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【12/19】死に戻りたくない

こんにちは〜〜
またもや締切をブッチしてしまい申し訳ありません。
漫トロピーハーメルンを読んで批評するサークル、ハメトロピーの肉です。
今年のテーマが「復活」………
死に戻りって復活みたいなものだよなぁってことで、ハーメルン界の不朽の名作『流石にもう死に戻りたくない』の話をしようと思います。

まず小説情報なのですが、

城下町の兵士Bに覚醒イベントは用意されていない。
もしも、始めからやり直せると言うのなら。
人類のガバをひとつ補完するくらいしか、やれることないよねって話。

もしも、始めからやり直せと言うのなら?


この作品は約11万字というネット小説界隈では少ない文字数でありながら、なろう的な読みやすさ・各話の引き・綺麗な起承転結が揃った結果、今現在*1ハーメルンのオリジナル累計ランキングで10位をとっている作品です。

この記事ではそんな作品を大量のネタバレありで書くので、まだ作品を読んでいない方は是非読んでから続きを見てください。一応話の流れも書きますが、途中から理解できなくなると思います。































1話目

この作品はまず主人公が死ぬまでの自分語りから始まる。
魔王と人間の戦いが起こる世界で、主人公はとある城下町の兵士Bとして生き、魔王軍の大将首を討ち取るのと引き換えに殺される。

そして2回目の人生が始まり、主人公は自分が死に戻っていることを確信。
前世では聖女が死んだことが人間サイドの劣勢に繋がったため、聖女を救うことを目的として行動する。
その結果、主人公は聖女を救うことに成功するが、それは自分の命と引き換えだった。聖女に泣きながら看取られ、主人公は人生に幕を閉じた。

そして3回目の人生が始まる。
今度こそ自分の命を守りながら聖女を救うと決意し、結果として自分の命と聖女の命を守ることに成功する。
その後、好意を持たれていた聖女と結婚し、子供にも恵まれて幸せな一生を送った。


そして………



4回目の人生が始まる。


この1話目の終わり方には、読者と主人公の両方が裏切られる。
まず前提として、死に戻りというジャンルでは、死に戻りのスパン、ループの回数が反比例になっている節がある。例えばReゼロでは大体1週間のスパンで何度も死に戻る。そしてなろうにある死に戻りタグがついた作品は大体、2回目の人生をやり直せるという設定に死に戻りを使っており、死に戻る回数は一回。また死に戻りには、死に戻りを終わらせるための分かりやすいゴールが存在する。
メタ的な話になるが、死に戻りを終わらせるゴールは死に戻りが始まったタイミングと関連が深く、また死に戻りのスパンが長くなるに連れて簡単になっていく場合が多い。それに則ると、この作品では「聖女を助けて幸せにする」というのが該当するであろう。そう考えると、読者はここで終わると綺麗だから、そういうお約束を守ってくれる優しい作者を期待する。そして裏切られる。
 
主人公が裏切られることについては読者が裏切られるのと似ている部分があるが、簡潔に言えば神の意思の存在を否定されることである。
作中世界の舞台が中世風(いわゆるナーロッパ)で教会も数多くあるため、神というものの存在を信じられる土壌は整備されている。そのため主人公も死に戻りが神によるものだと考えていた。もし死に戻りが神によるもので、そこに意思が存在する場合、この3周目で終わらせるのが丸いであろう。だって聖女を救い、幸せにして天寿を全うしたのだから。でも死に戻る。


2話目

4回目の人生が始まる。主人公は3回目の幸せな人生を変えたくないから、3回目の生き方を模倣する。同じように聖女と結婚し、天寿を全うする。ただ、3回目と異なるのは聖女に死に戻っていることを話し、次の死に戻りでもちゃんと覚えていることを約束したことである。

5回目の人生が始まる。主人公は聖女が自分を覚えていることに期待して努力し、聖女と出会うが、

何も覚えていない。
失意のまま、主人公は聖女と結婚し幸せ?に天寿を全うする。

6回目の人生が始まる。努力するのに疲れた主人公は聖女を救う最低限の努力だけをして田舎に引き篭もる。幼馴染と結婚し、田舎暮らしをしているうちに死に戻る現状を打開する決心をする。

7回目の人生が始まる。傭兵の傍ら研究をする生活を送る。その後学者となり死に戻る原因を突き止めようとするが、解明まではいかなかった。

8回目の人生が始まる。前世で培った研究を若いうちから公表することで研究のスピードを一生分加速させる。ついに原因が究明されるが、それは死に戻りは遺伝の突然変異で起こり、人間にはどうすることもできないものだった。失意のまま自殺する。

9回目の人生が始まる。生きている意味なんて無いと諦め、赤子のうちから何も食べようとせず、ゆっくりと死に向かっていた。すると、誰も覚えていないが、確かにこの世界で存在していた幸せだった日々が思い出される。そんな世界を憎しみつつも愛していた。そしてもう一度そんな世界で「生きる」ために産声を上げた。


この2話目では、遺伝子という死に戻りの真相が判明する。簡単に考えると、人間には変えることができないものとして遺伝子が使われているとなる。しかし、この遺伝子というモチーフには二つの意味が隠されている。
一つは超越的で人間的な神と対比される、科学的で絶対的なものとして。最初は主人公はこの死に戻りが神によるものだと考えていた。神っていうのは人間の生死を操ることができるという超越的な概念を持ちつつ、それでいて人間的な部分を併せ持つ主人公にとって都合のいい存在。何度も死んでいれば、いつかは本当に死なせてくれるだろうという人間的な部分を持っているだろうと主人公は神に期待していたと考える。それに対して、遺伝子は科学的な産物で、超越的なものと異なり現実の延長線として見つけたものとなっている。そして、何度死に戻ろうとも人間のように変わるものでは無い。そういうものとして遺伝子が用いられている。

そして二つ目は、遺伝子は複製して増えていくものであり、そこに同じ時間を繰り返すという死に戻りが暗喩されている。
死に戻りの正体としての遺伝子はこの二つの点からよくできている。


3話目

3話目は救いのお話。
いないと思われていた神は実は本当にいたんだよね。この展開はご都合主義と言えば簡単に解決するが、それで終わらせるには主人公の絶望は報われない。まぁ読んでくれ。

最後に

他にもこの作品のなろう的な読みやすさはどこに起因することとか、死に戻ることによって生きるとは、生きる意味とは何かを説得力を持って一つの答えを示されていることとか、主人公の絶望についてとかを書きたいけど、それを書くには自分のなろうの知識、哲学的な知識、そして時間が圧倒的に足りないので諦めます……。
もっとちゃんとした文章を書きたい。大反省……。

*1:2025/12/20時点




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