フジロックの配信をつまみ食いしつつ、仕事を進めていく土日。昨日のカネコアヤノは本当に良くて、これまでのライブの中でもとりわけ「怒り」に駆動されているように見えた。現地で観たかった。
フジロックといえば、開催の可否をめぐって、色々と懸念や議論が沸き起こっている。正直、自分には開催すべきだったのかどうだったのか、判断はつかない。ただ、SNSを眺めていると気が滅入ってくるな、というのはたしかだ。自分のスタンスとしては、法制度の枠組みで明確に禁止とされていない以上、やると判断したなら、出る/行くことにした人も、出ない/行かないことにした人も、みんながHappyになれるように思考を向けていくべきだとは思うのだが……。今さらSNSで批判をしたところで、開催の事実そのものが変わるわけではない。もちろん、事後的な検証や批判はなされるべきだとは思う。複雑な思いを抱いている人がいるのもよくわかる。でも、やると決まったからには、オフライン/オンラインにせよ、精一杯楽しむようなことは難しいのか……みたいなことを言うと、「医療機関の人たちやコロナで実際に苦しんでいる人のことを想像しろ!」みたいな批判が飛んでくるというのも、よくわかっている。もう、よくわからない。
こういう気持ちになったとき、SNSの潮流に流されることなく、自分のやるべきことを着実に進めていくことを説く宇野さんの議論がとても心に染みる。「遅いインターネット」計画は、社会改良のための運動でもあるが、個々人のウェルビーイングに資するものでもあるのだろう。ということで、自分は自分にできることを、着々と積み重ねていきたい。
さて、今週の振り返り。まず、編集を担当したこんな記事が出た。いわゆるレガシーメディアが衰退する中で、既存産業のプロが、インフルエンサーの寡占状況にあるインターネット空間で生き残っていくための方法として、クリエイターエコノミーの可能性を論じてもらった。クリエイターエコノミーというと、次なるビジネスチャンス、または無垢なウェブ2.0的な理想と同列に捉えられることもある気がするが、インターネットへの絶望が一周したいま、次の現実的な可能性として、社会実装が進められていくべきタイミングだと思う。
それから、取材と編集を担当したこんな記事も。デザイナーが行政機関で価値を発揮する事例はもちろん、本来的な意味での「公共」、異質な他者と共にあることとしての公共に、いかにしてデザインが寄与できるか。CVRアップや売上向上だけでない、本来的に商業的なものである「デザイン」の次なるあり方として、とても素敵な話を聞かせてもらえた。
今週は、この関連で出張取材にも行っていた。日本を代表するデザイナーたちの生の議論が見られたのはとても貴重だった。よく言われていることだが、機能性や美しさだけではもはや「グッドデザイン」ではなく、というよりむしろ社会的価値のほうが基本的には重視されているのが印象的だった。その揺り戻しで「美的価値とかももっと見たほうがよいのでは?」みたいな議論もあったくらい。良い刺激を受けられた出張だった。
その他、今週はある仕事に向けて園芸やガーデニング、植物について色々と勉強している。その詳細はまた来週。ひとまず、自分にできることを粛々と。