
「リトル・ダンサー」を見た。
上手く表現できないが、〝小説〟を読んだというより〝詩〟を味わった感じだ。
イギリス北部の炭鉱町に生まれた11歳の少年が主人公だ。
父と兄は炭鉱夫。
痴呆の祖母と暮らしている。
母は死んでもういない。
少年はボクシングよりダンスが好きだ。
映画『わが谷は緑なりき』でも少年はボクシングを習っていたが、よくある少年の姿なのだろう。
後年、彼はロンドンのバレエ学校に合格し、炭鉱町を出てダンサーになっていく…
この映画の面白さは〝音楽〟にある。
ボーカルのロック音楽が巧みに使われているのだ。
ミュージカルではないのだが、ストーリーを解説するような歌詞のボーカル曲が流れる。
冒頭、〝 僕は生まれた時から踊ってた 変かな 〟
という歌詞は〝どんな少年か〟を示しているし、
父と兄が勤める炭鉱の労働争議のシーンでは、社会派の歌詞が流れる。
炭鉱町の人たちは皆、饒舌ではない。
どこか落ち着きなくイライラしている。
父も兄も…
でも少年の夢を叶えてやりたいという想いは通じている…