、おひとり様でも入りやすい気軽さも魅力です。

「秘伝天丼のたれ」は、創業時からの継ぎ足しで甘口。乱歩もこの甘いたれを、追い掛けして楽しんだのでしょうか。

(江戸川乱歩)
店内には乱歩をはじめ、「はちまき」を贔屓にしていた役者さんらの色紙も多く飾られています。

(晝は夢、夜ぞ現 :乱歩筆)

古本屋巡りでお腹が空いたときにぴったりな天麩羅屋さん。
古書を片手に文士を偲んで舌鼓。
神保町天麩羅はちまき
東京都千代田区神保町1-19
☎05054871636
営業時間 11:00~21:00
定休日 火曜日
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